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『水滸伝』 北方謙三 著

2016年07月23日 | 読書

去年の11月から読み始めた北方謙三さんの『水滸伝』
8ヶ月掛けてようやく全19巻読み終えました!

いやー、『三国志』も面白かったけど、それを遥かに上回る面白さ。
聚義庁に名札が掛けられる108人は元より、敵味方含めて
その倍もいそうな登場人物を描ききった一大スペクタクル。

今まで読んだどんな本よりも壮大で、熱く、濃い本でした。

出てくる人物がみな魅力的で、
10人ほどの登場人物を深く掘り下げてある話が
気が付けば100人を超えてたって感じがするほどです。

『水滸伝』の好きなキャラクターはいっぱいいるんですが、
あえて一人を選ぶとすれば、「轟天雷」の渾名を持つ凌振です。

元官軍北京大名府の大砲部隊の隊長で、大砲一筋の軍人です。
陶隆の鉄の技術力の高さに魅せられ梁山泊に寝返ります。

魏定国の火を噴く矢(瓢箪矢)に魅せられたあとは、
瓢箪矢を大砲に応用しようとひたすら改良を重ねます。
仲間からも半ば見放され、笑われながら、最終巻でようやく瓢箪弾を完成。

梁山泊を襲う敵の〝不沈艦″海鰍船を見事沈めます。
しかし、湯隆の球数制限を無視して打ち続けたため、
砲台がもたず、砲弾の暴発に巻き込まれて死亡。

最後の最後に見せ場をつくり、そこで散った愛すべき大砲バカです。


あと小説やマンガを読んでると、何気ない日常会話が、妙に白々しく感じたり、
それまでの物語から浮いて見えたりするコトがよくあるんですが、
『水滸伝』では、登場人物の性格を知る上でなくてはならないモノであり、
戦いの場面よりも登場人物同士のやり取りの面白さに魅かれました。

次は『楊令伝』に入ります。
まだしばらくは北方水滸伝の世界から抜けられそうにありません。

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