かなかなのかなかなとなく夕かな 清崎敏郎
十七音のなかで十音が「かな」で表記の句
ほとんど韻律の面白みでの作品に思えるが
あのものかなしげな鳴き声
それも夕のかなかな
充分に詩情をつつんだ一句である
(小林たけし)
【蜩】 ひぐらし
◇「かなかな」
晩夏から秋にかけて、暁方や夕暮れに鳴く蝉。カナカナ、カナカナと涼しく美しい一種哀調のある声で鳴く。《蝉:夏》
例句 作者
あだし野の蜩やまぬまま 灯刻 薄田久依
かなかなかなどこかに落とし穴がある 星水彦
かなかなかなカトリーナなるテロリスト 尾田明子
かなかなが沈む記憶の壺の中 塚田佳都子
かなかなと呼びかなかなと応えたり 髙野公一
かなかなにかなけり足してけふを足る 清塚和風
かなかなにかりそめの閨こわれつつ 佃悦夫
かなかなにちょろまかされているような 林正行
かなかなのいつも見えざるところから 神田ひろみ
かなかなのときにうれしきこゑをだす 渡辺マチ子
あだし野の蜩やまぬまま 灯刻 薄田久依
かなかなかなどこかに落とし穴がある 星水彦
かなかなかなカトリーナなるテロリスト 尾田明子
かなかなが沈む記憶の壺の中 塚田佳都子
かなかなと呼びかなかなと応えたり 髙野公一
かなかなにかなけり足してけふを足る 清塚和風
かなかなにかりそめの閨こわれつつ 佃悦夫
かなかなにちょろまかされているような 林正行
かなかなのいつも見えざるところから 神田ひろみ
かなかなのときにうれしきこゑをだす 渡辺マチ子