竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

ふところに乳房ある憂さ梅雨ながき 桂信子

2021-06-17 | 今日の季語


ふところに乳房ある憂さ梅雨ながき 桂信子

男にははかれぬ感情だがさもあろうと納得する
その質量の存在感も憂きものだろうが
この梅雨どきの鬱陶しさはやりきれない
乳房に染み出るじっとりとした汗に叫びたく差へなる
(小林たけし)


【梅雨】 つゆ
◇「梅雨」(ばいう) ◇「黴雨」(ばいう) ◇「荒梅雨」(あらづゆ) ◇「梅雨前線」 ◇「長梅雨」 ◇「梅雨時」 ◇「梅雨空」 ◇「梅天」(ばいてん) ◇「梅雨雲」 ◇「青梅雨」 ◇「空梅雨」(からつゆ) ◇「旱梅雨」(ひでりづゆ) ◇「梅雨曇」
6月上旬から7月中旬にかけて降り続く長雨をいう。前半はしとしととした雨が続き、一旦中休みがあって、後半は梅雨明け間近には雷を伴って豪雨となるが多い。「つゆ」は“梅の実の熟する時期の雨(梅雨)”とも、“物に黴が生じやすい時期の雨(黴雨)”とも言われる。「青梅雨」は新緑に降る梅雨をいう。「空梅雨」は梅雨期間にほとんど雨の降らないこと。「旱梅雨」ともいう。


例句 作者

おほつゆの玻璃のかがやきそめにけり 原波朗
おほつゆの窓のさし来る旭かな 原波朗
かりそめの梅雨物語いま漕ぎ出でな 河西志帆
さよならと梅雨の車窓に指で書く 長谷川素逝
ずんずんと鼻毛の伸びる梅雨かな 丸谷才一
ほどほどにならぬが自然梅雨出水 出口民子
わが骨の音を消したる梅雨畳 勝部孚萩
わらうてはをられずなりぬ梅雨の漏 森川暁水
コソボ停戦その朝刊の梅雨湿り 倉本岬

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