竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

ジーンズに腰骨入るる薄暑かな 恩田侑布子

2020-06-06 | 今日の季語


ジーンズに腰骨入るる薄暑かな 恩田侑布子

軽装での外出の季節である
まだ暑さもここち良いほどで
かすかに汗ばむのも悪くない
洗いざらしのジーンズに脚を伸ばし腰骨を収める
素足に感じるこの感触がたまらない
臀部を収め腰骨が収まったところでのなんという安堵感
ちょっとした嬉しみに共感を覚える
(小林たけし)



【薄暑】 はくしょ
◇「薄暑光」
初夏の頃の少し暑さを感じるくらいの気候をいう。東京辺りでは5月末ともなると気温は25℃を超え、やや汗ばむ陽気となる。

例句 作者

ドストエフスキーな人とゐて薄暑 村瀬誠道
三枚におろされている薄暑かな 橋閒石
二人来て一人去りゆく薄暑かな 山口木浦木
介護セミナー母の肩抱くかに薄暑 倉本岬
入口は即ち出口駅薄暑 近藤阿佐
包より匂う果物夕薄暑 山本美紗
単線の時刻表繰る夕薄暑 久行保徳
夕薄暑これから壺がやさしくなる 中村武男
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