竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

たましいの所在は知らず蛇の衣 吉賀三徳

2020-06-07 | 今日の季語


たましいの所在は知らず蛇の衣 吉賀三徳

蛇の脱皮はなんとも神秘的だと思うのは私だけだろうか
頭から尻尾まで見事に抜け殻を遺す
脱皮のたびに転生の喜ぼを味わっているように思う
魂は一段高みに位していくのだと思う
(小林たけし)

【蛇衣を脱ぐ】 へびきぬをぬぐ
◇「蛇の衣」 ◇「蛇の殻」 ◇「蛇の脱け殻」 ◇「蛇の蛻」(へびのもぬけ)
毎年5、6月頃、蛇は脱皮して大きくなる。その抜け殻を「蛇の衣」といい、草の中や垣根や石垣などに蛇の形のままに残っていたり、樹枝に引っかかっていたりする。

例句 作者

まどろんでいただけなのに蛇の衣 河西志帆
一撃の音のかたちに蛇の衣 野田遊三
乱世の風吹いている蛇の衣 香取哲郎
地を擦りしのちのひかりや蛇の衣 永井江美子
尼寺の蛇の蛻は裏返し 東金夢明
干すやうに掛かりて枝の蛇の衣 名久井清流
松の木に阿国のごとき蛇の衣 岡田美佐枝
枝に蛇のぬけ殻郵政刺客の落下傘 日下部正治
汲みたての水の匂ひや蛇の衣 照井翠
猫被り脱いで脱いでと蛇の衣 大上博子




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