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竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

鉄塔の四肢の地団駄寒九朗 たけし

2022-01-26 | 今日の季語で一句


鉄塔の四肢の地団駄寒九朗 たけし

小寒から九日目を寒九という
その寒さを寒九郎と呼ぶ
送電塔が吹く虎落笛
足元は寒さに凍えて地団駄を踏んでいるようだ
(小林たけし)

冬(三冬)・時候
【寒し】 さむし
◇「寒さ」 ◇「寒気」 ◇「寒冷」
漠然と、寒いこと、またその程度を言い、寒き朝、寒き夜などと用いられる感覚的な冬の季語。しかし、「寒」の字を付した熟語は秋・春にも多く、さらに転じて貧しさ、賤しさを現すこともある。用例には「寒さかな」を座五に据えたものが多い。

例句 作者

日雀来てすぐ去る寒き日なりけり 水原秋櫻子
二十世紀過ぎてしまひぬただ寒し 桂 信子
切支丹坂を下り来る寒さかな 芥川龍之介
下北の寒きほくろに酔はされし 菅原鬨也
馬小屋に馬のをらざる寒さかな 茂木連葉子
無言館に入るは英霊訪ふ寒さ 鈴木榮子
鐘の音のとどのつまりの寒さかな 山田真砂年
埴輪より寒げなる頬してをりぬ 行方克己
いちにちをなんにもせずに寒かりき 今井杏太郎
わが影の付き来て楽し寒き日も 高橋信之