竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

翻訳の筆を休めず葡萄くふ 佐藤一村

2021-10-29 | 今日の季語


翻訳の筆を休めず葡萄くふ 佐藤一村

よほど大切な翻訳なのだろうか
あるいは面白くて手を休めないのか
休めないのか休められないのか
俳句はどう鑑賞しても自由なのがありがたい
(小林たけし)


【葡萄】 ぶどう(・・ダウ)
◇「黒葡萄」 ◇「葡萄園」 ◇「葡萄棚」 ◇「マスカット」
葡萄棚に房をなして垂れ下がる。実を食用にし、葡萄酒の原料にする。アメリカ種のデラウェアや日本で作られた巨峰などが有名。山梨、岡山、長野などが主産地。

例句 作者

葡萄食ふ一語一語の如くにて 中村草田男
雨に剪つて一と葉つけたる葡萄かな 飯田蛇笏
日の渡るときは紅透く黒葡萄 廣瀬直人
葡萄垂れさがる如くに教へたし 平畑静塔
かたまりて星雲をなす葡萄の実 高橋修宏
ぶどう棚右手とどかずラリルレロ 杉原信子
ほろにがき恋の記憶や黒葡萄 中山秀子
バルト海閉ぢ込めてゐし黒葡萄 吉本宣子
一房の巨峰の重さ掌にとりて 中澤一紅
一房の葡萄の重み子に頒つ 森田智子
一粒の葡萄のなかに地中海 坂本宮尾
力山を抜き葡萄新酒の栓抜けず 原子公平
口皺のさびし葡萄の甘かりし 前田美智子
コメント