竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

愛咬のまま陸前の月夜茸 高野ムツオ

2021-10-17 | 今日の季語


愛咬のまま陸前の月夜茸 高野ムツオ

月夜茸の折り重なっているところを
愛咬との表意の大胆な断定に驚く
陸前に行けばそんな茸に遭遇するような期待が浮かんでくる
(小林たけし)


【茸】 きのこ
◇「菌」(きのこ) ◇「茸」(たけ) ◇「茸山」 ◇「栗茸」 ◇「初茸」 ◇「岩茸」 ◇「平茸」 ◇「舞茸」(まいたけ) ◇「占地」(しめじ) ◇「湿地」(しめじ)
晩秋、山林の湿地などに生える大型の菌類の総称。多くは傘状をしている。種類が多く、食用になるものから、美しい色を持つ毒茸もある。「舞茸」は栗、楢などの朽木に生える。多数の扁平な菌体が重なり合って大きな塊状となる。表面は灰白色又は暗褐色で、裏面は白い、味がよい。「占地」はシメジ科の食用茸。広葉樹林内に群生又は単独に生える。茎は白く、傘は鼠色で、味は淡白。

例句 作者

初茸や若き松より日のもるる 奥寺田 守
爛々と昼の星見え菌生え 高浜虚子
けむり茸踏んでは子らのよろこべり 千葉 仁
大舞茸半分売れたる白さかな 蓬田紀枝子
茸山やあらぬ処に京の見ゆ 安田木母庵
紅茸の開ける傘に昨夜の雨 伊藤きよし
くらやみ帰る女まじへししめじ狩 赤尾兜子
岩茸を鉱泉宿の土間に売る 皆川盤水
貂啼いて雨に崩るゝ月夜茸 小林黒石礁
紅茸を恐れてわれを恐れずや 西東三鬼
月夜茸へ体温の雨がどしゃぶり 金原まさ子

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