石田波郷の春の句10句を鑑賞(12)
最上川嶺もろともに霞みけり
遠足や出羽の童に出羽の山
山下りてもんぺ鮮し春祭
栃の芽や古雪を抽き捧げらる
縁談を措き来し旅の春惜しむ
こけし買ふ数の恋しき四月尽
手に足に蟻や国原霞みけり
国原や雪解の山のなだれあひ
花冷の簷を雲ゆく別れかな
花冷の顔ばかりなり雲の中
10句の中で表題句を採った最上川嶺もろともに霞みけり
遠足や出羽の童に出羽の山
山下りてもんぺ鮮し春祭
栃の芽や古雪を抽き捧げらる
縁談を措き来し旅の春惜しむ
こけし買ふ数の恋しき四月尽
手に足に蟻や国原霞みけり
国原や雪解の山のなだれあひ
花冷の簷を雲ゆく別れかな
花冷の顔ばかりなり雲の中
最上川といえば芭蕉の
「五月雨を 集めて速し 最上川」が浮かぶ
おそらく波郷もこの句を念頭に芭蕉に挑んだのではないだろうか
読者はどれを選句しますか
できればコメントを添えて選してくださいませんじか(丈士)