竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

芝焼く火ひろがりて妻隔てけり 波郷

2017-03-06 | 波郷鑑賞
石田波郷の春の句10句を鑑賞(7)

芝焼く火ひろがりて妻隔てけり




墓の間に彼岸の猫のやつれけり

春もはや乙女らを焼く艇庫の日

行春や吾がくれなゐの結核菌

葛飾に歳時記を閉づ野火煙

紙漉の額のしろさよ梅日和

祝婚やミモザのもとに咳こぼし

とまり木に隠れごころや西行忌

春立つて十日の酒をこぼし合ふ

壁の絵の濤みどりなり春嵐


10句の中で表題句を採った
最愛の妻との距離を不安に思う
波郷の療養の心細い心境が分かりすぎるほどに分かります

読者はどれを選句しますか
できればコメントを添えて選してくださいませんじか(丈士)
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