石田波郷の春の句10句を鑑賞(6)
ゆるぎなく妻は肥りぬ桃の下
ゆるぎなく妻は肥りぬ桃の下
焼工場日矢群がりて萌ゆるらし
草木瓜や故郷のごとき療養所
貨車長し春の三日月光り出す
草餅を子と食ひ弱くなりしかな
ゆるぎなく妻は肥りぬ桃の下
妻のみが働く如し薔薇芽立つ
春驟雨木馬小暗く廻り出す
山越の鴉こゑなし花辛夷
おほらかに山臥す紫雲英田の牛も
朝鳥や菫繞らす切株に
草木瓜や故郷のごとき療養所
貨車長し春の三日月光り出す
草餅を子と食ひ弱くなりしかな
ゆるぎなく妻は肥りぬ桃の下
妻のみが働く如し薔薇芽立つ
春驟雨木馬小暗く廻り出す
山越の鴉こゑなし花辛夷
おほらかに山臥す紫雲英田の牛も
朝鳥や菫繞らす切株に
10句の中で表題句を採った
妻への感謝と少しの羨望、そして愛情
たくさんの波郷の感情が溢れています
ゆるぎなく に万感があります
読者はどれを選句しますか
できればコメントを添えて選してくださいませんじか
お待ちしています(丈士)