竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

降る雪や傘にあまりて供華の枝  波郷

2017-03-15 | 波郷鑑賞
石田波郷の春の句10句を鑑賞(13)

降る雪や傘にあまりて供華の枝





榛の青楊に幾日後れけむ

寝返りをうたんとするや春の雁

春立つや白衣の袖に小買物

消えがての雪や月夜を重ねけり

立春の米こぼれをり葛西橋

早春や道の左右に潮満ちて

風塵に羽搏ち連れたり春の雁

三月の産屋障子を継貼りす

春の夜の子を踏むまじく疲れけり


10句の中で表題句を採った
春の雪のやさしい静けさ
そして傘からはみ出しているいる大ぶりの花枝
療養中の波郷には
こんな心象風景も読んでいる
この供花の届け先は読者に委ねている

読者はどれを選句しますか
できればコメントを添えて選してくださいませんじか(丈士)
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