その名も、まめちゃん。-虹色流星号-

日本一ダメダメ男、まめぞの日記。
...今日もトホホな一日を過ごしました。
 *旧「その名も、たぁちゃん」

死神におびえながら

2011-02-13 22:42:12 | 潰瘍性大腸炎-入院日記6-大腸全摘出手術編
潰瘍性大腸炎 de 入院6 大腸全摘出編

手術6日目第3話「死神におびえながら」


レントゲン。


台の上に仰向けにならなければならないが、どう考えてもムリ。吐き気が襲い掛かる。それでも看護師さんとレントゲン技師に押さえつけられ、何度も吐きながら、体が止まった瞬間を狙って撮影する。


なぜこんな目に…。

涙。涙。涙。


…夜。


やはり横にはなれない。石像のように固まったまま、唾液を吐き続ける。

喉の違和感を少なくするために、痛み止の点滴をしてもらった。痛み止めは多少眠くなるから、そういう効果も狙っている。


眠れない日が続いて、さすがに体の方も疲れてきている。突然気を失うように眠りに落ち、一瞬で吐き気と共に目が覚める。


 ウゲッ


しかも、目が覚めるときに、何かしら夢を見てる。首を閉められていたり、ブーメランが首に直撃したり…


 …寝ない方が楽な気がする


こうして今夜も、暗闇の中翌朝の回診をひたすら待ち続けた。


 死神におびえながら…


 ウゲッ


【手術6日目終了】

鬱モード突入

2011-02-13 19:04:18 | 潰瘍性大腸炎-入院日記6-大腸全摘出手術編
潰瘍性大腸炎 de 入院6 大腸全摘出編

手術6日目第2話「鬱モード突入」



鼻から小腸に入れている管が、喉を刺激してツラい。 吐いてばかりだ。


大腸を全部摘出しただけなのに、別のことで苦しんでる。


恋人を失い、職を失い、大腸を失った…。

目に見えないものもきっと失った…。

思い返せば、手術前、消化器で入院していたときには財布の中身も盗られた…。


でも、悪の根源の大腸を取り除けば、明るい未来が待っているはずだった。

なぜ、なぜ、こんなにも苦しみ続けなければならないのか。


こんなに大量の管に繋がれて、なぜ、なぜ…。


「喉が、喉が…」


看護師にも先生にも、僕はうつむいたまま、ただそれだけ呟いていた。


眠っていないせいだろう。頭も心もネガティブにしかなれない。

ナニもする気になれない。大好きな音楽目聴きたくない、携帯も見たくない。

ただ、安息が欲しい。本来求めていた安息が欲しい。


快調に回復していく患者が憎い。
管が抜けない自分が虚しい。



…レントゲンに呼ばれた。


【つづく】

喉が、喉が…

2011-02-13 15:36:09 | 潰瘍性大腸炎-入院日記6-大腸全摘出手術編
潰瘍性大腸炎 de 入院6 大腸全摘出編

手術6日目第1話「喉が、喉が…」


2/1

 朝の回診まであと9時間…

 朝の回診まであと7時間…

 朝の回診まであと5時間…


一睡もできずに、吐き気に耐え続けた。


4夜連続、まともに寝ていない。目も虚ろだ。別の病気にかかってしまうんじゃないか、このまま衰弱して死んでしまうんじゃないか。


朝の検温。顔を上げればやはり吐いてしまう。声もまともに出せない。それでも、むせながら精一杯の力で「喉が、喉が…」と看護師さんにアピール。


「喉が、喉が…」


待ちに待った朝の回診でも、むせながら、涙ながらに「喉が、喉が…」とアピール。


先「こればっかりは仕方ないんだよ。意味のあることだから…」


 …(ρ_;)…。


この日これ以降、再び絶望を背負った考える石像に化して、声をかけてくる看護師に「喉が、喉が…」とひたすら答えて続けた。


おそらくこの日「喉が、喉が…」しか発していない。


嗚呼、誰にも会いたくない。2日に1回のペースで見舞い&洗濯物でやって来る母にも、当分来ないで欲しいとメールした。涙。


 =[鬱モード突入]⇒


【つづく】

艶声ナースと…眠れぬ夜・四

2011-02-13 10:19:10 | 潰瘍性大腸炎-入院日記6-大腸全摘出手術編
潰瘍性大腸炎 de 入院6 大腸全摘出編

手術5日目第4話「艶声ナースと…眠れぬ夜・四」



ぐったり。


車イスで病室に戻るも、喉への刺激で吐き気が止まらず、ベッドに移ることができない。

声を出すことも出来ないので、看護師にはジェスチャーで伝える。


ウゲッ、グホッ。


涙。

僕「喉が、喉が…」

涙。

看「胃までのと違って管が太いからね~辛いよね~」

 …全く知りたくなかったぞ、ゲロォ。


時計を確認。
 →16:00

 …明日には外してもらわなきゃ。朝の回診まであと17時間か、耐えるしかない


1時間以上経ってようやくベッドに移るも、横になれない。テーブルに肘を立て、手で額を押さえて、ひたすらうつむいていた。

 …まるで絶望を背負った《考える人》みたいだ


うつむいている口の下にはガーグルベースを設置し、飲み込めない唾液を捨て続け、様子を見に来てくれる看護師さんがちょくちょく捨ててくれる。


顔を少しでも動かすと、喉が刺激されて、即座にもどしてしまうので、考える人のポーズはホントに石像のように固まったまま、消灯時間ギリギリまで続いた。


→22:00


横になるのは到底無理なので、起こしたベッドに寄りかかってただ唾を吐き続けた。


今日の夜勤の看護師さんはとても優しかった。何度も背中をさすってくれたし、声をかけてくれた。

 まぁ、それに反応する度に、いちいち吐くハメになるのだけど…(汗)


僕は顔をあげることもできず、看護師さんのことは声だけしかわからない。話の内容と声色から察するに若い方だと思う。今まで担当になったことがないのも間違いない。


 …この声、好きだな

嗚呼、どんな方だろうか…一晩中何度も助けに来てくれたのに結局顔を確認することができなかった。ただひとつ分かっていることは苗字がTKHSさんだということ。いつか顔を確認しなければ(…後悔するかも知れないが)。


結局、一晩中ゲコゲコし続けて、一睡もすることができなかった。


うぅ、このままじゃ死んじゃうよ(ノ△T)


もう無理…、ムリムリムリ~(*_*)


絶対抜いてもらう!


【5日目終了;;;....

小腸に突き刺さる管

2011-02-13 05:58:17 | 潰瘍性大腸炎-入院日記6-大腸全摘出手術編
潰瘍性大腸炎 de 入院6 大腸全摘出編

手術5日目第3話「小腸に突き刺さる管」



んー、ここのレントゲン室は注腸造影の時に使う部屋だな。上上下下右左右左~とゲームの裏技コマンドみたいに台が動くヤツ。


 …何でこんなところでやるんだろう。


レントゲンで見ながら管を入れていくらしい。台が水平になって体が仰向けになった。


右の鼻の穴に麻酔の液を垂らす。

「奥まで行くように鼻をすすって」


 …喉には麻酔しないのかぁ(-.-;)


いざ、鼻から管を入れる。直径五ミリくらいで太いな…

「先が喉まで来たら飲み込んでください」


 う、うぅ、ウゲッ


喉を擦るのがどうしても耐えられない。


 う、うぅ、ウゲッウゲゲゲッ


→胃まで到達

「ここで一回吸引しましょう」

ズズズズ~

胃に溜まった液を吸いとる。そして管を進める。


管を入れたり出したりしながら胃の出口を探す。


 う、ウゲッ、ゴボボボボ…


→小腸に突入

 …終わった?

!?


まだ!?


管を出し入れしながら更に進めていく。


 ウゲッ

 ウゴッ

 オエッ

 ウガッ


ある程度進んだら吸引して、また一気に管を引き戻したりして。

 
 …そこまで入れたのに何で抜くのぉ(涙)


クネクネと曲がった小腸の中を、迷子になりながら少しずつ進めていく。


 …いったいいつまでやるんだ(涙)


涙。涙。涙。


そして、30分以上かかって終了。


顔は涙と唾液まみれ。帰りも車イスで帰る。迎えに来た看護師がどのくらい入れたのかを尋ねた。


→170cm


なんと、170cmも管が入っているらしい。たしかに、管に10cm刻みで長さが記されているが、170cm弱入ってる。


ぐったり。