潰瘍性大腸炎 de 入院6 大腸全摘出編
手術6日目第2話「鬱モード突入」
鼻から小腸に入れている管が、喉を刺激してツラい。 吐いてばかりだ。
大腸を全部摘出しただけなのに、別のことで苦しんでる。
恋人を失い、職を失い、大腸を失った…。
目に見えないものもきっと失った…。
思い返せば、手術前、消化器で入院していたときには財布の中身も盗られた…。
でも、悪の根源の大腸を取り除けば、明るい未来が待っているはずだった。
なぜ、なぜ、こんなにも苦しみ続けなければならないのか。
こんなに大量の管に繋がれて、なぜ、なぜ…。
「喉が、喉が…」
看護師にも先生にも、僕はうつむいたまま、ただそれだけ呟いていた。
眠っていないせいだろう。頭も心もネガティブにしかなれない。
ナニもする気になれない。大好きな音楽目聴きたくない、携帯も見たくない。
ただ、安息が欲しい。本来求めていた安息が欲しい。
快調に回復していく患者が憎い。
管が抜けない自分が虚しい。
…レントゲンに呼ばれた。
【つづく】
手術6日目第2話「鬱モード突入」
鼻から小腸に入れている管が、喉を刺激してツラい。 吐いてばかりだ。
大腸を全部摘出しただけなのに、別のことで苦しんでる。
恋人を失い、職を失い、大腸を失った…。
目に見えないものもきっと失った…。
思い返せば、手術前、消化器で入院していたときには財布の中身も盗られた…。
でも、悪の根源の大腸を取り除けば、明るい未来が待っているはずだった。
なぜ、なぜ、こんなにも苦しみ続けなければならないのか。
こんなに大量の管に繋がれて、なぜ、なぜ…。
「喉が、喉が…」
看護師にも先生にも、僕はうつむいたまま、ただそれだけ呟いていた。
眠っていないせいだろう。頭も心もネガティブにしかなれない。
ナニもする気になれない。大好きな音楽目聴きたくない、携帯も見たくない。
ただ、安息が欲しい。本来求めていた安息が欲しい。
快調に回復していく患者が憎い。
管が抜けない自分が虚しい。
…レントゲンに呼ばれた。
【つづく】
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