樹庵のお気楽ナビ

チビデビル ルックと
天使キャラ セントの日記です。

「臨死体験」 私のエマージェンシーボタン

2007年07月11日 | 本と雑誌

以前紹介した「悲しい本」(カテゴリは 絵本海外)が、
《他人の悲しみにつき合わせられちまった、と思う本》だとしたら、

《私の悲しみに、他人を引きずり込む本》は(笑)
立花隆氏の「臨死体験」だ。
…って、そうじゃなくて、私が悲しみから抜け出すために
必死に読んだのがこれだってことです。

2000年7月に、母がくも膜下出血で倒れ亡くなりました。

母はどこに行ったのか?
母の死以降、その思いが片時も離れない。

その時思い当たったのが、臨死体験による様々な経験談。
とりあえず、母の行った先を知りたくて、「臨死体験」を手にしました。

ただ、数あるこの手の本から、なぜ立花隆を選んだかと言えば、
それが実際にあるのか
あるいは脳が危機的状況に瀕した時に
「死は怖くないものだ」と思わせる最後の活動として、
人間のDNAに埋め込まれているものなのか。
母の後を追いかける一方で、冷静な評価をしているものが読みたかった。

それから2ヶ月、私はずっとこの本を読んでいた。

母はどこへ行ったのか?ということ自体が、今考えると、
母を失った悲しみを振り切る自分なりの手段だった。
つまり私の脳が、
異常事態を回避するための手段として
「臨死体験」を読ませたんだなと思います。

「いずれの説が正しいにしろ、
今からどんなに調査研究を重ねても
この問題に関して、こちらが絶対に正しいというような答えが出るはずがない。(略)
生きている間に死について、いくら思い悩んでもどうにもならないのに、
いつまでもあれこれ悩み続けるのは愚かなことである。
生きている間は、生きていることについて思い悩むべきである

結びの文章を読んで、
あっそうね、と思った時、
私は悲しみから立ち直ることが出来ました。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« マノイAT01 | トップ | 新月のおまじない »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

本と雑誌」カテゴリの最新記事