たびびと

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食事の考察 食べ残し

2010年04月03日 | トルコの風
今回参加したのは、JTB旅物語の「感激!エジプト・トルコ・ギリシャ 13日間」。
おすすめ13大ポイントの一つは「名物料理も堪能する全食事32回付」です。言葉のとおり毎日、3食付きでした。

食事のパターンは同じです。
パン、あるいは焼きたてのナンのようなもの(チャパティ)がテーブルに並んでいます。焼きたてほやほやのものが運ばれることもありました。こちら方が格段においしいです。
パンはバターやジャム、そしてチャパティは野菜と独特なソースをつけて食べます。

最初の一品は、スープ、あるいは軽めのピザのようなもの。一緒にパンをつまむと、これだけでお腹が一杯になります。

メインディッシュは肉か魚の郷土料理が多いです。魚は切り身を油で加熱したもの。肉は煮込みか挽き肉を使った一品料理です。よく、ポテトフライが一緒に盛られていました。
野菜はほとんどありません。

最後にデザートです。
デザートの種類は様々です。手作りプリンのように凝ったものが出るお店があります。スイカなどのフルーツのみのシンプルな店もありました。
観光初日、エジプトのレストランでは親指の大きさ程度の一口ケーキがデザートでした。
「これは試食コーナーの量ね」
向かいに座ったご夫人のユーモアのセンスが忘れられません。

何回か食事をするうちに、ツアー参加者の食べ残しがとても多いことに気がつきました。
なぜでしょうか。

朝食ビュッフェは自由食です。比較的種類も豊富で、好きなものを食べることができます。果物、野菜の人気がありました。みなさん比較的多目の朝食をとります。

13日間で3ヶ国を周遊するハードスケジュールです。移動距離が長く、バス、電車、船に乗っている時間が多いです。
時折、見学時間が長い場合があります。そのときは長距離を歩くこともあります。しかしこれは例外です。あまり運動をしないので、お腹はそれほどすきません。

定年退職をした60歳代の夫婦の参加者が9割です。この年齢の方は、もともと食は細いです。

以上の3つの理由(多めの朝食、運動をしないので食欲がわかない、もともと食が細い)から、昼、夜のレストランでは、よほどおいしいものでないかぎり、食が進みません。ほとんどの方が半分以上の食事を残していたのです。

夕食がビュッフェの場合は別です。あまり残すことはありませんでした。

特に食べ残しが多かったのは肉料理のときです。一口手をつけるだけで、他は食べずに返してしまう人が多数いました。
日本人にとっては、肉の量が多く、味付けが淡白です。肉質がやや硬めで日本人好みではなかったこと。これらの理由から肉料理が敬遠されました。
エジプト、トルコでは味付けの香辛料がとても強く、調味料も独特の味。それも災いしました。

食べ残しはどこへいくのでしょうか。家畜の餌にしているのでしょうか。
旅行中の食べ残し率(食料廃棄率)は70%程度の印象です。日本国内の食糧廃棄率をはるかに超えていました。

参考までに、日本の廃棄食料は約26%。1億2700万人の26%=3300万人。つまり、毎日3300万人分の食料が廃棄されています。

今回のツアーは、短期間で3カ国の世界遺産を巡るハードスケジュール。移動が多くなりカロリーをあまり消費しません。そのため、このグループだけが食事をたくさん残しているのかと思っていました。

旅行中、観光名所の各レストランで多くの日本人観光客を見かけました。すると、どの団体客も同じように多量の食事を残していることがわかったのです。

「罰ゲームのように次から次へと食事がでてくるね」
ある男性がトルコでのベリーダンス鑑賞中に言いました。

「毎日何人の観光客がどれだけの量の食事を残しているのだろう」
「何かよい解決策はないだろうか」
楽しい旅行でしたが、食事のときに、時々こんなことを考えていました。


多くの方に楽しい旅をしていただければと思います。
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