「清き1票というけれど、清き0.4票で良いのか?」 という事でしょうか? とは言うものの・・・・・
一票の格差訴訟 「妥協許し難い」(産経新聞) - goo ニュース
高裁段階では「無効」「違憲」の判決も出ていた昨年の衆院選をめぐる「一票の格差」訴訟。最高裁が20日の判決で出した結論は、「違憲状態」にとどめて、選挙無効については請求を退ける、というものだった。「明らかな後退」「妥協は許し難い」。原告の弁護士グループは怒りの声を上げた。失職の懸念もあった現職議員からは「一票の軽重を気にして投票する人はいない」との発言も。国会への“温情判決”との指摘に、立法府はどう応えるのか。
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どの国民も権利が平等でなければなりません。
それはわかります。
しかし、この1票の格差は単純に人口比で考えていいのでしょうか。
どうも納得いきません。
例えば、大都会と過疎地を同じ尺度で考えるってどうなんでしょう。
都道府県の人口を直近の国勢調査で比較すると
2010年国勢調査 一番少ないのが鳥取県で 588,667人で
一番多いのが 東京都で13,159,388人です。
また鳥取県と人口が近いかそれ以上の東京都の区や市は2012年5月1日現在、
世田谷区 884,405
練馬区 717,555
大田区 696,386
足立区 686,504
江戸川区 677,002
八王子市 581,590 となっています。
これは有権者数ではなく総人口ですし、調査の時期が異なっていますので単純には比較できませんが、年々都市部の人口は増え、地方は減少しています。
また有権者の割合が地方の方が大きいと思われますのでこれも単純比較できません。
しかし、1票の格差をなくす為には鳥取県に1議員とすれば、東京都は13,000,000人ですから
単純計算すれば東京都の議員数は22人となります。
色々検索しましたが、こんなところに都道府県別データランキングのサイトが・・・。
http://uub.jp/pdr/p/shu_4.html
一票の格差を無くせば、今後都会の尺度で法律が作られ、
都会の意見が多く取り入れられるようになるでしょう。
国会議員は国民全体の議員だから、国民全員の利益を考える。とは言うものの
小選挙区では地元の有権者に選ばれるのですから地元の利益を考えます。
そうして選ばれた国会議員は都会に集中します。
これで日本全体が良くなるでしょうか。
都会の意見が多く取り入れられると、益々地方の過疎化が進み
地方の田畑や山林が荒れ果て、廃れていくのではないかと心配です。
「一票の格差をなくす」という当たり前に聞こえるこの問題。
しかしこの発想は都会に住む法律家、弁護士の「権利の主張」だけの訴えではないでしょうか。
最近の裁判では、何でも平等にすべきだ、平等でなければ差別だから解消すべきだ。
そんな考えに基づいた裁判が多いような気がします。
最高裁の判断に全国民の意見が取り入られているか疑問です。
強いものと弱いもの。多いものと少ないもの。
強い者や多い者の意見が通り、弱い者や少ない者の意見が通らない・・・・。
多数決の原理でしょうが、そうなって良いものなのか どうなのか?
机上の空論というか、頭の中だけで考えて、実態を見られなくなりませんか?
現実の社会はそんなに単純ではありません。
もっと、弱い者の意見も取り入れるべきです。
また政治家には地方の過疎化がこれ以上進まない為の政策を考えてもらいたいです。