まほろば@福井市渕:泡白湯トリュフ&煮干し&ロース玉ねぎ丼

今回、ようやく初訪。2016年10月オープンの福井の名店「めん屋さる」と、2015年10月オープンの金沢の名店「そらみち」、どちらも北陸トップクラスだったという両店が合併し、2019年1月に「めん屋さる」の店舗を改装リニューアルしてオープンした…という、珍しい沿革をもつお店。北陸方面に強いブロガー、あみの3さんの執筆によるコチラの記事を読めば、その詳細な経緯を知ることができる。
かつての「めん屋さる」「そらみち」の両店とも、気にはなっていつつもフットワークが重いワタシは結局訪れることがなかった。そんなだから、今回の期待度は当然高まる。店舗前には約35台分の共用駐車場。その様子を撮っておくのを忘れていたので代わりにコチラをご参照ください。
外待ちの時には隣接店の前に入り込んだりしないよう配慮するとか、一定、守るべきルールがある。ま、繁盛店あるあるです。
ラーメンの選択肢は、鶏醤油・泡白湯及び泡トリュフ・煮干し。
あとから思えば、水鶏系の二店が合併して出来たお店なのだから、初訪の一杯は鶏醤油にしておくべきだった。
外待ち二十分ほどで入店。券売機の上にはドーンと麺箱。
石川製麺って、あの牟岐縄屋も御用達と違たかな?
富山県の石川製麺を福井県のお店が使ってるってことね。ややこしwww
【一旦記事をアップした後、福井県内の某店主様より「石川製麺さんは富山にもありますが、こちらのお店は金沢の石川製麺さんです。また、変わってなければ、煮干は三河屋製麺さんです。」と御指摘をいただきました。謹んで訂正いたします。】
店内スタッフ複数体制。外待ち、中待ちと、わりと待たせられたが、その間ずっと座って待っていることが出来たし、ホール内はノースリーブのTシャツ一枚(この季節に!)姿の尾根遺産がチャキチャキと仕切られていて、活気とオモテナシゴコロに満ちていて、実に気持ちのいい雰囲気が漂う。
で、同行者と共に買った食券は、泡トリュフ・煮干・ロース玉ねぎ丼。
はじめに出来上がって来た「煮干し」。バラの花のように盛りつけたレアチャシューを中心に麺の姿も見せるシンプルなデザイン。
メニューの口上には「煮干は産地、時期により風味が大きく異なり、最高の状態で提供できる様、日々吟味しておりますが、その時々のブレも含め煮干の一期一会を楽しんで頂けたら幸いです。」とある。この日の煮干は、けっこう苦み走った風味が前に出ていた感じ。
続いて、「泡トリュフ」。その名の通り、アワアワ。
アワアワによるクリーミーな食感のスープ。単にアワアワであることのみならず、鶏と貝の十分な出汁の旨味が伴う。
メニュー上の口上には「地鶏のコク、貝の旨味を詰め込み、泡立てる事で滑らかで濃厚な口当たりになるよう、また余計な脂を取り除くことで後口がしつこくならないよう心がけております。(泡トリュフには)泡白湯の仕上げに白トリュフオイルをさっと回しかけます。白トリュフの上品な香りが口と鼻いっぱいに広がります。」とある。
鶏を煮出す時に出てくる「余計な脂を取り除く」ことでか、旨味はぎゅっと詰め込まれていながら、ネガティブな雑味感が全く感じられず、非常に洗練された印象のスープ。むしろ、多少のケモノ感を敢えて残した作りのほうがよりエモい味わいになるんじゃないか、とか、偏屈なことを思ったりするが、そこはワタシの好みの問題であり、濃醇な中にとことん洗練された味わいを目指すのがこのメニューの方向性なのだろう。
白トリュフオイルは…むしろ無くても良かったかな。これもまた、自分のヘンコな趣向でしかないのだが、トリュフオイルのような洋物キノコの香味油を加えたラーメンって、それを加える前の元のラーメンがもっている良さを、却ってオイルの個性で打ち消してしまいがちな印象を持ってしまう。かつて奈良の某店で、ポルチーニ茸やトリュフの香味油がかかったスープのラーメンも味わったときと同じような印象を感じ取っていた。自分自身がトリュフとかポルチーニ茸の食経験に乏しいもんだから、つい違和感を覚えてしまうのだろうと思う(「だったら頼むな」って。)。
ということで、今回の「泡トリュフ」は、非常に良く出来た一杯でありながら、作り手が目指している方向性と、食べる側の自分の好みとの違いを感じたものだった。そして、今回を機に洋物キノコ香味油添加のラーメンは、今後は敬遠しようと思うに至った。
で、コチラがロース玉ねぎ丼。豚ロースを細かく刻んだところに玉ねぎとともに甘辛のタレの風味とニンニク・ショウガの香味が印象的。
ふたつの水鶏系の名店が合体して出来たこのお店、初訪ではやはり「鶏醤油」を選ぶべきだったのかも知れない。いつかきっと、再訪しよう。


まほろばラーメン / 花堂駅商工会議所前駅赤十字前駅
昼総合点★★★★ 4.5

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