タンポポ@紫野:鶏白湯味噌つけ麺

今月初頭、TVのニュース・新聞記事にも取り上げられた二月限定の企画「まごころ味噌と匠たちの饗宴」参加店のひとつ。
昨夏の「京都和え麺サミット」の時には非常に個性的で面白い冷し和え麺を食べさせてくれたタンポポが、今回の企画ではどんなものを出して来るか、興味深く訪れた。

まず、全粒粉の中細平打ち麺。

そして、黄色みの発色が強い中細平打ち麺。

形状、太さは先ほどの全粒粉麺とほぼ同じ。汁につける前に麺だけを味わってみると、味わい、香り、食感の違いがよくわかる。

次に具。

太い木の枝みたいにゴーカイな豚バラのロールチャーシュー。提供前にガスバーナーでよく炙り、脂の焼ける香ばしい香りを演出。
加えて、京都で一般的な刻み青ネギと、おそらく通常メニュー用のメンマ。
そして、何やら黒い球が。
持って来られる時、説明を受ける。花椒、魚粉(?)、竹炭(!)を加えた味噌玉なそうな。食べる途中でつけ汁に適宜加え、味の変化を楽しむとよいそうな。
なかなか凝った趣向である。
これら麺と具は、三連くぼみのユニークな器で提供される。

出て来た時の「なんじゃこりゃ!」な見た目のインパクトは十分。
この三連皿が登場した後、つけ汁が出される。

デフォルトでまごころ味噌を加えてあるようで、「鶏白湯」ながら、かなり味噌寄りの色あいと味のつけ汁。
さらにデフォルトで降り掛かるパルメザンチーズ!と、つけ汁の方も凝った趣向である。
しかし、食べ始めのころは、まあ、いいのだが、食べ進むうちに、いっそパルメザンチーズ由来のしょっぱさとチーズ臭が無い方がよいように思えて来る。そして、折角用意してある特製味噌玉を試さないのはもったいないので少しつけ汁に足してみると、つけ汁は花椒や味噌の味わいに支配され尽くされ、鶏白湯の存在がわからなくなってしまった結果、かなりキツい味になってしまう。
せっかくのダブル麺も、あまりに強い味のつけ汁に浸すと麺だけで味わったときの味わい・香りが掻き消されてしまうのはちょっと残念。
今回の限定麺は、ちょっと足し算し過ぎた感に思う。
いっそ味噌ダレを後から追加できるようにして、パルメザンチーズもオプション扱いだったら、比較的味付けの少ない鶏の旨味を活かした白湯つけ汁から始まり、味噌ダレ、味噌玉、パルメザンチーズを食べての好みで追加できるようにすれば、もしかしたら全く違う印象を持つことになったかも知れない。

いずれにしても、代表的京都ラーメンのひとつとして定着しているお店にもかかわらず、ちょっとビックリするような創造性に満ちたメニューを提供されることは意外といっては失礼ながら、とても面白いこと。
私は、味の強さから引き算の方法もアリなのではないかと思った。
いまこのブログをご覧いただいているみなさんなら、どうだろう。


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