2022北海道へ #3_南小樽朝散歩

旅の初日、朝早く目覚める。同行者はグースカ寝ている。そのまま宿の布団でうねらうねらとしているのもなんか時間がもったいない気がして、2017年の北海道旅行の時のように、朝の散歩に出かけることにした。フェリーから降りた翌日、いきなり見知らぬ街を気ままに歩く。コレ、たまらなく楽しい。で、まずたどり着いたのは宿からすぐ近くの「南樽市場」。例えば、小樽〜札幌間を走る高速道路「札樽自動車道」は「さっそんじどうしゃどう」だ。だからこの市場も「なんそんいちば」と読むのだと確信していた。
その「南樽市場」の傍には「らーめんみかん」がある。ここはMotel inn Minami Otaruの管理人さんからもオススメをいただいていたお店。
私としても、非常に食べておきたいところではあるのだが、今回の旅程を考えると外さざるを得ず、やむなく諦めた。
さらに南樽市場の周囲を歩いてみる。何とも昭和なイラストたちよ!
その真向かいにあった児童公園。日中は子どもが子どもらしく遊ぶ姿を今でもみることができるのだろうか。
今回の記事一枚目の画像から、実はまだ殆ど移動していない。この蔦に支配され切った建物は「らーめんみかん」と、先の児童公園の間にある「とうふ・油揚製造直売店  土門商店」。早朝のこの時間に佇むと、もはや閉じてしまったお店のようにも見えたが、どっこい今でも現役で厚揚げ・豆腐に定評のあるお店らしい。
ふと足元を見ると御当地マンホール。旅先を歩くときは、特に街中を歩くときには足元も注意して見ておきましょう。で「南樽市場」のもう一つのエントランス側にまわって見ると…。
なんたること!!「南樽市場」は「なんそんいちば」でなく「なんたるいちば」だった!
Venite all’agile barchetta mia,Nanta Lucia! Nanta Lucia!
さらに少し歩いて気がついたことに、いわゆる消火栓がこんな風に街のあちこちにあること。消火栓それ自体は自分の生活圏にも当然あるが、それらはたいていの場合、マンホールのような蓋の中に格納された「地下式」であり、冬季に雪に埋もれてしまう積雪地ではこのような「地上式」が多くみられるそうな。そのあたり「消火栓写真館」というサイトが詳しく、また興味深い。とりわけ小樽市では全国的にも珍しい消火栓の色分け(赤・青・黄)を行っているそうな。(コチラを参照しました)
さらに勝納川にかかる橋(たぶん「真砂橋」だと思われる)を渡ると「よい子の遊び場」なる建物がある。何か?小樽のよい子たちは、ここで遊ぶことになっているのか???
国道5号線の少し北側を並走するこの通り、調べて見ると、いわゆる「花銀通り」から東に進む市道であるようだが、それにしても道幅が広い。(実際にはこの位置に立っております)
で、先ほど川沿いから見えた「よい子の遊び場」のエントランスに近づいてみる。
と、そこは「高砂会館」という場所らしく、今は閉鎖になっている様子。結局「よい子の遊び場」の正体はわからなかった。
さらに、この辺。
なんですかこのドラえもんもどきコレクションはっ!?
ドラえもんもどきコレクションの他にも、丸ポスト型貯金箱等々の様々なコレクションを表通りに陳列している。道行く人にコレクションを見てほしいという願望の現れなのだろうか。
さらに、この辺。 函館本線の踏切の向こうは、昨日到着した新日本海フェリー小樽フェリーターミナルとなるようだが、朝散歩的には少し遠いので程々のところまで歩いて見る。
JR北海道線区といっても、ここらはキチンと架線のある複線だ。
踏切を越えて少し進むと、おお!なんと昭和のカホリ高い銭湯建築がががぁっ!!(この辺です)後から調べてみたらこの銭湯、道内では現役最古の銭湯だったが2021(令和3)年10月24日に百数十年に及ぶ営業を終えたそうな。詳細についてはコチラを参照いただきたい。
ふと軽い気持ちで朝散歩に出かけたのだが、思わず激渋銭湯建築物件を鑑賞することができた。こういう建造物は一旦取り壊されてしまうと二度と復元されることはないだろう。何とか現状保存されることを願うが、年齢を重ねた分老化もみられ、このままでは断熱性気密性もなく、また、現在の建築基準法には適合しないそうだ。
さらに少し進んでこの辺。何ですかこの室外機だらけのバルコニーは?(どうやら有限会社 深澤精肉店信香工場の2階らしい。)
そのトナリにあるのは「信香公園」(と、GoogleMapsを見ているとだんだん分かってきた。)。掲示板のガラス越しに何やらポスターが貼ってある。
そのポスターがコレ。どうやら昨日・一昨日とこの界隈では「小樽堺町ゆかた風鈴まつり」だったらしい。昨夜遅い時間に宿にチェックインした後、夜食&氷を買い求めに近所のコンビニに立ち寄ったとき、妙に綺麗に浴衣を着こなす尾根遺産たちが多くいるなぁ…と思っていたのだが、このお祭りがあったからだったワケだ。コレも朝散歩に出てみなければ分からなかったことだ。
掲示板の横にはさらに小樽市長選のポスターが。翌日がいよいよ投票日だったらしい。さてこの三者のうち当選したのは誰か???顔つきで概ね判断できる気もするが(いやいや見た目で判断しちゃイカンってか)
さらにこの辺。いかにも歴史を感じさせる古い倉庫に出くわす。コレ、この辺り独特の「木骨石造」だろうか???
少し進んでみてみると、そこは「オートパーク23」という自動車販売店だった。
さらに少し進むと今度はデッカい木造2階建てのコレまた激渋建築物件が。
小樽田中酒造「亀甲蔵」だそうで、明治38年頃(1905年頃)に建てられた石造倉庫群。小樽市「歴史的建造物」に指定される建造物らしい。また、北海道産米を100%使用した地酒造りを一年中、それこそ毎日酒造りを行っているのでいつでも製造場見学ができるそうな。
次に、ココ。
これも小樽市「歴史的建造物」指定物件。朝メシ前に気まぐれで出かけた散歩は、もう完全に南小樽の街観光だ。
その旧作佐部商店蔵の斜め向かいに見える建物。さっきのトーフ屋さんと同様、完全に緑に覆われている。GoogleMapsストリートビューでこの地点を見るとここ10年ぐらいの変遷が見てとれるが、ここまで見事に覆われ尽くされている様子は(ストリートビューには)ない。また、おそらく今は使われていない物件かと。
さらにだ。どうしても謎な建築を見つけてしまった。「信香町」バス停前にある建物。Googleストリートビューによれば、この建物の左側にあるスペースは数年前まで(さっき見かけた)「小町湯」の駐車場だったらしいが、何より気になるのは右側屋根部分が大きな湾曲。あたかも右側側面を正面とした看板建築のようにも見えるが…(ちなみに京都市内でいえば伏見区深草大亀谷にある「宝温泉(宝湯」や、同じく伏見区の中書島繁栄会にある「新地湯」は、分かりやすい形の「看板建築」だと思う。)
で、この物件、実際に少し右側にまわって見ると、四角い形状の壁面こそあれど、どう見ても「看板建築」を意図して設られたものではない様子。地域の集会所のようにも見えるが…これ以上詳しいことは一切分からない。(誰か教えてちょうだい)
さらに進むと、これまた芳しい建築が建っている。
「岡川薬局」で、合ってるかな。
シャッターを開ければ現役の薬局があるのかと思いきや、調べてみると今はココ、建物の特徴を活かしたカフェ・宿泊・レンタルスペースを兼ね備えた施設として使われているらしい。ホームページを訪れてみると、レトロな外観とは裏腹に何ともインスタ女子ウケしそうな素敵なスペースに生まれ変わっていることを(後から)知る。
2階窓部分の凝りに凝った意匠。実に、味わい深い。
そこに有った看板には、この建造物が今はカフェ・宿泊・レンタルスペースとして使われているとはコレっぽっちも書かれていなかったため、今回、旅行記をブログに書こうとして初めて分かった次第。ブログを書いて旅の反芻をすれば、自ずと見聞も深まるというものだ。
そろそろ、宿に戻る方向に向かうことにした。一般の民家にシャッターが多いのは積雪対策であろうことは想像に難くない。わざわざ「車庫」と書いてあるのも、そうして書いておく必要があってのことだろう。しかし、滋賀の高島や湖北なども冬季になるとそれなりに雪に埋もれるが個人宅のシャッターにわざわざ「車庫」と書いてある事例はそうそう見掛けない気がする。
宿の近くまで戻ってきて、気になったのはこの物件。
何ですか?このユニークな換気口の連続は???屋根の融雪用ヒーターかなんかか???
以上、午前5時30分ごろから6時10分頃まで、約40分間の朝散歩だったが、実に内容の濃い観光であった。



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