子供の時、王子様は一人の女の子と出会いました。
いつか自分は人魚姫と恋に落ちると信じていた彼は、その子が、自分だけの人魚姫だと理解しました。
迷わず、お別れの時、彼女の小さな唇に自分のを重ねて、誓いました。
「かならず君を見つけ出すから。どんなに離れていても、必ず」
大きくなった王子様は忙しく、そしてとても女の人に、もてました。
疲れきった彼の前に一人の少女が現れました。
彼女は頭も良く、見た目も愛らしく、誰からも愛される性格を持っていました。
ただかなりお人よしで、好意の違いを分け隔てる事もなく、誰にも優しく接しておりました。
最初王子様はそんな彼女にイライラとしてしまいました。
足手まといだと思いましたが、仕事を手伝ってくれているうちに、覚えも早く、とてもテキパキと動くので、とても助かることに気が付きました。
時折チョップを食らわせたくなるほど、おとぼけな天然ぶりを発揮しますが、その海の優しいオーラを持った彼女に、心惹かれていくのでした。
たまたまアクシデントで彼女にキスをしてしまったりと、いろいろなことが起こりましたが、王子様はいつしか彼女の存在を、傍にいるのが当たり前のように感じるようになっておりました。
そんなある日、王子様は思い出します。
初めてのキスと、その相手と自分が立てた誓いを。
そう。
今まさに目の前にいる少女こそ。
自分がずっと待ち望んでいた人魚姫であることを!
ただ、残念なことに、彼女はあの誓いを忘れてしまっているようでした。
とっても残念だと思いつつも、やっと自分は捜し求めていた存在を傍に置く事が出来た事に、嬉しくもあり、ただ、どうしていいのか、迷い始めていました。
自分は両親の元を離れた時の誓いを守りたかったし、尊敬する祖父を守りたかったからです。
そこに、ずっと護りたいと思っていた少女も現れてしまいました。
がんじがらめになってしまった王子様を、ずっと気にかけていた前代の王は、「もう自分の手伝いをしなくてもよい」と王子を突き放しました。
王子様は今まで頑張ってきた事がすべて消えうせてしまう事に、悲しみをにじませました。
心配した少女に、つい、八つ当たりしてしまい、そのまま彼女の元から去り、両親の元へと帰りました。
忘れてしまえ、全て、忘れてしまえば、いい!!
王子様は最初、そう思っておりました。
でも、時間が、月日が経つほどに、かえって人魚姫の事を思い出して、胸が締め付けられる想いに、身を焦がすようになってしまいました。
そして。
王子様は気が付いたのです。
何故、あれほど大事に想っていた少女を手放して逃げようとしたのかと。
何故、一緒に傍にいて、今度こそ護ろうとしなかったのだろうかと。
後悔しました。
そして、もう一度だけ、自分の勇気を奮い立たせました。
少女が待っていてくれるのか?
それは、今の王子様にはわかりませんでした。
ただ。
この今胸を焦がす気持ちがもし、人魚姫にも少しでも同じく残っていてくれるなら、きっともう一度、逢う事が出来ると確信していました。
小さな灯台。
小さい時祖父から聞いた人魚と若者のお話を聴いた場所。
さぁ、そこに。
捜し求める王子様だけの人魚姫は、待っていてくれるのでしょうか?
GS2の瑛くんにはまりっ放しです、骨抜きです。
昨日の絵は今度こそ、色塗るぉ。
今日は瑛君で許してくれ。あぁ、もう格好良いよ、親友EDみたいような、みたくないような気分です。
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