タイトルの通り、今から12年前は…
大学4年生で、主に海草中に含まれるミネラル成分を分析していた研究生でもありまシタ。
恩師から読むようにと手渡されたのが…
「生体内に含まれるミネラルとその働き」を記した書物でシタ。
サプリメントとして販売されている亜鉛(Zn)を筆頭とした
様々なミネラル(即ち金属)の生体内での働きを記したものでシタ。
その本の中で…水銀(Hg)の項目がありまシタ。
水俣病の原因物質の一つである水銀(詳しく言うとメチル水銀という有機水銀)として広く知られている所かと思いマス。
しかし、水銀は「ある一定量(その代わり超微量であるのを付加え)までは必須元素」であるのデス。
昨今、鯨類信奉者の中で話題になっている「水銀汚染」。
「鯨類には基準値以上の水銀が含まれているから食べるな!」の論調が聞かれマスね。
ここで一つ疑問が湧くと思いマス。
「基準値以上のHgがあるのに鯨類自体はHg中毒にかかってないのか?」
「魚を主食とするペンギンなどの鳥類、アザラシなどの哺乳類はどうなのか?」
その議論の中で外せない物質がセレン(Se)。
Seは酸素(O)や硫黄(S)と同属の元素デス(周期表を見れば一目瞭然)。
Se自体も確かに有毒デスが、Hgと交わる事によってお互いに無毒化すると言われてマス。
またSeは生体には微量ではありマスが、必須元素に挙げられマス。
予測の範疇デスが、「HgSe」もしくは「HgSe2」(2は下付)という形で排出されるのか、
有機金属同士のからみで無毒化されるのか…? 論文の提出が待たれマス。
同じ研究室(といっても自分は別の研究室にずっと出張でシタが)の仲間の一人で
オホーツク海産ホタテに含まれるSeの分析を進めていた方がいまシタ。
ホタテはSeを多く含有すると言われている為だと思いマス。
確かにHgは水俣病の事もあって、ナーバスになりがちデス。
でもSeとの兼ね合いについて論じている所は少ないデス。
鯨類信奉者にはHgだけではなく、並行してSeのデータも出して頂きたいデスねw