すずきせいこの「日々雑感」

政治や暮らし、孫のことから平和・原発問題まで“本音でしなやかに”・・・

映画「風の波紋」と人のつながり

2016年07月27日 | 本・雑誌・映画

昨日は梅雨が明けたというのに雨降りで、JR大糸線は運休です。上越市も大雨で夜8時半を過ぎて正善寺川の増水で市内一部地域に「避難準備情報」が出されました。

一夜明けて、上越市高田で24時間雨量が観測史上最大の229㍉(午前7時現在)という大雨で土砂崩れも発生し、知り合い市議らのフェイスブックからその様子が伝わってきました。防災とはいうものの自然の力は予測できず、地震だけでなく水害の脅威に人は成すすべがないようです。

午前中は下の孫をプール教室へ送って行き、その後は上の孫が部活動から帰宅し昼食の準備で、午後1時過ぎに上越市へと車を走らせました。日本海も青く波静かで途中の能生地域の海岸には海水浴を楽しむ人たちでいっぱいです。ところが上越市に入り有間川辺りでは、桑取川からの濁流で海はドロ色に変わり上流の山間地が大雨だったことが分かります。

上越文化会館で3時から、JAえちご上越主催で“食と農といのち”を考える15周年行事として映画『風の波紋』の上映会があり、昨夜その入場券が友人のT子さんから手に入ることになったので急に出かけることになりました。開場前からすでに大勢の人たちが並んでおり、T子さんは急用で来れずお友達のSさんから入場券を受け取り、やっと会場のかなり後席を確保することができました。

この映画の小林茂監督とは古くからの知り合いで、ドキュメンタリー映画『阿賀に生きる』では当時カメラマンで、旧青海町へもスタッフ数人で来られたことがありました。『風の波紋』は十日町市松之山の越後妻有(つまり)の雪深い村に都会から移り住んだ木暮さんご夫婦を中心に、里山暮らしの人々たちと自然を描いた話題作です。

東日本大震災の翌日3月12日に長野県北部地震が起こり、木暮さんの茅葺の家は全壊し再建を決意、地域の人たちが力を持ち寄る新しいかたちの“結(ゆい)”が息づいていることを見事に描いています。手間を惜しまず丹念に育てられた米や野菜が人々の日々の暮らしを彩るように、心をこめて作られた作品であることが伝わってきます。

映画では有機農業研究会でのお仲間たちも登場したりと、人と人とのつながりに目を見張りました。またこの日初対面のSさんとの会話で驚いたことに、去る3月に「原発再稼働STOP!」の小さなシールをポスターに作成しましたが、人から人へと伝わりその一枚をSさんは7月1日の平和行進に持参したところ、ポスターは上越から長野へバトンタッチされたというので、映画と共にその“波紋”に感激の一日でした。


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