すずきせいこの「日々雑感」

政治や暮らし、孫のことから平和・原発問題まで“本音でしなやかに”・・・

住井すゑさん『橋のない川』上映会と増田れい子さんと

2018年11月23日 | 日々思うこと

寒さが一段と厳しくなった今日は「いのち・愛・人権」糸魚川展の一環としての上映会が市民会館であり、小雨の中を駅アルプス口へ上越からの友人を迎えに急ぎました。21日の記念講演での大ホールは多くの人で埋め尽くされ地元高校生が400人参加したそうですが、会館の後席はすでに仕切られて席も疎らです。

住井すゑさん原作の『橋のない川』は、1992年の東陽一監督による映画化で、私が初めて『橋のない川」の映画を見たのは確か1991年晩秋の牧村(現在の上越市牧区)明願寺での第一回“原の小寄り”でした。この時は今井正監督による1970年モノクロ映画で、お御堂に設置されたスクリーンに映し出されて、合わせて児童文学家の上越市在住の杉みき子さんの講演もあり近郊から数え切れない大勢の人が集まりました。

今日は映画を終えて3階のパネル展示を見てから、アルプス口駅へ友人を見送り薄暗くなった中を帰宅です。直ぐに書棚の7部までの『橋のない川』に目をやりました。

『橋のない川』の横には住井すゑさんの娘さんの増田れい子さんの『花のある場所』『女たちの歌声』や市川房枝さんの『だいこんの花』が並びます。増田れい子さんは旧制東京大学文学部を卒業し、毎日新聞東京本社に入社、終戦後初めて正式に採用された女性記者の一人でした。

1991年に日本で初めての女性論説委員になられた方で、合併前の99年秋、1市3町(糸魚川市・能生町・青海町)と新潟県共催の「男女共同参画・人と人フェスティバル」の講師で、私は実行委員会での講師担当係りであったことを思い出します。

前泊された増田れい子さんを市内のホテルに迎えに行き、早稲田大学の校歌を作詞した当地の文豪の相馬御風さんをよく知ることで、途中の美山公園内の石碑を回ってから会場へと伝えると、「私は講演に来たので必要ありません。母も全国どこへ出向いても目的以外の所へは寄らなかった」とピシャリで、このときの“やさしい叱咤”を今も忘れることはありません。

気温低下の寒い一日に心温かくする夜で、書棚の住井すゑさんの『九十歳の人間宣言』VHSにも深い思い出があり、こちらは明日にでも・・・。


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