すずきせいこの「日々雑感」

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「村野藤吾と谷村美術館」30年前のエピソード

2013年11月23日 | 日々思うこと

土曜日も天候に恵まれ午前中は庭仕事を少しやり、午後からは表題の建築フォーラムに出かけました。村野藤吾氏といえば建築界の巨匠で、最晩年の作品が市内の谷村美術館です。同館は彫刻家・澤田政廣氏(文化勲章受賞)の作品を展示する個人美術館として、市内の谷村建設の前社長である谷村繁雄氏によって作られ、1983年に完成しその一年後に村野藤吾氏は93歳で亡くなっています。

 

フォーラムのサブタイトルが「30年前の知られざるエピソードが!!」で、当時の建設現場監督の丸山藤吉郎氏も解説者として来られるというので興味津々でした。広大な敷地の美術館全景はシルクロードの砂漠の敦煌遺跡を想定し館内は石窟調で、村野藤吾氏は「大地から自然に抜け出たような建物・・・、きれいに仕上げないように・・・」と、周りの木々や庭石にも大変こだわっていたことを知りました。

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また美術館建設の二つの特性として、東京の村野建築事務所のスタッフを介さずに直接、村野氏が現場で丸山監督に指示され何度も何度も設計変更があったことや、クライアントが施工会社という点が上げられていました。そして村野氏と彫刻家・澤田氏は若かりし頃から糸魚川出身の文人、相馬御風さんともつながっていたことを知り、改めて親しみが湧いてくる不思議な美術館で、歴史ある文化を誇りに思いました。ちなみに丸山氏とは私が専門学校卒業後、初めて勤務したN設計事務所で2年間ご一緒で“厳しく妥協のない”優れた先輩でもありました。

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写真は美術館と隣接する玉翠園で、雪吊り作業も終わり落ち着くひと時でした。年間会員になっているので美術館と同園、翡翠園の3ヵ所はフリーパスで、雪が降る前にまた訪れたいと思います。
※谷村美術館 
http://www.hisuien.com/tanimura_museum/


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