すとう信彦 & his band

社会起業家(チェンジメーカー)首藤信彦の日常活動とその仲間たち

イスラム国事件を考える

2015-01-30 09:34:56 | Weblog
後藤氏にトルコ国境でのリシャウイとの交換を時間を定義した上で示唆してしてから、イスラム国は沈黙した。沈黙は金。。。というが、この沈黙は金より重い。声明文はボールはヨルダン側のコートにあると後藤氏が読まされた声明文は言っているが、そうではない。イスラム国は実はもう一個本当のボールをポケットにいれたままだ。それをいつでもどこへでも打つことができる。
今回のイスラム国の事件操作には戦慄を覚える。いわゆるテロの実行犯ではなく、かならずイスラム国の中枢部にテロリズムの研究者、社会心理学者あるいはテロ対策に知識と経験を持つ者、いうなれば、これまではテロを抑止し取り締まる側にいた者が参加していると思う。
そのように考え始めたのは、実は一昨年のナイロビショッピングモール事件だ。これもイギリスでのテロ犯の白人妻(ホワイト・ウイドウ)が関係したとされるが、現場での目撃証言があるのに、すべて跡形も無く消えうせた。この事件は、自爆テロなどと異なり、まるで先進国の企画会社が参加したような綿密で正確なしかも多面的なテロだった。とても犯行声明を出したソマリアのゲリラ戦士の行ったテロとは思えない。
いま、このイスラム国の事件を客観的に見、意見をいうことは難しい。ことの善悪は別としてともかく人質解放のために、周りは静かにしてましょう。。。という雰囲気だろう。そして人質への心情的支援の声は大きく広がっていく。それは正しい。
しかし、実は人々の解放要請や同情の支援の環の広がりこそ、現代テロリズムが目的としているものなのだ。これまでイスラム国の主張などいや、イスラム国の存在すら関心を持たなかった人々が、いまやニュースに釘付けとなり、オレンジ服の意味の説明を聞き、言論統制で事件そのものを極小化してきたテロ事件が公になって政権を揺るがす。別にイスラム国に賛同したり、義勇兵として参加してもらいたいと勧誘しているのではなく、イスラム国とその主張を知って貰いたいというテロ企画者の期待がみごとに実現しているのである。
「国は自分が体験した最後の戦争をイメージして次の戦争に備える」という軍事の金言がある。まあ、安倍政権とそれにぶる下がる人たちが「太平洋戦争」が戦争だと思っているのと同じように、日本政府は「連合赤軍事件」ぐらいを念頭に対策を考えているのではないだろうか?

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