SUPER FLAT 2

非ファルス的にもっこりするものを肯定せよ!(神の性的不器用あるいはその性的悪戯に由来するもの達について)

備忘録4

2006年06月13日 | Weblog
「私の考えでは―前もってこんなことを言うのをお許しいただきたいんだけれども、レコーディングされた音楽には、実は、鎮静剤の効果に似た効果を及ぼすべきものなのですね。聴き手は、十中八九、コンサート・ホールに、内的な昂奮とでも言うべきものを求めに行くんだけれども、レコーディングされた音楽は、そういう昂奮など作り出すべきじゃない。演奏家と聴き手とのあいだに、一対一の関係を創り出すように努力すべきなんですね。そして、レコーディングに際して我々が辿り着こうと試みる音のタイプに関しては、方向とか直接性とかいう言葉で考えるべきでしょうね。ピアノの音はバルコニー席のいちばんうしろの席まで投じられる必要はないんですね。二メートル前に置かれたマイクに向かって弾くときはね。要するに映画の場合とまったく同じことが起きるんですね」(『グレン・グールド対話集』(音楽之友社)より)

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