SUPER FLAT 2

非ファルス的にもっこりするものを肯定せよ!(神の性的不器用あるいはその性的悪戯に由来するもの達について)

ほしのこえ その2 

2010年10月02日 | Weblog
RT @PaulVirilio(ポール・ヴィリリオ): 事故、それは謎めいた兆としての彗星です。〔...〕そう、私はいわば凶星=惨事(デザストル)の天文学の可能性を信じます。それをあえて直視しないかぎり、私たちは一歩も進めないのです。かつて死という限界(リミット)を直視したように、事故という限界(リミット)を直視すること。それは哲学の根源的な課題でもある。(浅田彰著『「歴史の終わり」を越えて)』199ページ)

 disaster(惨事)=dis(凶)+astro(星)というわけで、distant star(遠い星)をdisaster(惨事)と綴り変えれば、タイトル『ほしのこえ(The voices of a distant star)』は、「凶星=惨事(デザストル)の天文学」のことでもあるだろう。この作品は、鉄橋を渡る電車内のシーンから始まり、階段を下りるシーンに続いている。

RT @Pentax(斉藤環):同じ事故でも階段から落ちるよりは鉄橋から落ちたほうがトラウマになりやすいと言いますね。これを延長すると、同程度の被害なら、天災よりも人災のほうがトラウマを生じやすいと言えるかもしれない。つまりトラウマの成立には、何らかの人為が介在することが要件となる。(『解離のポップ・スキル』172ページ)

 階段から落ちるのは偶然のアクシデントだが、列車が鉄橋から落ちた場合、その偶然の必然を疑うことになる。では女子中学生が太陽系最果てのシリウス星で戦死した場合、そこにどんな人為(フィクション)を超えた必然性があるというのだろうか?

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