大英帝国が第52回ヴェネチア・ビエンナーレに国家の威信をかけて送り込んだアーティストはトレイシー・エミンの姉御だった。おそらくイギリスという国はどこよりもマゾっ気の強い国なのである。国際展という大舞台で、トレイシーの姉御が国家の品格や伝統を滅茶苦茶に破壊する様を見てみんな喜んでいるのだ。97年にトレイシーの姉御があろうことかターナー賞にノミネートされた時だってそうだ。トレイシーの姉御のあの絵がターナー賞受賞だなんて想像しただけでゾクゾクしてくる、というわけだ。この当時のテレビ討論会の映像では一見、集まった美術関係者達が酔っ払ってクダを巻くトレイシーの姉御の悪態に困惑しているように見えるが、内心は「もっと虐めてくれ」と嬉しくて仕方がないのだ。もちろん最後は放置プレイだ。
大英帝国が第52回ヴェネチア・ビエンナーレに国家の威信をかけて送り込んだアーティストはトレイシー・エミンの姉御だった。おそらくイギリスという国はどこよりもマゾっ気の強い国なのである。国際展という大舞台で、トレイシーの姉御が国家の品格や伝統を滅茶苦茶に破壊する様を見てみんな喜んでいるのだ。97年にトレイシーの姉御があろうことかターナー賞にノミネートされた時だってそうだ。トレイシーの姉御のあの絵がターナー賞受賞だなんて想像しただけでゾクゾクしてくる、というわけだ。この当時のテレビ討論会の映像では一見、集まった美術関係者達が酔っ払ってクダを巻くトレイシーの姉御の悪態に困惑しているように見えるが、内心は「もっと虐めてくれ」と嬉しくて仕方がないのだ。もちろん最後は放置プレイだ。