SUPER FLAT 2

非ファルス的にもっこりするものを肯定せよ!(神の性的不器用あるいはその性的悪戯に由来するもの達について)

森万里子の"Oneness"

2007年07月22日 | Weblog


 ロサンゼルス現代美術館での村上隆の回顧展に先立って、現在オランダのグローニンガー美術館では森万里子の回顧展"Oneness"が開催されている。いまや森万里子は日本を代表する、というより世界を代表する、というよりもはや全宇宙を代表するアーティストであると、そう言い切ってしまったほうが気も楽になる。すでに日本では2002年の東京都現代美術館でお披露目されているが、その当時ある美術系ブログで「森万里子は北関東系だ」という指摘がなされたことがある。北関東系ということは、つまりその作品に、ヤンキー的に粗暴でファスト風土的に乾いた郊外の感触があるということだ(森万里子が六本木ヒルズ森ビルオーナーの姪であることを考えても、その指摘は都心内郊外論的に正しかったと言っていい)。実際、オタクの遺伝子の無い村上隆同様、森万里子にもサブカルの遺伝子は無い。しかしだからこそ、この二人のヤンキー系アーティストは、人間カルチャーを超えた次の新たなるステージに上ることが許されるのだ。そして我々もまた、森万里子の招く新たなるステージ"Wave UFO"に乗るのか乗らないのか、はっきりと決めなくてはならないだろう。そのUFOに乗るのを拒否して人間として死ぬか(享楽)、それとも乗って何か別のものに生まれ変わって生きるか(快楽)、今そのどちらかを決めなくてはならない時期にきているのだ。ヤンキー森万里子の謡う「巫女の祈り」が我々をアカルイミライに誘っている。

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