隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

1907.編笠十兵衛

2019年05月19日 | 時代ミステリー
編笠十兵衛
読了日 2019/05/19
著 者 池波正太郎
出版社 新潮社
形 態 文庫
ページ数 (上)441
(下)427
発行日 1988/04/25
ISBN (上) 4-10-115646-0
(下) 4-10-115647-6

 

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ラマデータベースによれば、高橋英樹氏の主演は16-18回となっているが、僕の記憶の中にはもっと多くの回数に出ている。いずれにせよ1974年から1975年の事だから、僕の記憶もあまりあてにはならない。
とにかくその頃僕は連続ドラマ『編笠十兵衛』に、毎週引き付けられるように見ていた。今は亡き親友だったK氏とともに、よくそのドラマについて話し合っていたこともあって、いつかは原作を読みたいと思っていた。若くして亡くなってしまったK氏とは、一時期は会社発展に努力した起業の仲間でもあった。
死んだ子の歳を数えても仕方のないことだが、彼がもし今も生きていたら、僕たちの関係はどうなっていただろう?

この面白かったドラマは残念ながら、DVDやBDにもなっていない。今回ようやく原作を読んで、ドラマを思い起こそうとしたのだが、頭に浮かぶのは高橋英樹氏の颯爽と歩く姿が、翌週の予告へとなるところだけで、内容はさっぱり浮かんでくることがないのだ。

 

 

赤穂浪士の討ち入りを陰で支えるといった、実際の事件の推移を軸に、隠密行動をする編笠十兵衛の物語は、結論は分かっていながらも、スリリングなストーリー展開に、心を揺さぶられる。
昔から赤穂浪士の討ち入りについてのドラマや映画、そのほかにも講談など、数えきれないほど見たり聞いたりしているが、その時代にこのような陰の力が働いて、仇討が成功したのかとも思わせる、人物設定やストーリー設定が素晴らしく、もう一つの討ち入り外伝ともいえる物語はエンタテインメントの極致だ。
原作を読んで、もう一度ドラマを見たいと思っているが、何年か前に「時代劇専門チャンネル」という、スカパーの局で、放送していたことがあるものの、今では古い番組はどこでも放送していない。
ドラマ制作が東映となっているので、東映チャンネルを探したがダメだった。諦めざるを得ないのか?

 

 

ログの更新がまたまた大分遅れた。一度なまけ癖がつくと、かつての僕が恐れていた、見るともなしにテレビを見続けるという、悪癖に襲われて本を手にすることもなく、眠くなれば寝るという、繰り返しが続いている。
ヘルニアの影響で左足の痛みが、気になって読書もままならない毎日だ。
ようやく読みたいと思っていた本書を手に入れて、3-4日かけてやっとのことで読み通した。歳をとることがこんなにも不都合を喚起するということなど、思ってもいなかったから、いやなまじ健康に自信を持っていた から、余計に何も手につかないのかもしれない。
こんな毎日があとどのくらい続くのだろう?

 

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