水産生物部  [山形県立加茂水産高等学校]

水産生物部では様々な生物の
採集、観察、研究を行っています!

そんなめちゃめちゃたのしい活動の一部をご紹介!!

1月9日のコメントについて

2013年01月11日 14時14分07秒 | Weblog
2日前の水族館です。

良い天気でした。


さて、1月9日のコメントについて

ウキゴリは小さな河川でも極めて稀に採捕されます。

しかも、棲息している河川が近くにない場所でです。


母川回帰をするサケでも迷って別の河川へ遡上する「迷いザケ」に似て、迷いウキゴリです。

きっと大移動してきたんだなと思われる個体です。


今年度の調査で、この謎に対して仮説を掲げたところでした。

きっと全部のウキゴリは海に降らず、河川にとどまっているのだろうというものです。

そして、海に出ちゃった個体は、パイオニア的存在で新天地を求めて、もっと子孫繁栄のために良い場所はないかと探しているものと今のところ考えています。

しかし、なぜ水深が深く、流れが緩やかな所を好んでいるのかは良く判っていません。良い研究テーマです。

方や、スミウキゴリやシマウキゴリは、流れ大好きなのになぜ?  ますます良い研究テーマです。


また、佐藤さん。

ウキゴリ類はハゼ科魚類で、カジカとヨシノボリでは、ヨシノボリに近い種です。

私たちのメイン調査フィールド「油戸川」で、人工堰堤より上流には遡上能力が高いスミウキゴリしか存在していないことから、ウキゴリ類の調査研究がスタートされましたが、そこにはシマヨシノボリとルリヨシノボリも棲息しています。

なぜ、遡上能力が高いかは吸盤状の腹ビレに秘密がありますが・・・

これも良い研究テーマです。

「腹ビレが決める、淡水性ハゼ科魚類の棲息地」 こんなテーマも面白いですね。