水産生物部  [山形県立加茂水産高等学校]

水産生物部では様々な生物の
採集、観察、研究を行っています!

そんなめちゃめちゃたのしい活動の一部をご紹介!!

今週の活動について by顧問

2008年06月15日 16時03分40秒 | Weblog
 今週は、ようやく小型船舶操縦士の実技試験が終了し、いつもの活動に戻れました。
 そして、鶴岡南高校科学部の皆さんと活動することができました。
 活動内容は、水族館施設クラゲ研究所を使用したもので、流れ藻についたサンマ?の卵とふ化直後の魚の観察。

 とても有意義な時間でした。

 しかし、今週末からまた一部のレギュラー陣が実習船「鳥海丸」に乗船し、23日間北日本海一周の船旅に出ます。
 航海名は「日本・ロシア日本海共同イカ資源調査」です。名前のとおりロシア海域に入ります。そして、スルメイカの資源量を調査します。私も行きます。

 このノートパソコンも共に旅をします。その為、ブログが更新されない日が続くと思いますが、7月13日以降写真を沢山掲載したいと思います。

 

 部活動は普通どおりに行っています。

 
  

小型船舶&バンデンムシ(クラゲ)登場!!

2008年06月13日 17時33分52秒 | Weblog
 今日は、小型船舶の実技試験当日です。この日のために、3週間の修行を経て今日に望みました。風が強く試験が難航しましたが、結果、小さなミスは個々であったようですが、大したミスも無く、うまくいったようです。
 キタカギノテクラゲ(バンデンムシ)を捕りにいきました。
昨日、捕れたと言う事を聞いたので、捕りに行きましたが捕れませんでした。
○君が捕りつくした様です。残念です
バンデンが出てきた様なので、泳ぐ際は気をつけようと思います。
                       みなさん気をつけましょう!                  by 小杉太郎

つづき  by顧問

2008年06月09日 08時13分21秒 | Weblog
 ウキゴリ類3種が捕獲される川は遊佐町「月光川」の支流。
 
 教えていただいた場所へ行き早速調査。
 
 カジカが多く棲息しており、水質が良い状態であることを思わせました。それもそのはず、この川は鳥海山の伏流水です。

 なかなかウキゴリ類が捕獲できない時間が経過し、ようやく一尾、二尾と採れ始めました。

 その都度「何ウキゴリ」か判定に走りました。

 最終的には、確かに3種捕獲できました。
 その比率は「スミウキゴリ」が圧倒的に多く、「シマウキゴリ」と「ウキゴリ」は僅かでした。

 「スミウキゴリ」が多く棲息していることは、比較的上流域で、「シマウキゴリ」が僅かながら捕獲されたことは、河口から調査地点までは堰堤等の障害物がないことが推測されました。
  
 また、「ウキゴリ」も僅かということで、本当の生息域でないこともわかりました。
 
 では、何処に多く棲息しているのか?
 当初の仮説が正しければ下流の流れが緩やかな深みであろうということで、下流に向かってみました。

 下流は確かに流れが緩やかでした。

 隠れ家となるアシなども多く茂っており、生息地としても、捕獲条件としても申し分ないところでした。

 部員が網を振るったところ、「?ウキゴリ?」

 判定に走った私。 「!!ウキゴリ!!」

 その後も捕獲されたウキゴリ類は全て「ウキゴリ」でした。

 仮説どおり「ウキゴリ」は、南庄内の急流河川には多く棲息できず、北庄内の平野を流れる緩やかな大河川の深みが本当の生息地であることが判りました。

 ただし、一度の調査で信憑性にまだ欠ける部分があり、あと数回予想調査を実施します。

 更に、「ウキゴリ」は湖沼からの捕獲も確認されています。流れのないところが好きな「ウキゴリ」の生息地としては理解できますが、これはふ化後、海に降る習性を持つと言われるウキゴリに、陸封型もいることも示唆されます。

 現在、「スミウキゴリ」と「シマウキゴリ」については、卵からふ化後、海水飼育を実施しています。

 スミウキゴリに関しては、一部仔魚を淡水で飼育していたところ全滅してしまいました。

 ウキゴリは来年卵を採取できた時、海水と淡水で飼育してどちらも成長した場合、陸封も存在することが伺われます。


今週の活動について by顧問

2008年06月08日 14時25分00秒 | Weblog
 大きなことは何もしてません。
 一部生徒は小型船舶免許取得で忙しく、顧問も多忙。
 そのため、生徒は各自活動しています。 
 
 その内容は、海藻採取・クラゲ採取・水族館へ「アマモ」の提供など。キスやアジも釣っていました。
 
 また、クルミは更に芽を出し4/10となりました。

 なお、ブログのほうはパソコンが生徒の手元を離れているため更新されない状況です。ご了承ください。


 さて、ウキゴリ類の棲み分けについて少し記載します。
 
 イワナやヤマメは渓流魚といわれていますが、上流にイワナが棲み、下流にヤマメが棲んでいます。これは常識です。しかし、どちらも棲んでいるグレーゾーンが存在します。釣りをする方であれば判ると思います。

 ウキゴリ類「ウキゴリ・シマウキゴリ・スミウキゴリ」も各種に生息する場所があり、グレーゾーンがありました。

 図鑑で、同じ河川にこれら数種類生息している場合は、棲み分けをしているということが知られていました。

 私たちはスミウキゴリとシマウキゴリについて研究を重ね、スミウキゴリが上流に生息し、シマウキゴリが下流に生息することを突き止めました。 
 
 その要因は遡上能力によるものでした。

 しかし、ウキゴリは調査河川での捕獲は極めて稀で、研究対象魚とはなりませんでした。
 そこで、仮説を立ててみました。

 「調査河川は流れが速く、ウキゴリは遡上しない」というものです。
 
 では、どこが本当の棲息場所なのか?
 
 それは、赤川や最上川などの淀みがある場所であると想定しました。
 
 そこで、ウキゴリが捕獲される場所を聞き取り調査しました。しかし、あまりにマニアックで、市場価値もない魚なため、なかなか情報が得られませんでした。

 そんな中、ある大学生さんから有力な情報を頂くことができました。

 「その川のA地点では、間違いなく3種類が捕獲される」というものでした。

 そして、足を運んでみました。発見しました!

 今日はここまで。


 

新しい植林の提案 by顧問

2008年06月02日 23時01分50秒 | Weblog
 ここのところ部員の登場がメッキリ減っていますがご了承ください。

 さて話は変わり、渚を歩いていると何故かクルミを多く拾います。

 どこから流れてくるのかは良くわかりませんが、山であることは間違いありません。

 昨年の出来事ですが、油戸の砂浜で植物を引っこ抜いたところ根にクルミの殻が付いていたことから渚のクルミが生きていることを知りました。

 そこで4月、発泡スチロールに砂を敷き詰め10個のクルミを植えてみました。
 そして少し時間が経過し、その存在すら忘れていました。

 金曜日ふと見ると、3本のクルミが芽を出していました。
 少し感動しました。

 更に考えました。
 これを植林に使えないか?

 「山から川を介して海に流れたクルミをもう一度山へ返そうプロジェクト。」

 渚で100個のクルミを拾い、砂浜に植えると30本の苗ができる。

 そのままだと枯れてしまうので、山へ移植。

 更に成長し実がなれば食べられる。


 山・川・海のつながりも体感できて、緑を増やして、少し食べる。

 どうでしょう?「渚のクルミ」

 

今週の活動について  by顧問

2008年06月01日 13時12分41秒 | Weblog
 今週も来週も、小型船舶操縦士の免許取得者は寂しい活動となっています。

 そんな中、読売新聞の取材がありました。内容は県内の頑張っている高校生を紹介するというものでした。

 これも全て、スミウキゴリとシマウキゴリの研究を取り上げてくださった雑誌「ニュートン」さんのおかげです。


 そして、また昨日大きな発見をしました。

 これまでシマウキゴリとスミウキゴリの生息地について研究を行ってきましたが、ウキゴリの生息地を突き止めました。

 これで3種全ての生息地の特徴がわかりました。
 
 図鑑等でいわれている「棲み分け」という曖昧なものではなく、彼らは好きなところに棲んでいるにすぎなかったのです。
 
 詳しくは後程。