杉の子のひとりごと

私の交友録などを中心に,思いを綴っていきます。

頼むぜよ

2010年12月21日 | 日記
AM7:06 ケイタイ電話が鳴った、取り上げるも間に合わず
切れた、永らく会っていない山の親父さんからだった。
すぐ折り返し電話するも通じなかった、・・・・???何故!
気になりながらも日常の生活に入っていく。

昼休みケイタイへ・・・通じない ?
車の運転中か ? みかんの取り入れに多忙故か ?
奥さんに確認するため家へ電話をかける・・・!
一回鳴ると相手がすぐ出て来た、奥さんだった。

何か訳ありそうな気配だったので、遠慮なく聞いてみた。
「実は、みかんの取り入れ作業をしていたら、足のふくらはぎ
を怪我しましてね・・・〇〇病院へ入院しました !」
「Uさんが心配してくれるので・・・?」 と話して頂いた。

歳を取っての足の怪我は、よほど気をつけないと思わぬ事態を
引き起こす。
忙しい予定をこなして夕方、〇〇病院へ見舞いに出かけた。
親父さんは点滴をしているところだった・・・

私が突然顔を出したものだから、一瞬 訳が判らず困惑の体 !
数秒おいて笑みが漏れた ! 若い者と違って反応がいまひとつか、
日頃の弁舌が戻った、自分の怪我よりも孫の縁談話の心配である。

この病院は、松山でも有数な有名病院、患者さんが多い・・・!
声の大きい男ふたりが、話すものだから部屋中響き渡る、
お隣さんのベッドから、数回連続の咳払い・・・?

そこは、気配り充分で小心な私・・・!
「また出直します !」 親父さんは物足らないようだったが ?
私は腰を上げて隣のベッドに声をかけた ?
若い兄ちゃんだったが、驚いて会釈を返して来た。

暮れなずむ松山市内、山の稜線は茜色に染まって詩情をそそる。
次の用事のため一路東へ向かった・・・!

親父さんは、みかんの採り入れが気にかかる・・・!
「息子のUさんに任せたら好いがな ? 親孝行させてら良いよ !」
その会話を思い出しながらハンドルを握った。

年寄りは自分のことよりも子や孫の事が気にかかる ?
親を亡くして思うのだが、少しは心配かけた方がいい ?
( わしが居ないと! 何かと心もとない ?) とかえって元気になる。

<年寄り使ってちょうど良い、仕事取ったら先がない >
何をすることも無く、心配を取り上げたら、生きる希望を失う !
子供のことを、孫のことを、心配するのが年寄りの仕事。

「それを取りあげられたら、わしに死ねと言うのか ?」
年寄りの悲鳴が聞こえて来そうである。
「もうそこに、わしの座る椅子がない、行きつ、戻りつ未練じゃの!」

「Uさんよ! どうにか成らんかい ?」
・・・・・ 孫思う 寂しき爺の 独り言。
親父さんの溜息が聞こえて来そうである ・・・。。。

                           合掌



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