LL日進駅前教室では、合格していても、また同じ級の英検を2回、3回と受けることをお勧めしています。そして、教室の保護者様と生徒の皆さんには、この方針を十分にご理解頂いていて、2回目3回目とチャレンジする皆さんは多いです。
今回、確認の意味で再度お伝えします。
その理由は、3つです。
理由:その1
その級の内容を本当に理解して合格しているとは限りません。
現に、ギリギリの点数で合格している場合、同じ級に再度挑戦すると、前回よりも点数が下がってしまったり、今度は合格することが出来なかったという例は少なくはありません。
英検は、約60%出来れば合格します。でも、学校のテストで60点だったら、どう思いますか?90点以上は出来ていないと、納得しない皆さんが多いのではないでしょうか?
つまり、90%以上は確実に出来ていなければ、すぐに上の級にチャレンジするのではなく、まずはその級の内容をさらに確実にした方が良いです。基本をおそろかにしてはいけません。基本がしっかりと出来ていれば、その上の級も近くなってきます。
「急がば回れ」です。
現に、90%以上余裕で出来ている皆さんは、初めて上の級の問題をやっても、いきなり合格基準点に達している例はよくあることです。
逆に、60%程度出来ているだけで上の級を受験した場合、大抵の場合は、合格することは出来ません。80%程度で上の級を受験した場合は、今までの例を見ていると、ギリギリ合格出来るか出来ないかというレベルです。
理由:その2
英語は、「“わかる”と“使うことが出来る”というのは、別の問題」です。
例えば、準2級に合格している人でも、4級どころか5級レベルの英語をコミュニケーションの手段として、“ことば”として自由に使うことが出来ているでしょうか?
3級&準2級&2級には英語で自分の考えを述べる2次試験=面接試験と(1次試験=筆記試験の中にある)ライティング試験があります。5級&4級でもスピーキング試験があります。
英語が分かるからといって、そのレベルの英語を使うことが出来るとは限りません。
沢山の練習をしましょう
今後は、英語を「使うことが出来る」ことの重要性がさらに増してゆきます。そして、“ことば”として「使うことが出来る」英語力を身に付けるためには、単に「分かる」ということだけではなく、何度もCDを聞いたり、声を出して練習をして、沢山の英語をインプットして、体に染み込ませことが大切です。
留意点
注意点としては、常に完璧を求めていては、逆に“ことば”として「使う」ことは出来ません。少しくらいの間違えは恐れずに使ってみることが必要です。つまり、進んだことも学習しつつ、ごくごく基本もおろそかにしないように学習を進めるということが大切だと思います。
特に中学生や高校生の皆さんの場合、早めに受験した方が良いという日程上の都合があります。「また今度」と言っていると、その“今度”の時には、部活などのために都合が悪く、受験するのが随分先になってしまったという例はよくあります。(コロナ渦の今は、なおさらです。)
必ずしも同じ級を実際に何度も受けるということだけを意味しているのではありません。受験日程等の事情もあるためです。例えば、4級に合格したからといって、すぐに3級の過去問や練習問題に取り組むというのではなく、4級の過去問や練習問題を何度やっても90%以上出来るようにするということも意味しています。
しかし、練習と本番は違います。本番にチャレンジした方がより学習に気持ち入るのも事実です。可能ならば、是非とも2度、3度とチャレンジして欲しいと思います。
理由:その3
英検「CSEスコア」を利用する大学が増えてきている。
旺文社の情報によると、CSEスコアを以下のような形で利用する大学も増えてきているとのことです。
「級合格」と「CSEスコア」の両方を求める大学
「級合格」と「CSEスコア」のいずれかを求める大学
級の合否は問わず「CSEスコア」のみを求める大学
「CSE スコア」(4技能合計)に加えて、各技能スコアを求める大学
これからも、積極的にチャレンジしましょう
合格した皆さんも残念だった皆さんも、これから受ける皆さんも、何度トライしても90%以上は余裕で出来るように努力を続けましょう。そうすれば、学校のテストや入試に役に立つだけではなく、将来にも役に立つ英語力を身につけることが出来ます
(水野克哉)