記念日・年中行事
○目の愛護デー
中央盲人福祉協会が1931(昭和6年)年に「視力保存デー」として制定。戦後、厚生省(現在の厚生労働省)が「目の愛護デー」と改称した。「10 10」を横に倒すと眉と目の形になることから。また、1963(昭和38)年のこの日、アイバンクが開設された。
○貯金箱の日
玩具メーカー5社による「貯金箱の日」制定委員会が2008年に制定。1をコインの投入口、0をコインに見立てたもの。貯金箱についてPRする。同会は株式会社タカラトミー、株式会社テンヨー、株式会社トイボックス、株式会社バンプレストで構成される。
○肉だんごの日
「10・10」の形が串とだんごを連想させることと、日本ではこの時期あたりから気温も下がり、本格的な鍋の季節となり消費も増えることから制定された。
○北区おでんの日
北区と東京商工会議所北支部は、具材を串に刺した形(一〇一〇)をイメージして、10月10日を「北区おでんの日」と制定。11月10日までの1カ月間、「北区おでん月間」として“北区おでんの街・おいしい街”のPRイベントを展開する。これは、北区で古くから親しまれていた“おでん”を地域ブランド「北区おでん」としてPRすることで、区内産業の活性化を図るとともに街おこしにつなげようと、平成23年度から実施している「北区おでんのまち推進事業」の一つ。「北区おでん月間」の期間中は、区内事業者33店の参加・協力のもと、街歩きイベントや、おでんを使った新メニューの
販売など、様々な催しで“おでんの街・北区”を盛り上げる。
○いいおでんの日
いい(=1)お(=0)でん(=10)の語呂合わせ。青森市を中心に古くから伝わる「しょうがみそおでん」をPRするために制定。[青森おでんの会、2006年制定]
○おもちの日
国内産水稲もち米だけを原料として使い、良質で安全安心な包装餅を製造して、餅の食文化の発展に務めている全国餅工業協同組合が制定。日付は10と10が角もちと丸もちが並ぶ形に見えることと、従来この日は餅と関係の深いスポーツの記念日「体育の日」であったことから。
○銭湯の日
1010で「千十(せんとお)」と読む語呂合せ。東京都江東区の公衆浴場商業協同組合が1991年に実施したのが始まりで、その後日本全国に広まった。
○トレーナーの日
愛知県のファッションメーカー・ファッションミシマヤが制定。制定当時「体育の日」であったことと「ト(10)レーナー」の語呂合せ。スポーツウェアとしてのトレーナーをPRする日。
○島の日
1998(平成10年10月10日午前10時10分、日本の有人の島425島を見直し光をあてようと「日本の島425プロジェクト」がスタートした。「とう(10)」(島)の語呂合せ。
○空を見る日
長野県の社会文化グループ「信濃にやか」が制定。「天(ten)」の語呂合せ。
○釣りの日
全日本釣り団体協議会と日本釣振興会が1977(昭和52)年に制定。魚の幼児語から「ト(10)ト(10)」の語呂合せ。
○totoの日
2001(平成13)年から実施。「to(10)to(10)」の語呂合せ。スポーツ振興くじ(サッカーくじ)totoのPRおよび日頃から購入している人への感謝をするためのイベントが行われる。
○トートバッグの日
トートバッグ専門ブランド「ROOTOTE(ルートート)」などを展開する株式会社スーパープランニングが制定。トートバッグの魅力をアピールするのが目的。トートバッグを通じたさまざまな社会活動を行っている。日付は10と10で「トート」と読む語呂合わせから。
○オオヒシクイの日(トットの日)
天然記念物オオヒシクイの飛来数日本一である新潟県新潟市の福島潟にある水の駅ビュー福島潟が制定。10月になると渡ってくるオオヒシクイをいつまでも見続けられるようにとの願いが込められている。日付は飛来の頃と、10と10で「トット」と読む語呂合わせから。
・水の公園福島潟
http://www.pavc.ne.jp/~hishikui/hishikui.html
https://www.youtube.com/watch?v=P8oXEbc1hEc
○トッポの日
サクサクで香ばしいプレッツェルの中に、マイルドなミルクチョコレートがたっぷりと入っている人気のチョコ「トッポ」を発売する株式会社ロッテが制定。日付は円筒形の細長い形が1と0であらわせることと、商品名の語感から。
○冷凍めんの日
冷凍めん協議会が2000年に制定。「れい(0)とう(10)」の語呂合せ。
○転倒防止の日
転倒予防医学研究会が制定。「てん(ten)とう(10)」の語呂合せ。
○手と手の日
健康でしっとりなめらかな手肌の実現を目指すハンドクリームブランド「アトリックス」を製造販売するニベア花王株式会社が制定。日頃から頑張っている自分の手や大切な人の手に感謝する「Thanks to your hands」キャンペーンの一環。日付は10と10で「手と手=10(てん)と10(てん)」と読む語呂合わせから。
○テンテの日
さまざまなオリジナルのティッシュボックスカバーを揃えたブランド「tente(テンテ)」を展開する株式会社ヘミングスが制定。同社では十人十色の言葉のように、それぞれの人の好みや部屋のカラー、インテリアにふさわしい素材やデザインなどを揃えた「十人十色tente」を開発している。日付は10と10で「十人(テン)十色(テン)」の「テンテ」と読む語呂合わせから。
○トマトの日
全国トマト工業会が制定。「ト(10)マト(10)」の語呂合せ。
○岡山県産桃太郎トマトの日
岡山県産桃太郎トマトの食味が良く糖度がのる時期にあたることから、全国農業協同組合岡山県本部(JA全農おかやま)が制定。食欲の秋にもマッチし、10と10で「トマト」の語呂合わせも。さらに、マスコットキャラクターの「赤丸ぴん太郎」が誕生した日でもある。
○充実野菜の日
株式会社伊藤園が野菜飲料「充実野菜」の発売10年となる2002年、そのブランドの統合に合わせて、さらなる市場拡大と商品のおいしさと健康性をアピールするために制定。日付は、実りの秋の10月と、充実を10日(じゅうじつ)と読む語呂合わせから。
○お好み焼きの日
オタフクソースが制定。お好み焼を焼く音「ジュー(10)ジュー(10)」の語呂合せ。
○LPガスの日
LPガスの普及と促進を図ることを目的に、一般社団法人全国LPガス協会が制定。LPガスは天然ガスとともに二酸化炭素の排出量が少なく、環境に優しいエネルギーとして注目されている。日付は1964年(昭和39年)10月10日に東京オリンピックが開催されたとき、国立競技場の聖火がLPガスで点火されたことと、10と10が火で調理をしているときの音「ジュージュー」と読める語呂合わせから。
○JUJUの日
歌手のJUJUが10月10日に節目となる活動を行ってきたことで、「JUJU(ジュジュ)=10(ジュウ)月10(ジュウ)日」にちなんで日本記念日協会が2008年10月10日に正式に認定。
○和太鼓の日
和太鼓に関するさまざまな情報をインターネットの「Kuniの火の太鼓」などを中心に発信している福井県坂井市の庄山国英氏が制定。和太鼓に対する意識の向上と、その魅力を伝えるのが目的。日付は10と10で、和太鼓の音の「ドンドン」と読む語呂合わせから。
○朝礼の日
大阪府大阪市で朝礼専門誌『月刊朝礼』を刊行している株式会社コミニケ出版が制定。企業で日々行われている「朝礼」を活性化して、社員ひとり一人の「朝礼」に対する姿勢を見つめ直し、働く意識や意欲、礼儀やマナーの質を高めるのが目的。日付は漢字の「朝」を分解すると「十=10・月・十=10・日」となることと、1010で「一礼一礼」と読めることから。
○萌えの日
10月10日の異称。「十月十日」の各漢字を組み合わせると「萌」の字になることに由来する。所によっては、この日に「萌え」文化に関連するイベントなど行われることもある。日本の「萌え」文化が流入している中国でもインターネット上を中心に毎年盛り上がりを見せるという。
○赤ちゃんの日
大阪市に本社を置き、全国の店舗などでベビー・マタニティ用品を中心にオリジナリティあふれる商品を提供する株式会社赤ちゃん本舗が、赤ちゃんとお母さん、お父さんのしあわせを願って制定。日付はおよそ10ヶ月間が妊娠期間であり、昔から「妊娠は十月十日(とつきとうか)」と言われてきたことから。
○缶詰の日
日本缶詰協会が1987(昭和62)年に制定。1877(明治10)年のこの日、北海道開拓使が北海道石狩町に鮭の缶詰の工場を設置し、日本初の本格的な缶詰の製造が始った。
○まぐろの日
日本鰹鮪漁業協同組合連合会が1986(昭和61)年に制定。神亀3年旧暦9月15日(新暦726年10月10日)、山部赤人が聖武天皇の御供をして明石地方を旅した時、鮪漁で栄えるこの地方を「しび(鮪)釣ると海人[あま]船散動[さわ]き」[『万葉集』巻六・938段]と歌に詠んだとされている。
○銭湯の日
1964年の東京オリンピックの開幕日にちなみ、スポーツで汗をかいたあとに入浴をすると健康増進につながることから東京都公衆浴場業生活衛生同業組合が1991年10月10日に制定。10月10日を{銭湯(セントウ=1010)と読む語呂合わせもその日付けの由来のひとつ。
○ワンカップの日
「ワンカップ」は世界で初めて発売されたカップ酒。その「ワンカップ」を製造販売する兵庫県西宮市に本社を置く日本を代表する酒造メーカーの大関株式会社が制定。日付は「ワンカップ」が誕生した1964年10月10日(東京オリンピックの開会式の日)から。ちなみに「ワンカップ」は大関株式会社の商標登録。
▲世界メンタルヘルスデー(World Mental Health Day)
世界精神衛生連盟(WFMH)が1992年に制定。世界保健機構(WHO)が協賛し、国際デーの一つとなっている。
*(旧)体育の日(Health and Sports Day)
祝日法の改正により、2000年から10月第2月曜日に変更された。2000年以降でも年によっては10月10日が体育の日になることがある。
※素逝忌
俳人・長谷川素逝[はせがわそせい」の1946(昭和21)年の忌日。
「すかんぽの昼学校に行かぬ子は」「なが性[さが]の炭うつくしくならべつぐ」
「ふりむけば障子の桟に夜の深さ」
○【水球】日本選手権水泳競技大会水球競技(東京辰巳国際水泳場、10月10日~12日)
○抱返り紅葉祭(秋田県仙北市・抱返り渓谷、10月10日~11月10日)
東北の耶馬溪[やばけい]と称される「抱返り渓谷」は自然豊かな県立自然公園。期間中、郷土芸能などを披露するイベントも開催される。
○笠間浪漫(茨城県笠間市・笠間芸術の森公園イベント広場、10月10日~13日)
今までの「匠まつり」をさらに進化させ「懐かしくて、新しい。手仕事の魅力再発見!!」をテーマに笠間ならではの田舎のよさ・懐かしさ・面白さを堪能できる4日間になる。笠間の地場産業である笠間焼や木工製品などのクラフト、笠間産の美味しい農産物や田舎料理・B級グルメなどが会場内に所狭しと並ぶ。
○オクトーバーフェストin蔵の街2014(栃木県栃木市・栃木駅北口広場、10月10日~13日,10日17~21時、11日・12日11~21時、13日11~19時)
ドイツ人の心の支えといわれる「心に太陽を持て」を翻訳した山本有三の生誕の地である栃木市で、ドイツ文化を広く紹介するためにドイツの伝統的なビール収穫祭「オクトーバーフェスト」を開催。期間中、秋空のもと本場ドイツのビールと料理を堪能でき、ステージ上では、ドイツ民族音楽と栃木市の音楽家たちによる演奏が行われる。本場の料理、ビール、音楽に囲まれて、ドイツ一色に染まった会場は家族連れなどで大変賑わう。
○鷲宮神社秋季崇敬者大祭(土師一流催馬楽神楽)(埼玉県久喜市・鷲宮神社)
国指定重要無形民俗文化財である、土師一流催馬楽神楽[はじいちりゅうさいばらかぐら]が奉納される。曲目の大半は古事記・日本書紀の神話を題材としており、間口3間(約5.4m)、奥行き2間半(約4.5m)の神楽殿において囃子の楽曲にのって厳かに舞われる。催馬楽神楽はほかに、1月1日歳旦祭、2月14日年越祭、4月10日春季祭、7月31日夏越祭、12月初酉の日の大酉祭の年6回、奉納される。
○佐原の大祭秋祭り(千葉県香取市・佐原新宿地区、10月10日~12日)
佐原の大祭夏祭りと秋祭りは、関東三大山車祭りのひとつと称され約300年の伝統を有する。日本三大囃子「佐原囃子」の音を響かせながら小江戸と呼ばれる町並み(国選定重要伝統的建造物群保存地区)の中を進むさまは、江戸時代の情景を彷彿とさせる。総ケヤキ造りの山車には、関東彫りの彫刻が飾りつけられ、上部には江戸・明治期の人形師によって制作された高さ4mにも及ぶ大人形が飾られている。
○佐倉の秋祭り(千葉県佐倉市・佐倉新町通り周辺、10月10日~12日、15:00~22:00)
関東最大級の大神輿、御神酒所と呼ばれる屋台が勢いよく回転する「花車」、各町に展示される江戸から明治初期の名工によって作られた山車人形などなど、佐倉の秋祭りは見どころがたくさん。粋で軽快な佐倉囃子のリズムに合わせて「えっさのこらさのえっさっさ」という独特の掛け声で踊りながら練り歩いている様は見ているとテンションがどんどん上がり、最後には口ずさんでいるはず!
□第56回鎌倉薪能(神奈川県鎌倉市・鎌倉宮境内会場、10月10日~11日※雨天中止)
鎌倉薪能は1959年(第1回目)より半世紀以上続いており、発祥と言われる奈良・京都に次ぐ長い歴史がある。鎌倉宮に杜に囲まれた特設舞台は、独特な雰囲気を醸し出し、能楽界を代表する超一流の方々の出演により神事能として高い評価を得ている。開場16時、開演17時。
○戸津川食いもん市~吉野と熊野を食おうらよ~(奈良県十津川村・十津川温泉 昴の郷多目的広場、11:00~15:00) ★十津川温泉郷「源泉かけ流し宣言」&世界遺産登録「紀伊山地の霊場と参詣道」ダブル10周年記念イベント★ 「猪汁」「鹿肉ももの丸焼き」のふるまいや、吉野熊野地方のおいしいものの販売、ものまね芸人やバリトン歌手によるコンサートを開催する。また、10月10日は村内4か所の公衆浴場を無料解放する!
□海神社秋祭り(兵庫県神戸市垂水区・海神社、10月10日~12日※10日宵宮祭、11日例祭、12日海上渡御祭)
氏子崇敬者の繁栄・海上安全・農業繁栄・水産豊漁を祈願する3日間かけて執り行われる祭り。最大の見どころは12日に行われる海上渡御祭。午前8時半より海神社御殿にて祭典(出御祭)を行って御神輿が出発、垂水漁港まで練り歩いたのち、御座船に乗せて海上を渡る。期間中は、東垂水・西垂水の地区からそれぞれ櫓太鼓が出て垂水町内を巡行、11日と12日の夜には宮入りをする。
□高砂神社秋祭り(兵庫県高砂市・高砂神社、10月10日~11日)
例年開催されている恒例行事の秋祭り。高砂神社の秋祭りは、10月10日は、御神輿、頭人式、一ツ物、ダンジリ等の行事が行われる。但し船渡御(ふなとぎょ)は3年に一度。10月11日は、屋台の宮入、宮出し後の練り合わせが行われる。
○第17回萩・田町萩焼まつり(山口県萩市・田町商店街アーケード内、10月10日~13日)
萩焼即売会や萩の名産・物産展、酒蔵見学と地酒まつりが行われる。
○萩・竹灯路物語(山口県萩市・萩城城下町周辺、10月10日~12日)
萩博物館から城下町周辺にかけて、約1kmの通りに1200基余りの竹灯籠を灯す。江戸情緒にあふれる萩の町並みをあたたかなろうそくの火で照らし出し、幻想的な世界を演出。夜のそぞろ歩きが楽しめる。
□さぬき豊浜ちょうさ祭(香川県観音寺市・豊浜八幡神社一宮神社ほか豊浜町内一帯、10月10日~12日、9~22時)
金糸の刺しゅうに飾られた太鼓台パレードなどが行われ、初日は八幡神社宮参り、町内巡行。2日目町内巡行、ちょうさ23台の集結(八幡神社)、3日目かきくらべ(一宮神社)、おいり(八幡神社)。
□桃原百手[ももはらももて](高知県大豊町・熊野十二所神社)
射場の前方に矢囲を設け、的の付近に矢取の座である土塁、または凹所を作る。的は蛇の目の円が描かれ、裏には「鬼」字が3カ所に書かれた大的2個、中的1個、小的1個で、的中央前の薄
割板を射的とする行事。
□日若祭[ひわかまつり]・秋季大祭(福岡県直方市・多賀神社、10月10日~12日)
五穀豊穣、家内安全を祈願する大祭。福引きをはじめいろいろな行事で賑わう。
□佐嘉神社・松原神社秋祭り「日峯[にっぽう]さん」(佐賀県佐賀市・佐嘉神社・松原神社、10月10日~12日)
佐賀藩の藩租、鍋島氏を祭る松原神社と佐嘉神社の祭礼。五穀豊穣、家内安全、商売繁盛を祈願する例祭。さまざまな露店が並び、賑わいを見せる。
ゲッケイジュ(月桂樹) bay laurel
【花言葉】「栄誉と勝利」「名誉」
【概要】
ゲッケイジュ(月桂樹、学名:Laurus nobilis)は、クスノキ科ゲッケイジュ属の常緑高木。小アジア、ギリシア、イタリア、フランスなど地中海沿岸原産で、 日本には明治9年頃に入ってきたのが最初で、日露戦争(明治37年~38年)の戦勝記念で東郷平八郎により日比谷公園に植樹されたのが広まったきっかけとされている。
名前の由来は、中国の古典『英華字典』(19世紀)には、ノーブル・ローレルを月桂樹(げっけいじゅ)と訳したという記述がある。和名は、そのままを音読みしたもの。
中国では月の模様が「大きな桂(けい:銀木犀(ぎんもくせい))の樹を切る男の姿」に見える。渡来した際に、香りのいい木だったので、香りのいい「桂」の中国での言い伝えから「月・桂・樹」の名がつけられたという。
学名はラウルス・ノビリスで、属名のラウルスはケルト語で緑を意味する「laur」に由来する。種小名のノビリスはラテン語で「高貴な」「高名な」という意味でノーブル(noble)の語源。古代ギリシアではゲッケイジュの小枝で作った冠(月桂冠)を勝者や英雄に授けて讃える習慣があり、月桂冠は勝利と栄光のシンボルとされる。
月桂樹(げっけいじゅ)は、ローレルともいい、ギリシャ名はダフネで、ギリシャ神話に出てくるニンフの名前。これは、エロスの矢を胸に受けた、アポロンはダフネを恋するようになったが、ダフネはアポロンが好きにはなれずに、いつでもうまく逃げ回っていたが、ついに、ダフネはアポロンにつかまりそうになり、それを見ていた、ゼウスがダフネを、ゲッケイジュに変身させて、アポロンから救ったとされている。また、アポロンは競技の神であったところから、各種の競技の表彰に用いられるようになったといわれている。
【特徴】
根元から萌芽し、叢生する。良く枝分かれし、樹高は10mを超える。材は堅く、香気があるので、細工物などに使われる。
葉は互生し、長さ7~9cmの長楕円形~狭楕円形。先端はとがり、基部はくさび形。質は革質で両面無毛。縁は全縁で、波状になる。揉むと芳香がある。乾燥させた葉は、香料としてスープや、肉料理などによく使われる。
雌雄異株。日本に雌株は少ない。花は4~5月に、葉腋から出る短枝に散形花序を付ける。一つの花序には、黄色い小さな花が、3~4個付く。
果実は液果で長さ10mmの楕円形で暗紫色に熟す。葉芽は卵形で先端はややとがる。花芽は球形で柄がある。
http://www.env.go.jp/air/akushu/midori_machi/application/data_list/img/030_070a.jpg
・葉
http://www26.tok2.com/home/sasatuushin/tool/ke-hubunretu/040605gekkeizyu-2.jpg
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・雄花
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・雌花
http://www2.edu.ipa.go.jp/gz/q-rika/q-jya7/q-jccz/q-jcc5.jpg
・果実
http://yasashi.info/image/photo/c00670c.jpg
【主な原種・園芸品種】
‘オーレア’ (Laurus nobilis ‘Aurea’ )
美しい黄色の葉が特徴の品種。日当たりがよいほど黄色の発色がよいので、庭に植え付ける場合は日照条件をよく確認しておく。
http://ryochiku-plants.jp/wp-content/uploads/da2b40cf016ad16213b9d86dda36eaf12.jpg
‘バリエガータ’ (Laurus nobilis ‘Variegata’ )(フイリゲッケイジュ[斑入り月桂樹])
緑の葉にクリーム色の斑が不規則に入る品種。
http://www.nihonkaki.com/shop/item/nihonkaki/picture/goods/6073_1.jpg
‘アングスティフォーリア’ (Laurus nobilis ’Angstifolia )
細葉の品種で、ウィロー・リーフ・ベイ(柳葉ゲッケイジュ)とも呼ばれている。
http://www.pepinieresdekerzarch.fr/sites/kerzarch/pages/medias/photos/Exports/Plante_4/00003312.JPG
【詳しい育て方】
■主な作業
芽吹く力が非常に強く、枝の伸びる勢いも強いので年に2回~3回、枝を刈り込む。刈り込みの適期は4月もしくは10月~11月。特に細かく考えず、バランスを見ながら刈り込む。多少短く刈り込んでも生育に支障は来さないので、色々な仕立て方を楽しむことができる。枝はまっすぐ上に伸びる性質があるので、円筒形や円柱形などのすらっとした仕立て方が一番簡単である。丸く刈り込んで仕立てることもできる。枝が混み合うと風通しが悪くなるので、重なり合った枝などは切り落として、なるべく風がよく通るようにする。そうすることで生育もよくなる。
■栽培環境
日のよく当たる場所を好むが、明るい日陰でも十分育つ。水はけのよい肥沃な土地でよく育つが、乾燥にも強く、特に土質は選ばない。耐寒性はあるが、もともと暖かい地域の樹種なので、-8℃くらいをめどに防寒し、冬の寒風が当たらないように注意する。
■水遣り
庭植えでも植えつけてから2年未満の株は、土の表面が乾いたらたっぷり水を与える。庭植えで植えつけて2年以上たつ株は、水やりの必要はない。鉢植えは土の表面が乾いたらたっぷり水を与える。
■肥料
生育が旺盛ですので肥料は必要。冬は1~2月、夏は8~9月に1回ずつ油かすと粒状の化成肥料を同量混ぜ合わせたものを庭木の場合なら2つかみほど株元から少しはなした場所に施す。鉢植えの場合は鉢の大きさに応じて量を加減する。
■用土
水はけがよく有機物の多い土でよく生育する。赤玉土中粒2に、完熟腐葉土または樹皮堆肥を1の比率で混ぜたものなどを使う。
■植え付け・植え替え
適期は4月中旬~下旬、または9月。庭植え、鉢植えともに、植え穴または鉢土の底に有機質肥料か緩効性化成肥料を元肥として入れておく。ただし、移植は苦手なため、大株の移植には注意する。鉢植えの植え替えも根を傷つけないように行う。
■ふやし方
挿し木:大半は雄株なので、7月~8月に、今年伸びた枝から穂木をとり、挿し木する。
タネまき:もし、雌株であれば10月にタネを採取してとりまきし、約半年後の発芽を待つ。
■病気と害虫
病気:すす病
すす病の正体は枝や葉に堆積したカイガラムシの排せつ物に発生した黒いすす状のカビ。見た目も悪く、また光合成を妨げるため株が弱る。カイガラムシの防除により改善される。
害虫:カイガラムシ類
数種類のカイガラムシの発生が見られ、樹液を吸うため樹勢が弱る。また、排せつ物が葉や枝に堆積するとそれに黒いすす状のカビが発生し、すす病を誘発する。種類により発生回数が異なるが、5月~7月に幼虫が発生し移動して広がる。発生直後の幼虫はロウ質に覆われていないため、この時期の農薬散布が有効である。また、成虫は冬の間に竹べらやブラシなどでかき落とし処分しておくと幼虫の発生数が大幅に少なくなる。
■まとめ
冬の乾燥した風に当てないようにする
年に2回枝を切り戻す
追肥は冬、夏の2回