この頃よく聞く「隠ぺい」と言葉に思い出したことがある
ああ、そうかあ、日本人てこういう民族なのかもなあと思った次第で、
私の覚書程度のことなのであまり過激に反応せず読み飛ばしてもらいたい
子どもが4人同じ小学校に間を開けずに通った
PTAとの付き合いは15年に及び、その間にクラス委員というものもやっているし、
最後のほうでは執行部と呼ばれる役員を何年かやらせてもらった
会計だったか、会計監査だったか、なんかそういう役職をいただいたと思う
6,7人いる役員が、クラス委員が実行者としてあたる委員会にそれぞれ責任者兼アドバイザーのようなことで
手分けして名前を連ねる
私はその年は、PTAの広報紙を作る広報委員会の担当になった
現実的には担当の教員と委員会が印刷屋さんと相談しながら動くから、お飾りみたいなものでした
でも旦那がその手の仕事に携わっていますから、アドバイスもできるし、わからないことは調べる手立てもあるから、
月に一度程度あった全体会議の時にくらい、進捗状況を教えてくれてもいいのになあとは感じていたのです
夏休み前に、教職員やクラスの紹介のようなものを一回、
年度末にしっかりとした広報誌を一回、それが委員会の仕事だったように覚えています
その夏休み前のうすい広報紙で事件は起こりました
夏休み前の会議に行ったときに、担当の先生と広報委員長がゲラ刷りをチェックするという話が聞こえましたが、
そばにいた私には声がかからなかったので、下手にしゃしゃり出てもと思い黙って帰りました
そして数日後、子どもが持って帰ってきた広報紙をみてびっくり仰天してしまったのです
「丁合」が表紙と中身とで整っていなかったのです
日本語の印刷物は、縦に書かれたものと横に書かれたものとあります
縦に書かれたものは、左から右にあけ、右上から左下に読み進めるように整えられます
横に書かれたものは、反対に右から左にあけ、左上から右下に読み進めるように組まれます
届いた広報紙は、左から右にあけるものでしたが、
あけると教職員の顔写真とともに横組みで、左上から右下に読み進めるようになっていました
当然、校長先生が一番左上にいました
4ページほどの薄いもので表裏に表紙と裏表紙がついていたのですが、
もう見た途端に愕然としてしまい、恥ずかしい!と思いました
不思議だったのはプロの印刷屋さんがついていて、助言しなかったということで、
こういう新しいやり方があるのかと念のため旦那に確かめたら「馬鹿だと思われるよ!」
翌日慌てて学校に電話を入れたのです
話はここからです
出してしまったものはもう取り返しがつきません
何かクレームがあったら先生に対応してもらうということで、
私は回収するまでには及ばないけれど、次の全体会議で報告し、何処をどう間違ったかきちんと残してくださいと指示しました
私としては、その恥ずかしい広報紙に赤字を入れてこうすべきだと記録としてほしかったのですが、
全体会議の前に「これでいいですか?」と見せられたものは、
丁合をなおして左に開くようにして学校の印刷機で刷られたものでした
あきれてしまって思わず「こういうことではなく」と大きな声を出したら、
かかわった先生も何を言われているのかわからないきょとんとした表情をしていました
同じ役員の人がいら立つ私との間に入って、私が用意しますと言ってくれて赤字を入れたものを
その年の広報委員会の記録に残すことができたのです
ことほど左様に…そういう体質なんだと思います
やってしまった失敗を受け入れない、隠してしまう体質…きっと、日本人はそういう民度を持っているのだと思います
だから、第二次大戦の責任も誰もはっきりとはとらず、
森加計も誰の責任でもなく、日大の問題も誰のせいでもないのです
私たちはそういう人間なんだと戒めないと、いつまでたっても何にも変わらない
武士の時代、潔く自決していた民族が実は違っていたんですねえ…ため息しかでません
若い人に期待する…
過去を見つめなおすのは今の年寄りの仕事だから、なんとかそういう始末をつけなければならないが、
そういう世代の子孫だということを、そういう国民性を持つ民族なんだということを肝に叩き込んで、
そうではない生き方を選んでほしいと期待します