小中高校生くらいの子供たちにとって、暗記力は筋トレに似ていると私は思います。鍛えれば鍛えるほど暗記の力は付き、逆に手を抜くと暗記力は下がっていく傾向があるからです。
例えば最初は少しの単語を覚えるのにも苦戦することが多い中学1年生が、授業の中で単語にたくさん触れ、小テストや定期試験に向けて単語を覚える練習を繰り返すにつれ、覚えることのできる単語量は増え、またそのスピードが上がっていきます。このトレーニングをしっかりと積んでいない生徒は、なかなか暗記する力は上がらずにいます。覚えられる量は増えず、また覚えるのに時間がかかるために他の学習に移ることができないでいますから、相対的に学力が伸びづらいのです。
そしてこれは暗記だけでなくひらめきや思考力にも同様のことが言えます。塾にたくさん通って勉強を続けていた生徒が通塾回数を減らすと、ひらめきが鈍くなったり、説明しても理解するまでにこれまでとは比べ物にならないほど時間がかかってしまうケースが最近もありました。私は塾で仕事をして長いので、この生徒ならこれくらいの説明で理解でき問題もできるようになる、という感覚があります。そして実際との差はそれほどありません。ところが通塾回数を減らすと明らかにそれとは異なった結果が出るようになってしまったのです。自分で解くことができる問題数が減り、少しのヒントでは答えにたどり着けなくなり、説明してもなかなか理解できなくなってしまうのです。おかしいな、おかしいな、と私だけでなくその生徒自身も感じているようです。宿題を多く出して対応してみようと考えていますが、他にも色々と方策を考えておく必要性を強く感じています。
さて、昨日から創研塾では夏期講習の募集を開始しました。日数と時間が多いように見えますが、上記のように学習に必要な力を身につけることを考えると一定期間にある程度の学習量と学習時間を確保することはどうしても必要であると私たちは考えています。