桑炭会 島根県伝統の炭焼き 

松江市八雲町で伝統的な八名窯を継承し炭焼き、販売をしています。
メインテーマは自然環境保全。

7日目、消火作業

2015年10月25日 17時26分36秒 | 活動報告

朝6時半に280℃だったから昨日の夕方からは20℃しか上昇していないのに8時

ぎになると305℃と1時間半ほどで25℃も上昇した。窯の内部はそれゆけドンド

ンのお祭り状態にあるようだ。9時では340℃となりいよいよ消火作業の段となる。

内部の煙突では煙を見ることはできないが外部では若干ながら薄い青い煙が確

認できる。内部からの煙というより暖かい水分が外気に触れて水蒸気となったもの

とも考えられる。仮に窯内部からの煙だとすれば炭木ではなく炭木の下に敷く敷

木がくすぶっていることもある。煙突内部が白くなっていること、温度が340℃であ

ることから頭の見立てでは消火をしても差支えないとの判断で作業に取り掛かっ

た。通風口と煙突を抜いて泥で外気を遮断して火が点いている炭の火を消す。

もし外気と完全遮断されなければ炭は火のついたままだから、いずれ灰になって

しまい私たちの取り分はゼロということになる。念のため閉鎖した箇所に後刻、

と泥を混ぜたものを塗る『目塗り』という作業を行う。

日程的には少し厳しいかもしれないが29日に窯出しを行う。消化してから4日くらい

だと未だ窯内部は温かく、場合によっては常夏を味わうかも。

   見た目には煙は出ていない

  煙突内部が白くなってきた

  通風口の閉鎖

  煙突を抜いて煉瓦で蓋をして泥で固める

    泥を塗り外部と遮断された煙道


6日目、佳境に入りつつある

2015年10月24日 17時28分12秒 | 活動報告

温度が200℃を越えだすと窯の中は大忙しの状態になっているものと想像される。

煙の中に含まれていた木酢液は出尽くすと薄茶色から濃くなりタール状に変化す

る。こうなると良質な木酢液とは言えないので温度が240℃までの内に色をチェック

しながら採取を止める。

一方で煙の色は段々と薄い青色に変わり徐々に透明に近づく。

朝方、220℃の頃に木酢液の採取を止め、昼頃240℃、夕方260℃、朝と夕では煙

の色が全く違っていた。最終工程の窯籠めは頑張って夜中にするには少し無理が

ありそうなので明朝になるのではないかと思われる。

(担当班の頭に出会うことができずガヤの予測)

    朝方の小屋外の煙突と内部煙突の状態

  夕方になると外部は青色の煙、内部は透明


5日目、煙が半透明

2015年10月23日 17時35分54秒 | 活動報告

昨日17時で100℃だったものが今朝9時に140℃、夕方17時で164℃になった。

温度は先輩のさじ加減によるところできまるが順調に上昇していることは窯の中の

炭木に順次、火がついていることを示す。机上のことになるが明日の9時には200℃

を越える。200℃を越えると上昇が早くなるから夕方には窯を密閉する

所謂、籠める作業をいつ行うか決断を迫られるようになるかもしれない。

ここが一番、いやらしいところで本音は夜中にならないよう時間稼ぎをして翌日に

籠めたい。ところが時間稼ぎの代償はそれだけ炭の取れ高が少なくなるということ

でどちらを実と捉えるか・・・・・・

以上の解説は初心者が聞いた、見たをつなぎ合わせたもの。

煙突から出る煙は大分、薄くなり後ろが透けるくらいになってきた。

    煙突で窯内の温度調整する


4日目、窯温度100℃まで上昇

2015年10月22日 17時55分17秒 | 活動報告

昨日の午後に点火が確認されたので焚口の閉鎖となった。

今朝、窯に行って見ると焚口は泥で固められ通風口も煉瓦1枚くらいの広さになっ

ていた。理想的にはこれから3晩半越した頃に籠めるようになればいいのだとか。

煙突の上に細い竹棒を置いて煙の出方を、通風口には石で空気の量を調整しな

がら3晩半越した頃の温度が300℃くらいにしていく。ここがアナログの世界、経験

によるものだから他人に伝えようのない世界ということになる。

尤も経験者であっても窯の内部を見乍ら炭を焼いた人はいないのに、内部の様子

をイメージしながら発揮する技はやはり匠。

朝方に85℃だった温度は17時で100℃まで上昇、温度上昇を少し緩やかにすると

して煙突の上に竹を追加、通風口を少しだけ閉鎖気味にする。

 


3日目の朝は煙・煙・煙

2015年10月21日 17時45分26秒 | 活動報告

朝、窯に出かけてみると既に出勤の先輩がゴホゴホ言いながら煙の奥で温度測

定の最中だった。それにしても凄い煙、煙突からはこれ以上は吐出せないような

量、それも重そうな灰色をしている。おまけに臭いは酸味をおびてつーんと鼻に

つき、喉はイガイガしてきて咳き込まざるを得ない。

煙は小屋の中に充満し戸外に出てから分散してしまい周辺に漂ったりすることな

く見えなくなっていた。

温度は70℃だから未だ炭木には点火していないだろうが点火直前の特徴だ。

80℃を点火の目安にしているから、この調子だと点火の確認は午後になりそう。

木酢液の採取が始まりタンクにはポタポタと落ち続けている。

午前10時の78℃は夕方まで続き16時に80℃まで上昇した。17時頃に焚口閉鎖

の予定。

                        煙の勢いは絶好調

          夕方はお上品に