桑炭会 島根県伝統の炭焼き 

松江市八雲町で伝統的な八名窯を継承し炭焼き、販売をしています。
メインテーマは自然環境保全。

炭焼き7日目、シャットダウン

2022年03月25日 18時27分21秒 | 活動報告

朝6時過ぎのチェックでは283℃に上がっており、これまで遅れを取り続

けたがやっと通常コースに乗れると思わせた。煙突、通風孔ともに全

開にして最終段階突入。9時で295℃、これからは更にぐんぐんと温度

が上がるはずだが11時で304℃とスローペース。

いつもはこの時期、内外煙突ともに少し青味のある透明に近い煙が見

えるのに、今回は殆ど見えない。13時には310℃となり煙突内部の感想

が進み少し白っぽくなっていた。煙は目を凝らしてみると透明なものが

やっと見える程度。煙が全く見えないということは燃えるものがなくなった

と解釈でき、このまま続けると中のものが燃焼し続け焼失していく。

もう少し温度を上げたいが上昇幅は緩やかで望みは薄い。

等々の思いが巡り廻った結果『籠めてしまう』となり通風孔を閉鎖する。

ガスの燃焼で煙突から臭いにおいが出るはずなのに無臭、炭化が進み

過ぎた結果なのか。煙突を閉鎖後、目塗までやってしまい長い炭焼き

は終わりを告げた。

 

昔のデータをみると7日の炭焼きはあるが、点火後3晩越しとなっており、

それ以外は点火までの窯の温めに時間を要しているケース。

今回は点火後5晩もかかった異例中の異例。

4月2日に窯出しの予定、どんな炭になっているのか不安と期待の交差

する複雑な思い。

                     6時過ぎ

                    9時頃

             11時半頃、煙は見えなくなっている

                     14時過ぎ


炭焼き6日目、トホホの7日目へ

2022年03月24日 12時20分35秒 | 活動報告

故障者が重なり戦力ダウンの中、炭焼きの延長戦と大物樫の片付け

に追われる。加えて、岩室地区からアベマキの提供がありこちらへの対

応と3種の平行作業となる。アベマキは予想外の大きさ直径40センチ以

上、キャリアーに載せるためチェーンブロックが用意されていた。一度は

載せてみたものの重すぎて軽トラへの移し替えは不可、依ってチェーン

ソーで縦割りにする。柾目の通った素直な肌で割り木、炭にするのは惜

しいような気がした。軽い気持ちでやってきたものの午後も続き大仕事の

結末となった。

朝、窯の温度は200度を越えてきたが未だこれから峠を越えなければな

らない。いつもの台詞、急上昇はダメを基調に煙突、通風孔を少しずつ

広げ昼には245℃になり、煙の色も青味かがってきた。

午後も順調に推移するはずが、あろうことか大どんでん返しを喰い、もう

一晩超す羽目になるとは思いもしなかった。昨日に延期せざるを得なか

った締め付けに遠因するのか(当事者はそう思っていないが)、15時半で

257℃、煙・木酢液の出方は少なくなっているがこの温度ではとても今日

中のことにならないと判断し、籠めるのは明日に延期とする。

             9時頃

                       12時頃

            材料は片つきかけてきた

                17時頃


炭焼き5日目、窯籠めは明日に

2022年03月23日 17時39分58秒 | 活動報告

慎重に々、石橋を叩いて渡っていたら叩き過ぎた感のする5日目、朝の集

まり時間9時で118℃と低い温度は『今日の窯籠めは難しそうだが、煙突・

通風孔を調節をしてみて2時間後に結論を出そう』と言うことになった。

11時に134℃を確認、本日の窯籠め延期を決定し上昇幅減の調整をして

明日に備えることにした。

9時の調整はどうやら炭木の本格燃焼になったようで(逆に言えば首の閉め

すぎで不十分な燃焼をしていた)煙の量が増え,且つ鼻をつく臭いが立ち

込めてきた。突飛な上昇のないことを確認するため足げく炭小屋参りを続け

る。

今回の窯立て前に煙道の崩れたところを盛り土し排気口が最初の状態に

戻り、入口付近の窯底の削れ対策として35cm幅、長さ90cmくらいの石板

を敷き詰めている。

これらのことと炭焼きの因果関係はいつものことながら???

              9時頃

              11時頃

               17時頃

       


炭焼き4日目、88℃で3晩越しへ

2022年03月22日 18時09分58秒 | 活動報告

寒い、の挨拶が腰を落ち着かせてしまったこの1週間、ウクライナ問題は

むご過ぎる行為に腹立たしさを通り越しテレビ、ネットでも報道記事は一

切パスという現実逃避、時折ウクライナの国旗を思い浮かべ『負けるな』と

念じている。

今日、久しぶりにちらりと聞こえてきたニュースはお江戸で雪が降ると大騒

ぎ、さもありなんご当地ですら寒いと言っているのだから・・・・・

世情とは程遠い、今は忘れ去られようとしている昔むかしからの炭焼き連

中の奮闘は続いている。4日目を迎え鬼門になるかもしれないと心配して

いた急上昇はなく、寧ろ低めに安定している。

天邪鬼ではないが、『途中で無理やりに調節すると中々上がり難くなる』な

んて意見を耳にすると、今度はそっちの心配に傾く。木酢液の出方も順調

なことを思えば、『心配するな』の励ましの声も。

定時に都合のつく人が顔を合わせ、今後の推移を明智小五郎張りにひね

り出し(あまり当てにはならないが…)方向を話し合う。

そこでの四方山話も大切な要素のひとつ、まさに爺ちゃんたちの井戸端

会議。

明日は窯籠めに向けていい塩梅の温度上昇を期待している。

                           12/7からの炭焼きと類似したカーブを描いている

        


炭焼き3日目、79℃から80℃

2022年03月21日 17時47分57秒 | 活動報告

『君子豹変す』いま一番心配しているのが2晩越した後に温度が急に上が

るのではないかということ。前回の事が一過性のものならいいけど窯の様

子が変わり、そんな傾向になっていくのではないか、否心配ないの二つが

行ったり来たりしている。今日は朝から夕方までほぼフラットで2晩越しを

迎えた。

煙突上におかれた枝の隙間を埋める極小の小枝を追加、通風孔を微閉、

ともに気持ち程度のもの。15時の時点で焚口の金属はすっかり冷えたのを

待って閉鎖用の土を塗る。

小屋の外では強風ほどではないが風で押され煙突からの煙は少なく、風上

から見ると炭焼きをしているようには見えないほど。ゆっくりとあるいは豪快な

煙が炭焼きには似合う。

今日は彼岸の中日、実家のお寺の彼岸法要なるものに初めて参列させても

らった。コロナの関係で参列者は少ないように感じたが、それでも25~6人は

おられ、この情勢下にしては多い方だろう。

近年、盆にしても彼岸にしても墓参りに出かける人の少ないこと、昔の盆は人

で溢れかえり夜店が出てまるで祭りのようだった。時代の移り変わりと共に仏

事のあり方も変わってしまいつつある。仏事はその時代の人たちによって変わ

るべきものではないと個人的には思うが、恐らく少数派の嘆きであろう。

彼岸中日も少し寒さの残る天気、もう直ぐ温かくなり桜がバーッと咲いて元気

を与えてくれるだろう。

        炭木に点いた小さな火が見えた    

                9時頃

         17時頃