桑炭会 島根県伝統の炭焼き 

松江市八雲町で伝統的な八名窯を継承し炭焼き、販売をしています。
メインテーマは自然環境保全。

材料・倉庫の整理

2020年02月28日 16時57分04秒 | 活動報告

炭焼きシーズンに出遅れ今季の目標は5窯と昨年よりペースダウン・・・・

蓋を開けてみれば予想を大きく覆す活躍、今日はそのおまけではあるまいが

窯が冷える合間を縫って炭小屋全体の整理作業に取り組む。

プレハブ倉庫の中は使い勝手のいい場所を炭の保管にし、普段ほとんど使わ

れない過去からの財産や負の財産が奥の方に鎮座している。

聞きなれなかった『断捨離』はすっかり世間に定着しピークほどではないものの

整理整頓の代名詞として使われている。

今回の作業はまさに桑炭会の断捨離。故障して修理不能になったチェーンソ

ー、サーチライト、電線、建築金具類などなどに空の段ボールを始末する。

当然スペースができる。収納品の置き換えで空いたスペースを有効に使う。

ごく当たり前のことに精を出す。

外では持ち帰ったナラの薪づくり、山にある材料の持ち帰りと分かれて作業を

める。作業量は多く夕方まで続く。今、冷やしている窯を3日に出して、再び

窯立てを行うことになった。

はっきりとしない天気が続き本来は今の時期に使うべきではないかもしれない

三寒四温、こうした言葉まで温暖化に変えさせられるのかも。

   整理前の倉庫

   片付け途中、すっきりとしてきた

  薪づくり、雑木の整理

    炭木、カシ材

   割木の保管

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温度計に関する戯言(ざれごと)

2020年02月25日 17時12分46秒 | 日記

炭焼きは窯の温度変化を見ながら状況を判断、調節していくが加えて視

覚・臭覚も重要な判断要素になる。点火しそうになると煙の中に木酢液の臭

い、喉を刺激し咳き込むようになったり、別の場面では煙の色が灰色、白、

青、透明へと変化するのをみて温度との兼ね合いで窯の中を想像し手を加

える。

久しぶりにデジタルを使用してみたら100℃計で14℃くらい差があり、200

計、400℃計と数字が大きくなるに従い誤差が少なくなり400℃計では1

2℃の範囲だったから、これらの温度計はどちらを使用しても大差ないと考え

られる。双方に差があっても相対的な変化を知ればある程度の状況が判断

できるのは変わりない。極論を言えば窯の中の状況を想像しながら行うもの

だから必ずしも精度の高い温度計を必要としない。差があっても常に同じ幅

で異なる数値を示す温度計で人間の視覚・臭覚・経験の範囲に近いものを示

せばいい。(未だ温度は数十度のはずが100℃を示すことない)

初心者でもデータさえあれば簡単に炭焼きくらいできるのではないかと思え

る、前回の温度カーブをなぞるようにしてやればいいだけのことだから。

でも出来ないのはデータの他にある熟練者の会得した体感からくる重要な要

素が大きく左右するからだ。それにいつも言うように窯の中に入れた材料がど

んなものだったのか、連続した炭焼きなのか等々の条件がつくと同じカーブで

も結果に違いがでる。

あれこれと屁理屈・成り立たない禅問答のようなことになるが・・・2本の温度計

があり双方に差がある場合、根拠はないのに今まで使用していたものを信用

する傾向にある。それと同じように今まで棒温度計をデジタルに変えようとす

るのを妙に気にするのと同じようだ。私論になるが以上のようなことから温度計

を変えた場合に差を生じるかもしれないことを頭に置いておけば余り神経質

になる必要なないと思う。

使用感・・・測定場所は煙突の出口で外気温度の変化を受けやすいところな

のでアナログの棒温度計は外気による変化は少ないがデジタルは瞬時々を

測定するので数字が変化し易い。

トラウマから棒温度計は耐久性がありデジタルは故障を覚悟?

但しこれは本当かフェイクか分からない。


ガマガエル、お前ももう春か?

2020年02月24日 18時34分12秒 | 活動報告

昼のチェックを終え堤の所に来ると明るい日差しの中、ゆるりゆるりと怠そうに

ガマガエルが山裾の方に向かっていた。元来、動作の遅いガマ、未だしっか

りと目が覚めていないのか、余計に緩慢にみえる。

昨日のワサビの花といい今日のガマといい新たな四季の中で暮らし始めてい

るのか?


手間いらずの炭焼き、6日目の消火

2020年02月24日 12時32分02秒 | 活動報告

朝5時30分、275に上り順調々と繰り返したくなる。8時30分に294℃の時点で

木酢液の採取を止め、9時に精錬作業を徐々に始めていく。煙突の枝を除去

して10%閉くらい、10時、通風孔は両側の口を開け全開にする。

以後の温度変化も順調で12時に345℃、煙突内の色も若干白くなりかけてい

る。13時30分、360℃で煙突内が白くなったのを確認してガス抜きのため通風

孔を閉鎖し目塗の灰土づくりをする。

この時、外部の煙突を見ていると中から出てるガスが冷やされてできる水蒸気

とも煙とも判別できないものが出てくる。その後、煙突を倒し閉鎖、焚口の目塗

りをして消火作業を終える。

今回の窯の特徴は窯の温め(材料の乾燥)を従来より1日長く行ったことで炭焼

きに要した時間は118時間と今季の最長を記録。

因果関係は不明だが精錬作業までの煙突調節は僅か3回、通風孔も大半の期

間で1/4開の状態を保持した。つまり、窯の言うがままの炭焼きをしたことになる。

泰然自若とした炭焼きだから殆ど動く必要がなかった。最初に私たちが仕掛け

て窯がそうなったのなら実に喜ばしいことだが、窯が私たちにそうさせたのが事

実だろう。炭焼きの過程は非常にいい姿だったが最低でも質の低下が無いこ

と、できれば前よりもいい炭であってほしい。あり得ないことだが見ただけで

『素晴らしい』と思える結果があれば窯様に

『恐悦至極に存じます』とお礼を言わねばなるまい。

  9時頃

 11時頃、後方の煙は枝の焼却

 消火作業にかかる

 通風孔を閉鎖後、時折でるガスの燃えカス?

  煙突も閉鎖して、ご苦労様