桑炭会 島根県伝統の炭焼き 

松江市八雲町で伝統的な八名窯を継承し炭焼き、販売をしています。
メインテーマは自然環境保全。

真夏の炭焼き、3日目

2016年07月31日 17時32分12秒 | 活動報告

夏は暑い。

炭窯の天井、いわゆる甲は構造上厚みがないから内部の熱を外に放出すると直ぐ

に温かくなる。冬場は外気温度が低いからゆっくりと温まり最高潮の時でも顔で温

度を感じることはない。

夏は凄いぞ。

温度を計るために興の横手に近づくとムワーッと熱気を感じる。朝一の窯温度は

82℃で昨夕と変わりなかった。それが9時で87℃、12時で97℃、17時で120℃と過

去のデタとは異なる軌跡。また木酢液は通常の1/3にも満たないように感じる。

今後の温度調整の仕方は先輩から学ぶべき重要な課題だと思う。

               朝9時の煙

             17時の煙、色が薄く量が少なくなってきた

        温度測定の記録と温度調節の過程


真夏の炭焼き2日目

2016年07月30日 16時43分11秒 | 活動報告

【2日目にして焚口閉鎖】

炭焼きのために小屋に出かけるのは他の作業をする時とは少し心構えが違うような

気がする。通常であれば寒い時期で窯に通じる道中の田畑には緑はなく、野山に

は枯草や落葉後の木々が寂しげな色合いに染まっている。

ところが今は、田には稲穂をつけた緑一色、畑には夏野菜、山々は緑々、頭の中

にある炭焼きのイメージとはかけ離れ過ぎている。

それでも峠を下りカーブした所から急に炭小屋の煙が見えると、周囲の風景は違う

が『炭焼き』を覚醒させる。9時過ぎに出かけてみると早朝からチェックに来ておら

れその様子が記録してある。

温度が高いから窯の状態も比例し内部温度は土用丑の日を意識したのではなかろ

うがうなぎ上りで9時でも78℃、10時には80℃を越えてしまい枝木に点火の様子、

案の定それ以降も80℃台で安定し点火を確認した16時に焚口閉鎖となった。

凡そ1日は早い行程に『ビックリポン』。加えて材料の乾燥が進んでいたようで木酢

液は絞り出されるようにポタリポタリ状態。

冬の炭焼きでは見られない現象の中、どのような結果になるのか楽しみには変わり

ない。

         9時現在で勢いのいい煙

                      焚口閉鎖

  


真夏の炭焼きスタート

2016年07月29日 18時25分30秒 | 活動報告

うだるような1日を予感させる朝、作業開始の9時にお日様はsun sunと照り何処此

処と言わず熱をまき散らしている。昨シーズン最後の炭を窯から取り出す。

薪割用に切った樫の木が余りにも硬くて斧では割れない事から私たちの所にやっ

て来た代物。炭木は約70㌢だがこいつは約40㌢しかなく窯を立てる時は立てた上

に重ねるような恰好の変則的な窯。どんなものが出てくるのか不安混じりで窯を開

いてみると、悪い予想に反して短いながらも硬い良い炭に焼き上がり量もシッカリと

残っていた。最終の計測では約330㎏と近年では大漁、豊年満作の部類に入る。

途中で会長作の西瓜が振る舞われ一息を突いた後に、一気に窯出しを終え11時。

残りの時間に出来るだけ窯立てをしようと言うことになり、窯立てを始めるが1/3で

昼になる。続けて仕上げるか後日にするか即答会議となり、有志が4時から作業

続行となり一時散会。

4時前に来ると、先輩が大半を立て終えておられ残りを手伝い窯に火を入れること

になった。久しぶりの窯出し、窯立ては冬のいい雰囲気と異なり汗だくの作業に窯

の中の作業は時々、交代をしながらの汗労働。冬だと外気が数度しかないところか

ら翌朝60℃くらいとなるが、外気が夜間でも20℃以上あるからどんなスピードで変

化するのか楽しみな炭焼きでもある。明朝は炭窯の煙突から煙を吹き出しているだ

ろう。炭小屋はこうでなくては。

(午前の作業時、カメラを忘れ作業風景は午後のみ。)

 入口まで立てられた炭木

                      焚口づくり

       17時頃に火入れ


7月29日(金) 窯出し、窯立て作業の予定

2016年07月28日 07時23分02秒 | 活動報告

過日から島大生が所謂、『田舎イズム』の研究の一環として島根の製炭、背景

などについて調査のため桑炭会の作業に参加。

調査・研究の幅は広くIターンとして田舎で生計することも視野に入れていると熱く語

っていた。私たちの仕事ぶりや雑談の中には少しかもしないがヒントになる何かを見

つけて欲しい。

明日は大暑の中、耐暑しながら昨シーズン最後に焼いた炭を出し、可能なら窯立て

までやる予定になっている。