宗恒の茶庭

「茶道 思いつくまま」や「和の美術」など

千の風

2019-05-31 19:51:47 | 日記

主人の郷里に納骨のため息子と娘の三人で行きました。
新幹線に乗ってさらにローカル線に乗って行きます。このローカル線、朝夕以外は一時間に1本です。
乗って行くうちに本当にのどかな田んぼの風景が広がります。その中に防風林に囲まれた家がぽつりぽつりと・・・
このような田舎から東京に来て活躍した主人のことを思うと本当に感慨深いです。子供たちも「本当にそうだね」と思いは同じ…

主人は中学3年から教育のため東京にきました。昭和20年代の話です。そしてH高校、T医学部にと進み、胸部外科医になったのです。無給医局員生活からアメリカに留学、私もいっしょに行きそこで子供が二人生まれました。帰国して厳しい労働条件のもと大学で外科医として働き、幸運なことに教授になりました。学会でも活躍・・華々しい幸せな生涯だったと思います。
先日は胸部外科の後輩の先生方が「偲ぶ会」をホテルでしてくださいました。

田舎で開業医だった主人の父が亡くなってからは 母は東京の私たちの家の隣に住みましたから田舎の家はもうありません。
子供たちは小さい時何回もこの土地に来たので懐かしく街を散策。昼間の町は殆ど人が歩いていません。
川沿いの道に行くと千本桜が植わっていて川の音がなんともよいです。古民家を改造した洒落たお店もあります。


お墓は町から離れたのどかな田んぼの中にあります。石屋さんに重機で開けてもらい、息子の手で主人のお骨をお墓に入れました。周りには御先祖様の壺が沢山あります。
《よく来たね。ご苦労さん》と主人はご先祖様に歓迎?されているのではないかしらと、子供たちと話しながら明るく入れました。お経をあげて頂いて無事終わりました。
「この のどかなお墓の中でゆっくり過ごしてね。いずれ私も来ますから・・忘れないで待っていてね。」とお別れをして帰京しました。♪千の風となって大空を吹きわたって私たちを見守ってくれると信じて…

納骨と言う旅ではありましたが、子供たちと一泊の思い出深い旅行も出来私は幸せです。
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