宗恒の茶庭

「茶道 思いつくまま」や「和の美術」など

どういう時に?

2018-01-25 14:57:26 | 茶道
昨日は休まれる方が多かったので、急遽上級者の方に《大円草の稽古》をすることにしました。
このお点前は濃茶を2服点てるもので、唐物茶入・天目茶碗もあってとても時間がかかるお点前で一時間はゆうにかかります。ですから生徒さんが多い時にはなかなかできないのです。

人数の都合上、初心者の方にお客様になって頂くはめになりましたが、その方がお点前の途中に「これはどういう時にするお点前ですか?」と質問されました。
初心者らしい素朴な質問です。
こういう質問は初めて受けました。
「そうね、稽古のための稽古のようなものよ。修行途上の一つのお点前かしら?」と答えました。
四ケ伝以上のお点前はみんなそうでしょう。

お茶会で皆様にご披露するようなお点前ではなく、稽古場内のみでするものです。

あえて言えば、《行の行台子》《真の行台子》のようなお点前は、その許状を取った方に、許状引き渡しの時 先輩の方がそれをご披露する場合があります。

上級のお点前を勉強していくうちに、唐物とは何か、天目茶碗とは何か またその清め方・扱いなど学んでいきます。そして茶道の源流に近づいていくのです。
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紅炉一点雪

2018-01-23 11:17:57 | 茶道
昨日は東京で23㎝もの大雪に見舞われ驚きました。しかし今朝は一転見事な冬晴れ!

朝、門まで朝刊を取りに行くのも雨靴をはいていても大変でした。
でもこんな雪の日にも新聞配達して下さり感謝です。

朝食も終えそろそろ雪かきにでもと玄関を開けると、なんとお嫁さんがシャベルで門の内側の飛び石の雪をきれいにしてくれていました。
1ヶ月ほど前にギックリ腰をしたのに・・・。申し訳なく思いつつ感謝。
「無理しないで、私もできるから」と一緒にしばし雪をかたずけました。

明日の稽古に備えて床には「紅炉一点雪」の軸を掛けました。これは書の稽古で何年か前に書初めに書いたものです。
自分の書いた軸を茶掛けとして掛けるのは如何かと思いますが、文言もちょうど良く、稽古ですからお許しを。


追記 《紅炉一点雪》は単に雪の日の意味合いだけではありません。そこが禅語。
    どういう意味があるかはそれぞれに考えます。(⇒公案)
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君は君 我は我 されど仲良き

2018-01-22 11:36:37 | 書道

今日は朝から東京では珍しい霰交じりの雨模様。もう4,5日前から凄い寒波が来るとTVではしきりに報道していました。この頃の天気予報は結構当たっています。

そこで久しぶりに書を稽古することにしました。
今《九成宮醴泉銘》を稽古しています。
太い筆で書くのは好きです。墨の香りも良く、静かな時間、集中して自習ができました。

主人は同じ部屋でブログ書きに熱中。ちょっと写真を撮ってもらいました。

”君は君 我は我、されど仲良き”・・・実篤
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パリジェンヌ展 世田谷美術館

2018-01-18 19:39:36 | 美術

比較的暖かい日であったので、主人と《パリジェンヌ展》を見てきました。
ウィークデイの世田谷美術館の駐車場はがらがら、バックが弱い私にとっては嬉しいです。
しなやかに時代を生きたパリジェンヌの肖像画や、ドレス、髪型、ティータイム、ファッションなどに関係するボストン美術館所蔵品展です。

その中で私が注目したのはティータイムの食器。セーヴル磁器かと思いきや有田焼のティーカップ&ソーサーとポットです↑。小ぶりですが繊細な花模様でカップの縁は細かく輪花状になっていて素敵!1729年頃のものとのことでした。まさに日本から浮世絵の紙に包まれて輸出された有田焼食器なのでは・・。

またパリジェンヌの髪形が凄いです。うず高くいろいろなものを入れたり羽をつけたり船を載せたりした髪形。ドレスはウエストがキュッとしまってボリュームのあるスカート。

その頃は女性は結婚して子供を生み育児に専念するのが良いとされて、公共教育の場がなかったので子供に字を教えたり、ピアノを教えたりしていました。 しかし世の中だんだん女性も古い慣習から解き放たれていき、自分の能力を開花させて画家や女優など多様な生き方をするようになります。
服装も締め付けるものからシンプルに変化していきます。デザイナーがファッションをけん引…ピエールカルダンなどが登場してきます。

パリジェンヌの変遷から時代の変化も分かる展覧会でした。
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お点前力

2018-01-17 16:36:30 | 茶道
先日の初釜で、自分自身のお点前力が衰えてきたと思い始めました。
順序や、一つ一つの動作はきちんとしているつもりなのですが、何かシャキッとしなかっと感じたのです。

一番の良くないところは建水など下げる時、スっと立てず、右手先を畳について立つ事でしょうか。また姿勢がよくない!

やはりお点前力が素晴らしいのは50代60代まで。私の場合は70代になったとたん 衰えてきました。勿論個人差はあると思いますが・・。

お点前をすることが好きな私としてはちょっと悲しいです。でも一年に一回くらいは皆様の前でお点前したいです。

昔私が師事していた先生も80代まで初釜ではお点前をしてくださいました。やはり立ったり座ったりはお歳相応でしたが、弟子の私たちは頑張ってお濃茶を練って下さるその姿を有難く拝見していました。


私は、”先生だからお手本となるようなお点前を”という気持ちが強くあったので、今回そういうお点前にならなかったのではと自問自答しているのです。

野球などのスポーツも現役を引退されて後進の指導になられた方も、ずっと現役のままの実力を保つことはないでしょう。指導者は指導者としての本分があることだと思います。

私も歳に逆らわずに、生徒さんのご指導に精進していきたいと思います。
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