宗恒の茶庭

「茶道 思いつくまま」や「和の美術」など

真夏日のお茶会 2題

2018-06-29 09:53:04 | 茶道

1) 茶友のお茶会に社中のお一人と行ってきました。
我が家からは結構遠いところでのお茶会です。梅雨明けが発表され、6月の梅雨明けは観測史上初めてとのこと。長い夏になるのでしょうか?
絽の着物でも暑かったです。しかし紋付色無地の絽の着物を着る機会もそうないことなので、着物は喜んでいるでしょう(?)
濃茶席は「名水点」でした。珍しい家元の花押のある釣瓶に御幣が付けられ、早速名水を頂きました。まわってきた茶碗を手にすると冷たい!中の名水も冷たくとても美味しかったです。釣瓶には国分寺崖線から汲んできた名水(一応煮沸したそうです)に氷を入れたそうです。暑い日であったので生き返った心地になりました。
お菓子は6月30日なので水無月。
お濃茶も美味しくいただきました。床は力強い字で「瀧」、席主の方は高齢の男の方で、心から茶道を楽しんでいらっしゃるお茶人でした。

茶友の薄茶席は楽しい《桃太郎》をイメージした道具組でした。桃型の水指、鬼桶建水、茶碗は犬・猿・・雉は蓋置でした。茶杓は鬼退治をした後の勝どきの「一声」でした。
しかもこのお席、わざわざ逆勝手の設えで、それもまた面白い趣向でした。

2) 次の日もまた茶友の茶会があり社中4人と出かけました。この日も32度の夏日。しかし緑ある茶庭では吹く風もちょっと涼しく感じました。


濃茶席は今年松平不昧没後200年ということで不昧公に関わる大層なお道具が並んでいました。席主の方は茶仙人のような素敵な方です。
花は玉兎ムクゲ、花びらが兎の耳のような珍しいムクゲでした。茶入れは瀬戸のようでしたが仁清作の瓜形・・仁清の茶入れは初めて拝見しました。

茶友の薄茶席は茶杓が珍しいものでした。金閣寺の廃材で作ったもので、一見竹のような形にに見えますがよく見るとやはり木製、銘は万古清流。正客の高麗茶碗初め素敵なお茶碗が出てました。
花は桂駕籠に半夏生とシュウカイドウ。丁度雑節では明日が半夏生。

暑い中 連日のお茶会参加で、楽しくお勉強になったのですが、両日とも思いがけない真夏日で、流石にちょっと疲れました。
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娘宅の新居訪問

2018-06-27 17:32:10 | 日記

昨夏に娘一家が引っ越しをしました。
私は訪問したことがあるのですが、主人はまだでした。
主人は寒いのも暑いのも苦手、体調も変化します。今日は風が強い日でしたが、曇りでしたので思い切って出かけました。
途中駅まで迎えに来てもらいタクシーで行き、道が狭いところなので、後は歩きました。
家の前で写真を撮り、いよいよ中へ。
心臓が悪い主人ですが、居間は2階なので階段をゆっくり上がりました。三階までも上がりひと通り部屋を案内してもらいました。どこもかしこも新しく気持ちよく、収納スペースもうまくデザインされています。
お風呂場には何とTVまで備え付けられています。主人も実際に見て安心したようです。

昼食を3人でとりました。娘手作りの料理を食べるのは何年ぶりでしょうか?豆腐入りハンバーグは主人の身体を気遣って薄味。主人も「上等だ!」と美味しそうに食べていました。デザートも手作りゼリー。
私ども二人と娘と一緒に娘手作りのご飯を 娘の家で食べる機会も これから先そう何回もあることではないでしょう。
貴重で幸せな時間でした。
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茶道検定

2018-06-27 09:28:57 | 茶道

今年も茶道検定申し込み時期になりました。
私は問題集や参考書を買っていますが、受けたことはありません。
参考書はとても勉強になります。

先日の稽古日に検定試験の話が出た時、「3級を受けて受かってます」と言われた方がいました。
受けたことも受かったことも今までお話されたことがなかったのでびっくりしました。
その方は茶道を始められて何年か経ちますが、先日の茶会で一生懸命稽古され、一段とステップアップされた方です。
「道・学・実」と言われますが、まさに静かにお勉強されていたのですね。
私はこの話を聞いてとても嬉しくなりました。

積極的に勉強されたり、暑い中 着物で稽古にいらして下さったり、休まず稽古に来て下さったりする方々を見ると茶道に対する意欲も感じられ、私も一生懸命お教えしなくてはと思います。

まさに生徒さんから励まされています。
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懈怠比丘不期明日

2018-06-24 06:43:19 | 茶道


お教えしていて間違ったことをお教えしてしまうことがあります。

例えば、茶入荘で拝見物を出す時、帛紗を腰に付けてから茶入を出すのか、帛紗は後にするか等を間違えたり・・

また、先日《香付花月》をした時、記録紙で出香のところを、香を焚いた方を書くのに「亭主の名を書くのよ」と言ってしまい、私も後で間違えたことに気が付いたのです。次の稽古で生徒さんから言われてしまいすぐ訂正をしてお詫びしました。しかしこのように復習をして注意してくださる生徒さんは有り難いし、頼もしく思います。

このように間違えてお教えしてしまったときに思い出す言葉が”懈怠比丘不期明日”(けだいのびくみょうにちをきせず。)

これは宗旦が清巌和尚を、建てたばかりの茶室に招いた時の逸話です。

清巌和尚は招かれたことを忘れて出かけてしまい遅く着いたのです。宗旦は待っていたのですが来ないので出かけてしまいました。
清巌和尚はそこで上記の言葉を茶室の腰張に書いて帰ります。”怠け者の和尚に明日はない”という意味。

間違ったことをお教えする我に明日はない・・・・・反省しきりです。

ついでにそれを読んだ宗旦も”邂逅比丘不期明日”(かいごうのびくみょうにちをきせず)と返事をします。
今日今日と言いてその日を暮しぬる 明日の命はとにもかくにも・・・・という意味

ここから裏千家《今日庵》の庵名が生まれたのだそうです。
今日と言う一瞬を大切にする事に永遠がある…これが今日庵のビジョン。
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琳派 俵屋宗達から田中一光へ @山種美術館

2018-06-23 21:06:32 | 美術

昨日、梅雨の晴れ間に出かけました。
山種美術館は琳派の作家の絵を沢山所蔵しています。

宗達・光琳・抱一・其一・・・・等々
宗達の「烏」を今回初めて見ました。足の表現が素晴らしいです。光琳の《白楽天図》は豪快、大波にゆれている船の配置が琳派です。
抱一は私が大好きな画家です。《秋草図》《紫式部石山寺観月図》など繊細に可憐に美しい色差しで書かれています。今回は出ていませんでしたが、抱一の動物の絵も好きです。
其一の《牡丹図》は見事!

次に神坂雪佳、菱田春草、速水御舟、加山又造・・等々と続きます。

20世紀琳派として、田中一光を掲げていました。
初めて聞く名前です。1930年生まれのグラフィックデザイナー。デザインの源流を琳派に求めてポスターが多く展示されていました。
山種美術館所蔵の日本画はいつ見ても穏やかな気持ちになり、日本画の素晴らしさを痛感します。

神坂雪佳の可愛い絵ハガキを買いました。
もうすぐ孫の誕生日…この絵ハガキで誕生カードにしようと思います。
《狗と蝸牛》《雪中竹》です。
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