ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

酷似する清原と貴乃花の軌跡

2011-01-03 20:20:08 | Weblog
箱根駅伝、まれに見る激戦でしたね。東洋大学も頑張ったけれど、早稲田がそれ以上だったので仕方ありません。いいレースでした。

昨日の「情熱大陸」で貴乃花親方に密着していました。力士たちに厳しく指導している姿が印象的でした。まるで猛稽古で有名だった彼の伯父や父親が乗り移っているようです。何とか若い貴乃花親方に相撲界を立て直してほしいですね。

貴乃花親方と歩んできた道のりや生き様が重なる人物がいます。元プロ野球選手の清原和博です。互いに10代から天才と騒がれ、今では考えられないような期待をかけられたのです。清原は王貞治を超える男。貴乃花は大鵬を超える男としての期待。清原は王の持つ868本というホームラン記録。貴乃花は大鵬の持つ32回の優勝回数。もう破られないだろうと思われたこれらの記録を破る可能性を持つ男が現れた。野球界、相撲界は興奮に包まれたのです。

事実、清原は200号までは王のペースを上回っていましたし、貴乃花も22,3才までは記録更新が大いに期待されました。しかし、競技人生の後半、彼らは失速したのです。その大きな原因が膝の故障というところまで共通しています。

結局、清原は525本塁打、貴乃花は優勝22回という記録を残し引退しました。共に歴代5位という立派な数字です。しかし、あの若き日の多くのファンが抱いてしまった期待感に応えられたかといえば「期待はずれだった」という人が多いのではないでしょうか。そのため彼らは「稀代のスラッガー」「平成の大横綱」との動かぬ評価は受けていますが、あれだけの素質を持ちながら残念という声も多くあるのも事実だと思います。それは僕にもあります。

しかし、未だに2人とも膝の後遺症に苦しんでいることからも貴乃花の言葉を借りれば不惜身命の想いでそれぞれが野球、相撲にすべてをかけてきたことは間違いありません。こうした壮絶な執念が彼らが多くの人々の記憶に深く刻み込まれた大きな理由だと思います。

もうひとつ大きな共通点があります。彼らには相方がいました。KK、若貴。時代を築いたコンビでした。昨日の放送を見る限り貴乃花親方は兄の花田勝氏と今も絶縁状態にあるようです。かたや清原さんは著書「男道」で「桑田とは互いに傷付け合うことがあったけれど、何があっても桑田は僕にとってかけがえのない終生の友である」と記しています。

世間の期待と裏切り、怪我との闘い、人間関係、栄光と挫折。人生は難しく、そして深い。二人の天才が教えてくれているような気がします。

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コメント
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