幸せの深呼吸

幸せは自分の中にある。
幸せは自分が決める。

「性犯罪者は“マジック”で自己正当化する」 加害者臨床から見た“男が痴漢になる理由”

2017-09-21 | 徒然なるままに

https://news.yahoo.co.jp/byline/ogawatamaka/20170919-00075941/

 以前取材した性暴力関連のイベントで、登壇者が「痴漢防止のためのポスターは『痴漢は病気です。犯罪者になる前に病院へ行こう』という内容ではどうか」と提案したことがあった。アルコール依存症やギャンブル依存症と同じように、「痴漢するスリルがやめられない」人が実際に存在する。性犯罪の加害者治療にあたる精神科医から「『痴漢は犯罪です』というポスターを見ても、痴漢加害者は『自分は優しく触っているから痴漢じゃない』と思い込んでいる」と聞いたことが、この提案の背景にあった。(詳細はこちらの記事)

 痴漢は依存症であり、病気。だから再犯防止ための治療が必要であると言われる。一方で、性被害の現場を知る人からは「病気と見なされれば免罪されてしまうことになるのでは。それが怖い」という声もある。

 今年8月に刊行された『男が痴漢になる理由』(イースト・プレス)は、痴漢や強姦など性犯罪の加害者臨床に携わってきた精神保健福祉士・社会福祉士の斉藤章佳さんが約12年にわたる経験を元に綴った一冊だ。斉藤さんは本書の中で、“普通の会社員”“普通のよき夫”が痴漢となる理由を解き明かしている。なぜ、性暴力に耽溺する人がいるのか。依存症と定義することで「免罪」される恐れはないのか。斉藤さんにインタビューをした。

 ちなみに、『男が痴漢になる理由』は各所で話題となり、すでにインタビュー記事が複数の媒体で行われている。このインタビューに「知りたいことが書いていないな」と思われた方は、記事末尾に関連の記事をまとめているので、そちらもぜひ。

■「仕事を頑張ったから痴漢していい」加害者の身勝手な理屈

――加害者は痴漢行為でストレスを発散できることを何らかのきっかけで学習してしまう。『男が痴漢になる…』を読んで、それが「痴漢になる理由」の1つと理解しました。

斉藤:私が治療で関わっている加害者に話を聞くと、電車内での痴漢行為を目撃したことが「きっかけ」となるケースも少なくありません。「ああいう風にやっていいんだ」「女の子もそんなに嫌がっていないように見えるじゃないか」と自分勝手に解釈して、「自分も」となる加害者は少なくありません。

――さらに、「自分は今週仕事を頑張ったから触っても許される」とか「冤罪もあるんだから自分は触ってもいい」とか、他人からすると意味不明であまりにも身勝手な理屈をつけて加害することが書かれています。自分でノルマを決めて「目標人数に達していないからあともう1人触らなければ」という人のケースについては、ちょっともうなんと言ったらいいか……。

斉藤:彼らは真顔で「仕事を頑張ったから許されるだろう」って言うんですね。痴漢する理由はストレスっていうと違和感や憤りを覚える人もいるかもしれません。ストレスなんてみんな感じているのに、そんなことが理由になるのかと。でも実際に加害者たちに話を聞くと、仕事関係でのストレスを感じ、その対処行動で加害をするというケースが圧倒的に多いです。

――人によってはゲームやスポーツでストレスを発散するけれど、彼らは痴漢で。

斉藤:彼らはストレスへの対処行動の選択肢が非常に少なく、日常を黙々と過ごしています。発散するスキルがなくて、ただ朝と夜の満員電車で痴漢をする。一見真面目で勤勉な人が多く、痴漢する際も正の字で手帳に回数を記録するとか、「勤勉に」痴漢している人もいます。

■「反省してほしい」は逆効果になりかねない

――それは他の性犯罪でも同じですか?

斉藤:強姦の場合も仕事のストレスという人もいますが、私の印象だと、強姦の場合は根源的に女性への劣等感や恨みを持っている人が多く、あとは自暴自棄ですね。自死を選ぶかどうするか……というくらい追い詰められているときに「死ぬぐらいだったら強姦してやろうか」と。大学生の集団強姦のような場合は、また違うと思いますが。

――私も実際に子どもの頃から被害に遭っているので、「普通の社会人や学生に見える人」が痴漢などの性犯罪をするっていうのは全く意外ではなく、むしろよく知っています。ストレスを発散することに、どうして他者を使わなければいけないのか。自分の頭の中で何が起こっているのか、ちゃんと考えてほしいな……と思ってしまいます。

斉藤:そこは実際の加害者臨床のエビデンスと噛み合わないところで、「もっと反省しろ」とか「取り返しのつかないことだと思っているのか」っていう問いかけには残念ながらあまり意味がないです。まず最初にアプローチするところは行動変容です。行動を変えて、再犯しないための効果的なスキルを再教育、再学習していく。再犯しない生活が送れていても、根本的に女性に対する女性蔑視、男尊女卑的な考え方が変わっていない人はいます。

――行動変容のためには、反省や内省は必ずしも必要ではない?

斉藤:そこはいったん保留にするというイメージですね。変化の順番に関する問題です。行動変容とは、盗撮の場合だったらスマートホンからカメラ機能を外すとか、痴漢だったら満員電車に乗らなくていい職業選択をするとか、倒錯的なサイトを見ることがトリガー(問題行動への引き金)になって加害行為をする人であれば、そういうサイトを見ないとか。そうして日々のリスクマネジメントを地道に積み重ねていくと、必ず自分自身の問題行動ことを考えるので、時間はかかりますが自身の認知の歪みにも向き合うことになります。まず行動面の変容に重点をおいて、その土台がある程度出来てから内面の変容にアプローチしていくのが加害者臨床における『変化のステージモデル』です。このことを一般の人にも知ってもらいたいです。

――アルコール依存症の人でたとえると、まずはアルコールを飲みたくなるような場所に近づかないようにして、自分の内面を考えるのはその後で……というようなイメージでしょうか。

斉藤:アルコールや薬物依存症治療の場合、まずその物質を止めることが先決です。素面で生きることになると、なぜアルコールや薬物が必要な生き方だったのか、その人の生きづらさの問題が出てくる。物質自体がしっかりとまってから2~3年は、その人の成育歴に関わる過去のトラウマ体験には中途半端に触れない方がいいというのが原則です。それより早く、ましてや治療者と関係性が出来ていない中で興味本位に触れてしまうと、再発リスクが上がるので中途半端に触れないほうがいいといわれています。それと似ているかもしれませんね。

■「もし自分の家族が性被害に遭ったら相手の男を殺す」と言う性犯罪加害者

――痴漢行為を「依存症」「病気」と捉えてしまうと、「病気だから仕方ない」と免罪することにつながってしまうかもしれず、それが怖いと言う人もいます。

斉藤:現在の裁判では、性嗜好障害や性依存症という病気だから責任能力が争われるかといったらそれはまずありません。そしてそのことは本人にもちゃんと話します。「過剰な病理化はあなたの加害行為を隠ぺいする機能があるので、それは常に意識してプログラムに取り組んでください」「これは反復する性加害行為につけられた病名であって、病気だから仕方ないと許されることは、この問題に関しては一切ない」と断言します。そこは必ず伝えないといけない。

――性犯罪の被害者は、被害と向き合うことを余儀なくされて苦しみます。自分が悪かったのではないかとか、自分なんて生まれなければ良かったのではと思ってしまうことすらある。繰り返しになってしまいますが、そういう深刻な加害行為をしたということを、やっぱりいつかはきちんと理解してほしいです。

斉藤:そうですね。彼らは、被害者の心情や自分のしたことが相手にどのような深刻な影響を与えるかということへの想像力が貧困です。自分が性被害に遭うことを想像するのは難しいのかもしれないけれど、それにしても想像すること自体を自分の中でストップさせているかのようです。それは恐らく、理解しようとすることを無意識のうちに止めているのだと思います。彼らに、「あなたの大切な人が同じような被害に遭ったらどう思いますか」と聞くと「相手の男を殺しに行きます」と答えることがあります。でもそこで止まってしまうんですよ。「ということは、自分も殺されてもおかしくないことをした」というところまで想像が及ばない。

――気付きたくない防御が働くのでしょうか?

斉藤:恐らくそうでしょう。殺されてもおかしくないことをした事実は認めたくないので、指摘しても話を巧妙にずらしていきます。世間一般にもよく性加害や被害を軽く表現する人がいますが、そういう人もどこかで想像力を働かせたり理解したりすることを止めようとしているのではないかと思います。

■加害者たちが持つ男尊女卑思考

――本書の中には、痴漢行為の背景には女性蔑視や男尊女卑の考え方があるという指摘があります。性犯罪者の男尊女卑思考はどんなところから読み取れるのでしょうか。

斉藤:本人たちはほとんど無意識にそういうフィルターを持っています。女性をモノのように、記号のように見る。くり返す痴漢行為の中で女性を自分より下の存在と考えることが自動思考、習慣になっている。性犯罪やDVをしない男性もこの類の思考を持っていますが、実際に行動化する人はこれが非常に強いと思います。

――自分の欲望を勝手にぶつけていい対象だと思っている?

斉藤:そうですね。本の中では、すべての男性が痴漢になる潜在的リスク、つまり加害者性を内在していると書きました。聞くところによると編集部内でもこの意見に男性側から反発や抵抗があったようですが、これは加害者臨床ではよくある反応です。その人の核心部分に触れると反発や抵抗が起こる。加害者臨床ではこのような反応を効果的に使い、自らの認知の歪みに気づかせるようなアプローチを行います。

――男性に限らず、自分の加害性に向き合うことは大変なことだと思います。

斉藤:私はDVの加害者臨床にも15年程携わっていますが、DV加害者の中にある根本の問題は「恐怖」です。自分より力の弱い女性から反発されたり、裏切られたりすることが怖い。だから暴力でコントロールしようとします。つまり暴力は加害者側の「恐怖への防衛」として機能しています。性犯罪者もDV加害者と似ている部分があって、自分の存在が否定される、見捨てられるのを過剰に恐れる、そういう感情のパターンを持っている人が多い。でも「男は強くあるべきだ、弱みを見せてはいけない」という社会的な刷り込みや共通認識があるため、「自分は恐怖や不安を感じている」と、その弱さを認めると崩壊してしまう。崩壊しないため、それを過剰防衛するために加害行為に及びます。何重にも自分を守っているから、それに気づいて言語化するのが難しいのではないかと思います。このあたりが、私が考える「暴力」の本質です。

■加害者は“マジック”を使う

――私は自分にももちろん加害性はあると思っているのですが、斉藤さんは自分の中にも加害性はあると思いますか。

斉藤:ありますね。加害性を自覚していないと、加害行為をしている人と向き合う作業はバランスが取れなくなります。彼らはよく“マジック”を使うんですよ。自分の責任を軽くしようとしたり、相手が悪かったからやったとか責任転嫁したり、そういう話を巧妙に作り上げる。私も男性なので、知らないうちにその巧妙に仕組まれたストーリーに近寄っていく自分がいることに気づきます。定期的に被害者支援の方々にお会いしたり、被害者の方の話を聞いたりして自分の中にあるバランス感覚を見直していかないと天秤が崩れてしまいます。それが加害者臨床の中で最も難しいバランス感覚です。

――なるほど。

斉藤:私自身も、他の人を虐げることで自分が安全な場所に行けるならそうしてしまいたいとか、弱いものをいじめることで自分自身の安心を得たいという欲求は明確にあります。それは加害者と同じ気持ちなので、それが自分の中に確かに存在すると言葉にしていかないと知らないうちに取り込まれてしまう怖さがあります。でも加害性を否定したい人もいるでしょうし、気付いていない、気づきたくない人ももちろんいる。認めること自体が非常にしんどいことなので、だから反発や抵抗があるのかなと思います。

■ウソをつく加害者、ウソつきだと思われる被害者

――痴漢で捕まったときに「やりました」と素直に認める人と、認めない人は何が違うのでしょうか。

斉藤:大体、みんな最初に捕まったときは否定します。家族はもちろん冤罪だと思っているし、本人も認めません。でも二度三度捕まるうちに、認めざるを得なくなってきます。

――今年、痴漢を疑われた人が線路を逃げる事件が相次ぎましたが、その後捕まった1人は痴漢の前科がありました。裁判で裁判官から「お医者さんに診てもらう必要があると分かりますか?」と聞かれ「自分で治せると思っている」と答えたそうです。参考記事:相次ぐ線路飛び降り逃走 逮捕者のひとり『痴漢冤罪ではなかった』男が公判で述べた『飛び降りた理由』

斉藤:私たちのクリニックで性犯罪の治療プログラムを受けた人は12年間で1116人。これは氷山の一角だと思います。犯罪白書で上がっている数でしか世間は見ない。どれだけの人が被害届を出しておらず、示談で不起訴になっているか。性犯罪の場合、暗数が大多数をしめている以上、あの数字はまったくあてにならないと考えています。

――先日、警察や医療関係者向けの性犯罪に関する講演を聞きました。その中で海外での研修ビデオが流れたのですが、まず「被害者はウソをついているのではありません」と説明が入ったのが印象的でした。被害者はPTSDによって記憶が混乱したり部分的に記憶を失ったりしてしまうこともあります。時系列で話せないこともある。それを取り調べる人が「本当か?」と疑ってしまう。被害者が被害内容をうまく話せないこともある一方で、加害者が“マジック”を使って自分の正当性を第三者に信じ込ませるのは怖いことだなと思います。

斉藤:現在信じられている、性犯罪の被害者像もとても偏っていると思います。未だに派手な化粧や露出の多い服をしていたとか、過去に水商売をしていたとか思っている人もいますが、加害者は「大人しそうで被害を訴えなさそうな人」を選びます。そこにある社会の認識も変えていかないといけません。

――以前、被害者の方に取材をしたとき、「性犯罪は女性問題と言われるけれど、99.5%の加害者が男性なのだから本当は男性問題」と仰っていました。

斉藤:性犯罪は男性の問題です。加害者の割合が五分五分だったら違うと思いますが、加害者はほとんどが男性ですから。繰り返しになりますが、「自分より下にいるはず」の女性が自分の存在を脅かすことについて男性は恐怖を感じています。彼らはくり返す加害行為で何を守ろうとしているのか。その本質的な問題に気づき、見て見ぬふりをせず、見たくないものから目を背けないという覚悟が加害者臨床で大事な部分だと思っています。

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日本で観光客排斥がはじまる日

2017-09-21 | 徒然なるままに

https://news.yahoo.co.jp/byline/nishantha/20170917-00075874/

■ 世界的な観光客増と摩擦

 世界観光機関が発表した2016年の「世界観光指標」によると、2016年の海外旅行者数は、前年比3.9%増の12億3500万人で7年連続のプラス成長である。人数ベースでは毎年5000万人程度の増加ということになっている。世界中のほとんどの国や地域は、成長産業としての観光客獲得に乗り出している。

<関連記事:笑い笑われ、落語はもはや日本の日常である。

 そんな中、ここにきて「観光客排斥」に関する報道を見聞きするようになった。ヨーロッパが中心だが、南米などでも同様な状況が起こっている。

 

 中でも人口はわずか160万人の街にその20倍を超える3200万人が観光で押し掛けているスペインのバルセロナにおける状況は深刻と言える。ことの重大さは2015年6月の選挙で、バルセロナ初の女性左派市長でもある「反観光」を掲げるアダ・クラウの誕生にも現れている。新しい市長の下で観光対策を講じていても、地域住民の気持ちを落ち着かせる所まで追い付かず、暴力でもって観光客排斥を訴える事件が起きる始末である。

 「観光客の非日常」と「地域住人の日常」の両立が大きな課題になってきている。これからも世界のあちこちで、観光客と地域住民の間の摩擦が露呈されるに違いない。そして住民に対する観光客の割合が増えるに比例して住民の不満も増えるに違いない。

 

■ インバウンド収益と国民負担

 日本も観光客誘致に力を入れていることは周知の事実である。政府は、2020年までに日本の国際観光客到着数を4000万人とする目標を発表している。現状、観光客数、観光収入などを見ても世界上位10か国位内に入っていないが、国が掲げる目標が達成できれば名実ともに観光立国になり得る可能性は十分に秘めている。

 日本で「出国税」導入の検討を本格的に始めている。さらなる観光誘致に力を注ぐための財源確保に当てると説明されている。インバウンドに伴う税の導入や値上げは、国家レベルに限らず地方でも見られる。

 例えば京都では、2018年10月から宿泊税導入することが決まった。1泊に対する税額は最大で1000円と国内最高額となる。 税の導入に限らず市バスの1日乗車券なども値上がりする。

 国や地方自治体などが算出する観光客による消費額などが右肩上がりに確実に増えている。日本の観光業は勢いに乗っており、これから日本のあちこちで1000円程度の金額を徴収しだした所で、海外からの観光客が減るとは考えにくい。

 しかしこの流れで目を瞑れないのは、日本人や地域住民にもこれが税金や増額が覆いかぶさるということである。出国税に関して現在議論の段階だが、このままだと日本人が大いに対象になり得る。

続きhttps://news.yahoo.co.jp/byline/nishantha/20170917-00075874/

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「ガン」になりやすい性格って?

2017-09-21 | 医療、健康

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170919-00004634-nallabout-hlth

◆性格でガンになるって本当?

誰もが恐れる病気である「ガン」。「性格」が、このガンのリスクを高めることを明らかにした人がいます。アメリカの心理学者リディア・テモショックとサイエンスライターのヘンリー・ドレイアです。



彼らは150人以上のメラノーマ(悪性黒色腫)患者を面接し、その約4分の3に次のような共通の性格的特徴があることを認めました。



1 怒りを表出しない。過去においても現在においても、怒りの感情に気づかないことが多い。


2 ほかのネガティブな感情、すなわち不安、恐れ、悲しみも経験したり表出したりしない。


3 仕事や人付き合い、家族関係において、忍耐強く、控えめで、協力的で譲歩を厭わない。権威に対し従順である。


4 他人の要求を満たそうと気をつかいすぎ、自分の要求は十分に満たそうとしない。極端に自己犠牲的になることが多い。


『がん性格 タイプC症候群』L・テモショック、H・ドレイア著、岩坂彰、本郷豊子訳(創元社)より引用



この4つの特性からも見て分かるように、いわゆる「いい人」タイプです。



彼らは、アメリカ人医師のフリードマンとローゼンマンが定義した「タイプA」(攻撃的、仕事熱心、苛立ちやすい性格で、虚血性心疾患のリスクを高める)、タイプAと対極的な「タイプB」(感情を素直に表現でき、リラックスしてうまく付き合える性格)と比較し、このガンのリスクを高める性格を「タイプC」と定義しました。

◆「いい人」はストレスをためやすい

テモショックとドレイアの説によると、タイプCは、人付き合いによって非常にストレスをためやすい面があります。



他人に失礼なことを言われても、嫌な感情を口に出しません。自分より他人の意見を優先させ、いつも協調的に接します。また、怒りやネガティブな感情を表出せず、それに気づかないこともあります。



タイプAと違っていつも雰囲気が良く、他人ともトラブルを起こすことは少ないのですが、素直な感情を心の奥で抑圧しているために、ストレスは確実にたまります。それが免疫防衛機能に影響し、ガンへのリスクを高めると考えられています。



みなさんも、悲しいときや残念なときに、その素直な感情を否定し、「落ち込んじゃダメ」と無理に明るくしていませんか? また、他人に合わせすぎて、どこか心が疲れていませんか? ひょっとしたら、その性格がガンのきっかけをつくっているかもしれません。



そんな人は、もっと自分の気持ちに素直になり、リラックスできる人間関係のなかで自分を解放してみましょう。すると、ストレスをためずに、長生きできるかもしれませんよ。

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名医たちが実名で明かす「私が患者なら受けたくない手術」

2017-09-21 | 医療、健康
焦ってやると必ず後悔する

 「私は外科医なので、様々な手術をしてきましたが、今は基本的に人の身体を傷つける手術は、できるだけ避けるべきだと考えています」

 こう語るのは、帯津三敬病院名誉院長の帯津良一氏(81歳)。そんな帯津氏が「自分が患者なら受けたくない手術」として挙げたのが食道がんの手術だ。

 「私が40代後半の頃、食道がんの手術をした患者さんに『先生だったら、この手術を受けましたか? と聞かれたことがあります。当時の私は手術こそが最も有効な手段だと思っていたので、自信満々に『もちろん受けますよ』と答えました。

 しかし、今はそうは思いません。あまりにも身体への負担が大きすぎるため、その後の患者さんの人生、QOL(生活の質)を大きく損なってしまうからです。特に首から上の手術をすると人相までも変わってしまう」

 健康増進クリニック院長の水上治氏(69歳)も同じ意見だ。

 「食道がんの場合、『食道亜全摘術』(食道とリンパ節を切除し、胃を持ち上げて残っている食道とつなぎ合わせる)という大手術になるため、医者の腕によって大きな差が出ます。

 中村勘三郎さん('12年、食道がんの手術後死去。享年57)のように、合併症の危険もある。術後死や後遺症を考えると、60歳を超えてからは受けたくない」

 最悪の場合、食べられなくなり、寝たきりになることも考えられる。にもかかわらず、腕試し感覚で、食道がんの手術をしたがる医者は少なくない。しかし、医者自身がその手術を受けるかといえば、答えは「NO」だ。

 食道がん同様に、多くの60歳以上の医師が受けたくないと答えたのが、膵臓がんの「膵頭十二指腸切除術」だった。

 大腸がんの権威で、神奈川県立がんセンターの赤池信氏(68歳)ですら膵臓がん手術には否定的だ。

 「治癒切除率の低さと術後合併症の頻度、QOLを考慮すると正直、自分なら受けたくない。手術の代わりに重粒子線治療を選択したい。

 他にも膀胱がんに対する人工膀胱造設術は避けたいですね。理由は自己管理が非常に困難で、常に尿漏れが続くからです」

 前立腺がんの手術も「受けない」と答えた医者が多かった。大阪大学人間科学研究科未来共創センター教授で循環器内科医の石蔵文信氏(62歳)が語る。

 「前立腺がんや甲状腺がんは進行が遅いので、手術せずとも、そのまま人生を終えられる可能性が高い。実際80歳以上で亡くなった男性を調べてみると、多くの人に前立腺がんが見つかっています。

 最近はPSAという前立腺がんマーカーの数値がちょっと高いとすぐに『手術しよう』と言われますが、海外の論文では手術のやり過ぎを指摘する声も多い」

 がんと並んで、医者が受けたくない手術として挙げたのが脳の手術。たとえば、脳ドックで未破裂脳動脈瘤が見つかったと言われたら、不安で手術を受けようと思う人もいるだろう。

 だが、はるひ呼吸器病院病理部長の堤寛氏(65歳)は、無理に手術するほうが危険だと主張する。

 「脳ドックによって、脳に小さな動脈瘤が見つかるケースがよくあります。

 『破裂したら大変ですから、今のうちに取り除きましょう』と言う医者がいますが、私なら放置します。手術による死亡率が5%程度あるのに対し、10年以内に破裂する確率は1~2%程度と言われています。

 高齢者は、無理に手術した場合と、そのままにした場合で寿命が変わらない可能性が高い。ちなみに脳ドックは日本でしかやっていません」

 脳と同じく、神経に影響を及ぼす可能性があるのが頸椎の手術だ。

 「頸椎は神経が集中するものすごくデリケートな部分です。『手が痺れる』といった症状で手術に踏み切る人がいますが、良くなったという声をほとんど聞かない。

 手術をしても痺れと痛みは残るし、よりひどくなる可能性はいくらでもある。私も自分で歩けるうちは絶対に受けない」(秋津医院院長の秋津壽男氏・63歳)

 さらに前出の堤氏は「自分なら大動脈瘤の人工血管置換術は受けたくない」と語る。

 「手術の際、血栓が詰まって脳梗塞や心筋梗塞になって死亡する確率が10~20%ほどあり、たとえ手術を乗り越えたとしても、体力のない高齢者の場合、寝たきりの状態になる可能性も大きい。

 実際、私の義父が担当医から胸部の大動脈瘤で手術を勧められたと聞き、私が『もし先生のお父さんが患者だったら手術をしますか』と問うと『しません』と答えました。

 自分の家族にはやらない手術をなぜ勧めたのか。もっと患者のことを真剣に考えてほしいと憤りを感じましたね」

 前出の秋津氏は、扁桃腺の摘出手術、盲腸の手術、胆石の手術、白内障手術は、ギリギリまで逃げ回って受けないという。

 「もともと扁桃腺自体は邪魔者ではなく、免疫の要になっている部分なんです。盲腸も同じです。以前はほかの手術のついでに取ったりしたのですが、いまは盲腸があったほうが、腸内環境がよくなると研究結果が出ています。

 白内障は徐々に悪くなっていく病気なので、本当に生活に支障をきたしてからでも十分に間に合う。

 胆石も同様。昔は胆石が刺激になって胆嚢がんになるとされていましたが、いまは関係ないことがわかっている。炎症を起こしていない人は、知らん顔して死ぬまで持っておいたほうがいい」

腰痛で手術してはいけない

 遅らせても大丈夫な手術は、なるべくやらずに様子を見る。特に高齢者で残りの人生を考えた場合、これも立派な治療法の一つだ。

 高齢者の多くが悩まされる腰痛。手術をすればすぐに良くなりますよと、甘い言葉を囁く医者もいるが「私は整形外科医ですが、脊柱管狭窄症(腰痛)の手術は受けたくない」と語るのは、望クリニック院長の住田憲是氏(71歳)だ。

 「MRIやレントゲンの画像だけで診断して、治療費を稼ぐために、手術を勧める医者が多すぎる。そもそも腰痛は神経を含む腰以外の複合的な問題があることも多く、手術することでさらに苦しむ患者さんも少なくありません」

 医者の言うことを鵜呑みにして手術を受ければ、幸せになれないばかりか、余命を縮めることになる。常に疑問を持つことが大切なのだ。

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増加する認知症患者の身体拘束 本当に“仕方がない”のか

2017-09-21 | 医療、健康

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170915-00000054-sasahi-life

「どうして、こんなことになってるの?」

 30代の女性は病院へ祖母のお見舞いに行ったとき、ベッド上の姿を見て、驚いた。両手首がベッド柵に固定され、胴にも太いベルトが締めてあったからだ。ベッドの周囲は柵で囲われていた。

「取って。痛いし、動けないの」

 祖母は女性にそう訴えた。あわてて、女性が看護師を呼ぶと、こう言われた。

「『家に帰る』とベッド柵を乗り越えようとしたんです。転落して骨折しかねません。安全のための『抑制』です」

 祖母は認知症が進み、徘徊や暴力的な言動が目立つようになっていた。入院前、自宅で興奮して大声を出したり、入浴時には服を脱ぐのを嫌がり、娘である女性の母親にかみついたりしたこともあった。

 母親は症状の改善を期待して、精神科病院に入院させた。身体拘束に関しては、病院からあらかじめ同意書に署名を求められ、「必要なら」とサインしたという。

 女性の祖母のように、自らの意思で身体を動かせないように道具で抑える「身体拘束」の問題について、今、改めて関心が高まっている。拘束を受ける患者が増え続けているからだ。

 厚生労働省と国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所が毎年作成する「精神保健福祉資料」によると、全国の精神科病院および一般病院精神科病床の入院患者のうち、2003年に身体拘束を受けていた患者数は全国で5109人だったが、14年には1万682人と約2倍増となった。

 精神科病院や一般病院精神科病床で医師(精神保健指定医)が必要と認めた場合、身体拘束は違法ではない。精神保健福祉法に基づく「一時的で、代替方法が見出されるまでの間のやむを得ない処置(行動制限)」にあたる。

 

 杏林大学の長谷川利夫教授が15年、全国11の精神科病院を対象に実施した調査では、隔離・身体拘束を受けていた患者689人のうち約1割(83人)が認知症患者で、拘束を受けた期間は平均2カ月(約64日)だった。

 高齢化社会を迎えた今、家族や自分が認知症になって入院した場合、「縛られる」可能性は十分にある。長谷川教授はこう訴える。

「身体拘束が増加の一途をたどっていることを、社会全体で考える必要があると思いませんか。人間の尊厳を傷つけ、命まで奪いかねないからです」

 身体拘束は身体への影響が大きい。長時間足を動かさず同じ姿勢でいると「突然死」の可能性がある。足の静脈に血のかたまりができ、一部が血流に乗って肺の血管に詰まる。いわゆるエコノミークラス症候群である。

 

「高齢者の場合は、運動機能も心肺機能も低下し、全身が衰弱、感染症にかかりやすくなり、寝たきりになる。そうなると、より深刻な機能低下と衰弱をもたらす。その末路は『抑制死』と呼ばれています」

 もちろん、心理的ダメージも大きく、「トラウマとして残る」とも言われる。

 

 例えば、手術後の意識障害によって暴力をふるったり、傷口を触ったりすることがある。処置によっては、患者がチューブを抜いてしまうと生命の危機につながることもある。こうしたケースでは、最小限の拘束が必要になる。

 だが、このほかにも看護師は「病院に預けているのだから、絶対、転ばせないで」と家族にきつく言われ、転倒すると病院から「どんな看護をしているの」と責められる。ベテランになるほど、患者の骨折や死で自分も悲しい思いをした人もいる。現実には、身体拘束に罪悪感を持ってはいるが、訴訟の恐れや責任感から対応するという。

 認知症患者のケアに限らず、病院の人手不足も拘束が増える要因の一つ。特に、精神科病院は1958年、急増する病床数に医療者の養成が追いつかず、厚生事務次官通知で医師の配置は一般病床の3分の1、看護師は3分の2と決まった。医療現場では時代に合わせて、この基準の廃止を切望する。ある看護師は言う。

 

 東京都立松沢病院(898床)は齋藤正彦院長着任後、本格的に「身体拘束ゼロ」に取り組む。齋藤院長はこう言う。

「『絶対ダメ』とは言っていません。でも、『人が人を縛るのは尋常ではない』と言い続けています」

 研修医には身体拘束を経験させる。「ガリバーのように手足を縛られ、『おしっこはおむつに』と言われ、屈辱だった」など患者のリアルな声は院内で共有している。

 12年の身体拘束率は15.3%だったが、現在は公立病院の役割として、対応の困難なケースを引き受けるにもかかわらず、4.9%まで減少した。認知症病棟(77床)は、現在ほぼゼロ。多くても日に1、2人という。

 しかも、身体拘束廃止に取り組むことでの骨折は増えていない。患者は院内を歩くが、医師が慎重に薬を処方し、他職種スタッフがしっかり見守ることで転倒リスクを回避している。

 

 精神科以外の病床でも、認知症患者には苦労する。入院すると環境が変わるため、落ち着かなくなるからだ。対策として、フランスの介護哲学による「ユマニチュード」という技法に研究で取り組んだ病院もある。

 東京都健康長寿医療センター研究所の伊東美緒研究員はこう説明する。

「『ケアする人はどうあるべきか』を軸に、ケア前の3分間の関わりを大切にします。優しさを伝えてから、本題に入るようにします」

 この技法では、ケアをする人が「見る・話す・触れる」動作を同時に行うことで、相手に安心感を持ってもらう。例えば、認知症の人が着替えや入浴を嫌がるとき、まず相手の視界に入るよう、正面からゆっくり近づく。目を合わせたら、笑いかけてから話しかけ、自然に手に触れるようにする。相手の気持ちが穏やかになり、「いい人」と認識されたら「着替えましょうか」「お風呂入りましょうか」と話しかける。

 

「ユマニチュードを取り入れて、日中の身体拘束をできるだけ減らそうとしている病棟もあります。それでも、患者が点滴などを抜いてしまう場合は、医師の協力を得て、その治療が本当に必要かどうか再検討することもあります」

 最後に介護保険施設の取り組みを紹介しよう。先述のとおり、介護保険制度では、身体拘束は禁止されている。だが、拘束ゼロの施設は、厚労省の調査(2014年)では、特別養護老人ホーム、介護付き有料老人ホームで約7割、介護老人保健施設で約6割にとどまる。「入居者全員を拘束している」と答えた施設も97施設あった。

 脳血管研究所併設の老健アルボース(群馬県)は、01年から16年間、「身体拘束ゼロ」を継続する。現場のリーダーが徹底して例外をつくらず、教育研修で職員一人ひとりに「身体拘束はしない」という意識を確立させてきた。

 入所者の家族へのアンケート(回答者23人)では、約7割(16人)が「(過去に病院や他介護施設で)身体拘束を受けたことがあった」と回答。拘束時の様子は、「元気がなくなった」「寝ることが多くなった」「認知症症状が進んだ」「言葉遣いが荒くなった」。その様子を家族は「気になるが仕方ない」(15人)と感じていたという。

 だが、アルボース入所後は「表情が豊かになった」「症状が落ち着いた」「日中、起きていることが多かった」と変化がみられた。

 例えば、ある認知症の男性は、入所前の病院で手足の拘束を受けていた。誤嚥性肺炎の治療による痰の吸引時、男性は状況がつかめず、嫌がって暴力をふるっていた。

 アルボースでも痰の吸引はしている。だが、身体拘束をしないことで普段からスタッフとの信頼関係が構築されているうえ、吸引時は一人が説明しながら手を握っているので、男性は我慢できている。取材時、スタッフが前を通りかかると、無表情だった男性がニッコリほほ笑んだ。

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あなたの年収は7段階でこれから下がり続ける~「年収ダウン7つの崖」とは何か

2017-09-21 | 徒然なるままに

https://news.yahoo.co.jp/byline/syunsukeyamasaki/20170919-00075886/

年収は7つの崖を転がり落ちるように下がっていく

年収がなかなか上がらない、という苦しみに団塊ジュニア以降の世代は苦しんできたわけですが、昇格がようやく実現して年収が上がったからといって、そこからもう下がらないわけではありません。

むしろ「ここまでうまくやってきた」50歳代ほど年収が下がり続けていく崖を何度も飛び降りることになります。それが「7つの崖」です。

現役時代からすでに年収は減り始める

あなたの収入が下がり始めるキーワードとして、同紙では「5+2」の崖があるとしています。ファイナンシャルプランナーとしての筆者の見解もほぼ同じでした。それぞれ筆者のコメントも交えながら解説してみましょう。

第1の崖:役職定年……これは管理職になった人だけの話ですが、一定年齢になると役職を外れることが慣例となっている会社が多くあります。55歳になると部長等の肩書きが外れ、その分年収が下がります。役職についてなくても関連会社に出向・転籍などを命じられることで年収が下がるケースもあります。同紙ではこの崖で20%ほど年収が下がるとしています。

第2の崖:定年退職(再雇用)……次の崖は60歳です。多くの会社は60歳定年を維持していますが、65歳までは働き続けることができます(再雇用制度)。65歳まで働くことは法律上の権利ですが、給与はがくんと下がります。雇用保険の継続雇用給付がもらえますが、穴埋めできるほどではありません。この崖は25%ほど下がるといえます(継続雇用給付の支給要件が25%ダウンなので)。

小さな山1:(第2の崖については退職金が出る場合、まとまったお金が入りますが、ここで穴埋めに使わないことが大切です。その後の崖の落差に備える必要があるからです)

第3の崖:年金受給開始……公的年金は65歳受給開始に完全移行が進んでいます。しかも夫が65歳でリタイアしても自分の公的年金しかもらえないので、かなりの収入減になります(妻が年金をもらい始めるまで加給年金がプラスされるが、妻の満額年金額には満たない)。老齢厚生年金と老齢基礎年金のモデル年金額合計は、一人分だけだと約16万円というところでしょうか。

小さな山2:(ここにも少しだけ山があって、妻が自分の年金を満額受給開始になった場合、収入総額は少し増えます。妻が年下であった場合、妻が65歳になったとき、と考えておくといいでしょう)

第4の崖:企業年金の給付終了……会社員のおおむね4人に1人は企業年金制度があって、会社からも年金を受けられます。しかし多くの企業ではこれを有期年金(一定年数で支払いが終了する)にしています。10年もしくは15年が主流で、65歳から受けたとすれば75歳ないし80歳でまた収入が下がります。ただし、年金払いを選択せず退職時にキャッシュで受け取った場合は対象外になるのでそもそも「崖」すらありません。

第5の崖:配偶者との死別……夫婦合計の年金額でなんとかやりくりしていた家計も、どちらかの死別によりさらに年収が下がります。このとき、国民年金分(老齢基礎年金)はもらえなくなり、厚生年金分は遺族厚生年金として約4分の3がもらえます。ただし共働きで厚生年金をふたりとももらっていた場合、二重取りはできず調整されるので、もっと収入はダウンします。

そしてもう2つの「見えざる崖」がある

さて、「7つの崖」の記事のもうひとつのポイントはさらに2つの崖を設定し「見えざる崖」としているところです。この崖は落ちる場合と落ちない場合がある、という崖でもあります。

見えざる崖1:病気……病気というのは「いつなるか」「どれくらいの期間療養になるか」「どれくらいかかるか」という要素がすべて未確定なので、予想困難なのですが、負担が高額で長期に及ぶことは家計のリスク要因になります。高齢者の高額療養費には上限があるため、無制限にかかるわけではありませんが、やはり高額になるかならないかでは大きな違いです。

見えざる崖2:介護……介護もまた予見が難しい不確定出費のひとつです。これまた「いつから必要になるか」「どの程度介護を必要とするか」「どこまで介護保険で利用でき、どこから完全自己負担となるか」といった要素がからみあいます。

もうひとつ、介護は「親の介護」に40~50歳代の子が負担を求められるようになることもあります。この場合、50代でやってくる家計の崖になります。

「収入の崖」対策を4つ考えてみた

さて、ここまでなら雑誌のポイント解説止まりですから、ここから少し筆者のアドバイスを加えておきたいと思います。4つの収入の崖対策です。

対策1:崖の存在を早く理解し、下がり始める前に貯められるだけ貯めておく……「彼を知り己を知れば百選危うからず(孫子)」の例えではありませんが、「知っている」ことと「知らない」ことでは崖の対処はまったく違ってくるでしょう。覚悟している崖の登場なら乗り越えられても予期せぬ崖ではパニックになります。そして、下がり始める前に、少しでも貯める努力を続けておくことです。貯められる家計ということは、少し年収が下がっても維持できる家計でもあります。

対策2:崖を下り始めたら、収入ダウン=支出ダウンを徹底する……次の対策は「崖を落ちて年収が下がった分、生活水準もきちんと落とす」ということです。崖が発生するまでは「年収増=生活水準増」を続けていくわけですが、その流れは止まったのだと腹をくくるしかありません。逆にいえば、年収減と出費減がきちんと同期できれば崖はそれほど脅威にはなりません。

対策3:働くことによる収入をできるだけ長く、できるだけ多く得られる方策を模索する……60歳時点での崖は継続雇用を甘んじて受けることに起因します。もしあなたに確固たるビジネススキルがあり準備もできていれば個人事業主として稼ぐか別の会社に再就職を試みることで年収減の歯止めをかけることができます。また、定年がない会社に働くか個人オフィスとすることで、働く期間を延ばせば、崖のタイミングを遅らせ、また崖の高低差を小さくできます。

対策4:引退したら田舎暮らしを真剣に考える……最後の対策は年金生活スタートと同時に首都圏は離れて田舎に戻ることです。もちろん戻れるかどうかは個人のケースによりますが、田舎がある人は生活水準を落とすことで収入減に対応できます。老後の経済的余裕が微妙であれば、東京の生活水準ではない生活をすればいいからです。東京の家があってもし貸家にできるならさらに収入が増えるかもしれません。

「収入の崖」は誰にもやってくる

週刊ダイヤモンドを読んでいると、「これは上場企業の管理職だけの話じゃないのか」と思うかもしれませんが、基本的に収入の崖は誰にでも訪れるものです。

どんなに少なくとも「定年(再雇用)」と「年金受給開始」「配偶者との死別」の崖は避けられません。また「病気」「介護」の見えざる崖も誰にも訪れるものです。

雑誌の特集は一過性かもしれませんが、「崖」の存在は消えるわけではありません。できる限り早く「知る」ことがまず大事だと思います。そして、できる限りの対策をもって、きたるべき崖の登場に備えておきたいところです。

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現役夫婦世帯の持ち家率は77%…持ち家・賃貸住宅の割合をさぐる

2017-09-21 | 徒然なるままに

https://news.yahoo.co.jp/byline/fuwaraizo/20170919-00075891/

若年層世帯の方が持家率は低い。世帯主が34歳以下の夫婦世帯では持ち家率は半数に満たない。一方、定年退職後の世帯で多少持ち家率が落ちているが、これは資産を整理して子供などに譲渡し身軽になった上で、賃貸住宅などに住むケースが少なからずあることを意味する(勤労世帯であることから、その上で生活費の補てんなどのために働いているのだろう)。

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飲食店が本当はやめたい5つのこと

2017-09-21 | 徒然なるままに

https://news.yahoo.co.jp/byline/toryu/20170917-00075860/

喫煙やお通しを廃止

子供の入店

アラカルト

クレジットカード

https://news.yahoo.co.jp/byline/toryu/20170826-00074967/ノーショーやドタキャンを買い取るとは? 新たな発想「ごひいき予約」を正しく理解する

2017年8月24日、「ダイナースクラブカード」を発行する三井住友トラストクラブ株式会社が、ダイナースクラブ会員へ向けた新サービス「ダイナースクラブ ごひいき予約」(以下「ごひいき予約」)を開始しました。

【ダイナースクラブ ごひいき予約について】

参加店舗の直前キャンセルが発生した時点で即時に買い取り、会員に再販することで、予約困難な飲食店を「ごひいきさん」のように当日予約できるサービス。サービス開始時で参加店舗数は 16 店。

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ニュージーランド付近でも地震 マグニチュード6.1

2017-09-21 | 地震

ニュージーランド付近でも地震 マグニチュード6.1https://jp.sputniknews.com/incidents/201709204103868/

震源は太平洋オークランド島から西に256キロの地点で震源の深さは10キロ。

19日夕方にはメキシコ南部プエブラ市付近でマグニチュード7.4の大地震が発生している。

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9月18日 メキシコ地震の前日に震源近くに出現して多くの人に目撃された光 

2017-09-21 | 地震

ツイートから

9月18日 メキシコ地震の前日に震源近くに出現して多くの人に目撃された光 http://indeep.jp/everydey-armageddon-and-apoclypse-in-this-world-so-next/

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