19日に実施された大学入試センター試験では、「地理歴史」「公民」の中で最近の時事問題をからめた問題が多数登場した。公民では、北アフリカや中東の民主化運動「アラブの春」、非正規雇用が登場。地理では、民族と国家の関係を概念図で選ばせるなど、国境を越えた複雑な出来事に対する理解度を問う設問もあった。
公民の政治・経済では、デモの場所と内容を組み合わせる問題で、ミャンマーの総選挙▽エジプトの独裁政権崩壊▽米ウォール街での経済格差解消運動に関する選択肢が示された。現代社会では、全雇用者数に占める非正規雇用者数の割合を産業・年齢別に比較する問題で、「卸売業・小売業が宿泊業・飲食サービス業よりも(割合が)小さい」などのヒントを生かして表を埋めさせた。首長と議会の関係についての問題文には、鹿児島県阿久根市や名古屋市の首長主導の動きを示唆する記述もあった。
また、地理Bでは、「国家を持たない最大の民族」と呼ばれるクルド人が取り上げられたほか、乗り継ぎ客の出発地と行き先のデータから具体的な国際空港を選ばせる出題があった。
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