英語: 時間配分と解答手順の練成がカギとなる
《出題傾向》
高得点のカギを握る超長文問題対策が最優先と心得よう
慶應義塾大では、経済学部で「自由英作文問題」が出題されるなど、各学部でそれぞれ独自の問題が出される。しかし、何と言っても英語攻略のカギを握っているのは読解問題である。読解問題に顕著な傾向として、早稲田大と同様、やはり「超長文化」傾向がある。時間当たりに要求される処理語数が圧倒的に多いというだけではなく、難度もかなり高い。したがって、時間配分および解答手順を自分なりに練り上げ、要領よく得点するコツを習得しておかねばならない。
そこで長文問題の解答手順の基本を紹介しよう。順番に、まずは(1)リード文に目を通す、(2)語句注釈・出典があれば目を通す、(3)設問を熟読して課題文から読み取るべき情報を明らかにしておく、(4)課題文を読み進めながら、できる設問から解答していく、(5)選択肢は、原則として、ある程度解答にあたりがついてから見る、という具合である。
《攻略ポイント1》
解答手順の基本に従い要領よく解答する
例えば、文学部ではリード文と設問を熟読してから課題文を読み、十分に理解してから答案の作成にかからないと時間切れの恐れがある。
《攻略ポイント2》
「目からウロコ」のテクニックも使う
例えば、2007年に商学部で「自分自身の観点に対して( 1 )意見に耳を傾けさせるような類の職業訓練はほとんどあるまい(原文は英語)」という空所補充問題があった。この選択肢は、「(1)同様な (2)説明できる (3)適した (4)異質な」だったが、一見してわかるように、自分と「≠」の関係を表す(4)が正解だった。しかも、この記述から筆者の主張が「職業訓練以外の何かによって他者の観点がわかるようになる」という内容だと予測でき、あとは基本的な論理力さえあれば課題文を参照することなくすべての設問で正解が可能だった。むろん、課題文を読んで解答を検証しなければならないが、かなり効率よく行うことができたのである。
《攻略ポイント3》
受験学部によっては解答プランを見直す
(1)問題形式、(2)難易度、(3)設問数、(4)課題文の語数、(5)形式変更の頻度などを勘案して時間配分を行い、あらかじめ自分なりの解答プランを立てておこう。
例えば、経済学部では大問構成・出題形式など実施状況が安定しておらず、あらかじめ用意していた解答プランを練り直さねばならない可能性がある。臨機応変に対応するための時間を取っておこう。