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旅行記、世相独言

アマルフィ海岸のドライブ(南イタリアの休日3)  2017.07.15

2017年08月14日 17時48分03秒 | 異文化体験_西欧
アマルフィ海岸のドライブ(南イタリアの休日3)  2017.07.15

(写真はクリックで拡大します)

 かかるツアーの弱点は、とにかくゆっくり出来ないこと。Hotel AmericaのContinental Breakfastを6時50分から取り、7時45分にはミニバス2台に分乗してアマルフィ海岸ドライブに出発。大型観光バスの通行が出来なくなったためだそうだ。

 本日の行程は、小型バスで「ナポリ→ソレント→ポジターノ→アマルフィ→サレルノ」→大型観光バスでアルベロベッロへと走る。
 ナポリからソレント半島の北側にある「帰れ、ソレントへ」で有名なソレントまでは約30km。ソレントからサレルノまでの約40kmの海岸線は世界一美しい「コスティエラ・アマルフィターナ」と言われる。ポジターノで海山側の客席交換、アマルフィで観光・昼食。サレルノで大型観光バスに乗り換え、アルベロベッロまでが今日の行程。

                  
21年前に買ったイタリア道路地図   (クリック拡大して見て!) 海岸に沿ってナポリからサレルノまで走ります

 ヴェスビオ火山は今日も噴煙ならぬ森林火災の煙をあげ、消火セスナがひっきりなしに行き来している。
 出発後1時間ほどでソレントの街を見下ろす「プンクアスクートロ展望台」での一時停車は運転手のサービス。というのも、この時期海岸線は渋滞が常態化していて、今日は比較的順調にドライブ出来ているのも一因のようだ。
 切り立った海岸線を走る狭い道路。海側の景色は最高なのだが、山側の景色はとても恐ろしい。というのも垂直に切り立った岩山には今にも落ちてきそうな大きな岩石が頭上にごろごろしている。

   
      ソレントを見下ろす展望台にて      頭上を見上げると今にも落ちてきそうな岩が・・・

 「トルディアーノ展望台」での写真撮影タイムのあと、ソレントとアマルフィの中間点「ポジターノ展望台」に到着。駐車場があるわけでもなく狭い道路の路肩に止めて、イタリア屈指のリゾート地を眺めるのだが、観光客目当ての乾燥トマトや特産のレモン加工品等を売る露店もあり、狭い道路がますます狭くなる。ポジターノは60年代のポジターノ(リゾート)ファッションで有名となった街。

 
       アマルフィ海岸屈指のリゾート「ポジターノ」を展望する       かつてのリゾートファッションの聖地ポジターノ

 ここで左右の席を交代して、ミニバスは再びアマルフィ目指して快走する。ポジターノを少し過ぎた所に最終日に予定しているカプリ島の「青の洞窟」ならぬ「エメラルドの洞窟」がある。内部空間は青の洞窟より広く、入洞確率はこちらの方がはるかに高そうだ。


海岸の街にはアラブ色の教会が   中央のホテルがNO1ホテル、その下辺りにエメラルドの洞窟   花束を持ったマリア像の岩山

 45分ほど走って、11時前にアマルフィに到着。中世のアマルフィ共和国は海洋都市国家として強盛を誇り、航海の法典である「アマルフィ海法」を作成した。現在イタリアの海事関係の国旗には、海洋国家として発展したヴェネツィア(左上の獅子)、ジェノヴァ(右上の十字)、ピサ(右下の十字)とともに、アマルフィの紋章(左下)が取り入れられている。


岩山にへばりつく道路の先にアマルフィの街    ランドマークのドゥオーモ         イタリア海事関係の国旗にアマルフィ紋章

 13時の出発まで自由時間。小さな街である。港から急峻な坂が山の手に伸び、観光客目当ての店がひしめきあっている。この小さな街が中世共和国として栄えたと信じがたいが、度重なる地震と津波の浸食で今日の姿になったようだ。

       
     HISお手製の地図         海岸から山の手に延びる坂道        魚屋さんの店頭   

 アマルフィの見どころと言えば、街の守護聖人アンドレアを祀るドゥオーモ。アマルフィ大聖堂として6世紀に建造され、1208年ギリシャからアンドレアの聖遺物が地下聖堂に運び込まれ、今日に至るまでビザンチン・ロマネスク・ロココ・ゴシック・イスラム・バロック等々様々な建築様式で増改築が行われている。イスラム様式の天国の回廊、十字架上のキリストの聖堂、バロック様式の地下礼拝堂、祭壇後陣に収められているアンドレアの後頭部等が見どころ。


        ドゥオーモ(正確には聖人アンドレアの複合記念建造物)とその案内書           入場チケット 


  天国の回廊(貴族の墓地)         十字架上のキリストの聖堂            大聖堂

              
イエスキリストの最初の使徒聖アンドレアを祀る地下聖堂      聖アンドレアの後頭部が祭壇後陣に保管されている


 昼食は、街角の「RISTORANTE LA PIAZZETTA」でのサンドイッチとカプチーノ。パルマハムとモッツァレラを挟んだどでかい代物。1/4づつ夜食用にテイクアウト。隣の席でイタリアの老夫婦が1人前をシェアして食べて行ったのが正解であった。

            
      街角の「RISTORANTE LA PIAZZETTA」でサンドイッチとカプチーノの昼食。食べきれずこれだけ残しました。

 イタリアの海岸は白砂青松には縁がなさそうで、猫の額のような砂浜や岩礁の間に日光浴をする人々をよく目にする。ポジターノもアマルフィもさほど広くないが砂浜があり、ビーチパラソルの花が咲いている。また、突堤の先端からは街全体が見渡せ、様々なポーズで記念撮影する人の姿が見られる。


          突堤の先から街を振り返る   地震や津波で浸食される前のアマルフィはどんな美しい街であったか?     

 イタリアのビーチリゾートは、このアマルフィ海岸やシチリア島が超人気地のようだが、過去に訪れたジェノバから西、サン・レモ等の地中海沿いの海岸「イタリア・リビエラ」、更にはアドリア海に面したイタリア最大の「リミニの海水浴場」等々も有名。
 夏にジェノヴァからモナコ・ニース・カンヌを旅した時、海辺の写真を撮るとイタリア側ではなかったものが、フランス側では沢山飛び込んでくる。上半身裸の女性たち。隣国同士でこの違いは何故だろう?と未だに謎である。


アドリア海に面したイタリア最大のリミニ海水浴場  (コート・ダ・ジュール)フランス・ニースの海岸       こんな姿があちこちに   

 アマルフィからサレルノまでも、渋滞がなくノンストップで同じような海岸線を走り、午後2時前に到着。大型バスに乗り換えBaronissi Nord、アドリア海を見渡せるBisceglieを経てアルベロベッロ(Alberobello)に午後6時半に到着。
今宵の宿は、Hotel Astoria。来る道中の景色で円錐形の石積みの屋根の謎が解けた!

             
サレルノで大型バスに乗り換え、アルベロベッロへ。         謎が解けた!この三角錐の石積み屋根!!!



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